火と灯の歳時記

火の季語、灯の季語で詠まれた作品をおよせください。投稿場所は「ににん」ホームページに新設します。(2011年10月1日)

ストーブ・暖炉・炭・火鉢・榾

2012年11月09日 | 三冬
「ストーブを焚きはじめた」と越後より    松岡悠喜夫
口切や炭あかあかと茶のあまみ        ひろ子
ストーブや林檎の薪にりんごの香    西方来人
誰れ彼れと招かれて座す囲炉裏端     山内美代子
ストーブの火灯し夜や通夜の席     五十嵐孝子
火の行方皆で見つめし暖炉かな     栗原良子
ストーブのついて教室まるくなる     服部さやか
ストーブに添ひて親しき友のごと     服部さやか
囲炉裏の夜営林署員加はりぬ       松岡悠喜夫
いろり火や岩魚の背びれの塩の粒     中島外男
炉話や味噌のこげたる五平餅       中島外男
炉開やつくばひに居る雨蛙          中島外男
芒の穂一本活けて風炉名残          及川希子
埋火掘る祖母の小さき指の爪      辻村麻乃
大火鉢中途半端な骨董品         木佐梨乃
資料館に火鉢と火箸夏休み          佐々木靖子
長火鉢ドナルドダック懐手          高橋寛治
頭痛肩こり火鉢の灰を均しつつ       武井伸子
あれこれと思ひわづらひ榾明り      新木孝介

2012年11月09日 | 仲秋
裸火や籾擦る音の戸外まで          河邉幸行子
籾殻を焼く香の紫煙奥信濃          西方来人
田仕舞の煙一筋宇陀郡          宇陀草子 
籾殻の炎立ちてくるゝ宇陀郡        宇陀草子 
籾殻を焼くみちのくに入りにけり    松岡悠喜夫