ダイナミックで勝負強い――。デンマークが持ち味を取り戻し、カメルーンを沈めた。
1点を追う33分、右ウイングのロメダールが、自陣のケアーからロングパスを受け、低いクロスを送る。ゴール前へ飛び込んだベントナーが滑り込みながら右足で押し込んだ。ボールを大きく、早く動かす力強い攻めに、相手守備はついていけなかった。
61分の決勝点も、躍動感に満ちていた。右サイドでパスを受けたロメダールが中へ切れ込み、相手DFを外して左足でゴールへけり込んだ。この直前はピンチの連続だったが、球を奪うと、ロメダールが自陣から長い距離を全力で縦に走った。そこへ正確なパス。人もボールも大きく動く、ダイナミックな攻めだった。
ボールを支配され、後手に回った。浴びたシュートは23本。だが、ピンチをしのぎ、速攻から球を大きく動かして相手ゴールへ迫る戦いぶりは、激戦の欧州予選1組を突破した時に通じる。少ないチャンスを確実にものにする勝負強さと合わせ、大会前の強化試合やW杯初戦のオランダ戦で影を潜めていた長所が戻ってきた。
しかし、試合後の記者会見でオルセン監督は、「ミスが多すぎる。許せない」と怒りの言葉を並べた。失点は軽率なパスが招いた。ミスが命取りになることを知っているからこそ、喝を入れたのだろう。
アッガーが「出来は最悪。次へ進もうと思ったら、改善が必要」と言えば、ベントナーも「日本とはタフな試合になる」。16強入りをかけた日本との決戦に向け、選手たちも表情を引き締めた。(大塚貴司)
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1点を追う33分、右ウイングのロメダールが、自陣のケアーからロングパスを受け、低いクロスを送る。ゴール前へ飛び込んだベントナーが滑り込みながら右足で押し込んだ。ボールを大きく、早く動かす力強い攻めに、相手守備はついていけなかった。
61分の決勝点も、躍動感に満ちていた。右サイドでパスを受けたロメダールが中へ切れ込み、相手DFを外して左足でゴールへけり込んだ。この直前はピンチの連続だったが、球を奪うと、ロメダールが自陣から長い距離を全力で縦に走った。そこへ正確なパス。人もボールも大きく動く、ダイナミックな攻めだった。
ボールを支配され、後手に回った。浴びたシュートは23本。だが、ピンチをしのぎ、速攻から球を大きく動かして相手ゴールへ迫る戦いぶりは、激戦の欧州予選1組を突破した時に通じる。少ないチャンスを確実にものにする勝負強さと合わせ、大会前の強化試合やW杯初戦のオランダ戦で影を潜めていた長所が戻ってきた。
しかし、試合後の記者会見でオルセン監督は、「ミスが多すぎる。許せない」と怒りの言葉を並べた。失点は軽率なパスが招いた。ミスが命取りになることを知っているからこそ、喝を入れたのだろう。
アッガーが「出来は最悪。次へ進もうと思ったら、改善が必要」と言えば、ベントナーも「日本とはタフな試合になる」。16強入りをかけた日本との決戦に向け、選手たちも表情を引き締めた。(大塚貴司)
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