ひさしぶり
の
ものすっごい引き
竿立てろ〜
慌てるな〜
立てすぎ〜
なんやかや 横からの声に助けられて
やったーーーー
がーーーん
煮ても焼いても食えない ヤツ
らしい
サイコー
明日もいこうぜ
いきなり
お気に入りのカップを
バーン
おっ
とっ
と
…
まだ
でるでる
でるに任せ
た
しゃっきまで
あっちで
寝てたじゃん
💤
わーったよ
今夜も
💤
おやしゅみ
長い船旅目的の港で
たくさんの人間が降りていく
私たちもその港で降りるはず
だった だろう
ともに旅していたその人は
甲板に横たわったまま
動くことも話すことも目を開けることもない
わたしは彼の傍に座っていた
船を降りる人間の流れの中で
わたしたちだけ 止まっていた
彼を抱えて降りることも
誰かに助けを求めることもせず
わたしは座っていた
わたしはそこにいるだけで
まるごと満たされて
ただ座っていた
とても
時が経ってしまったのだ けれど
夢の話なのだ けれど
わたしはそこにいた
目を閉じ
深く息する
と
そこに