Ｆ１４。

その船尾が撃たれた
雲の下で跳ねた
そっと光離れた
飛んだストールの白に
瞬間Ｆ値を上げた
じっとその手を見てた

総合的には晴れた
雲の下で泣いた
そっと嘘を重ねた
ひずんだ僻地の影に
瞬間Ｆ値を下げた
きっとその手を

きっと、染めて
目を回したなら
舗道で
空想　停めて
火照る身もぜんぶ
しずめて

すでに光と環
広がる　見た糸は
見初める指に沿うレールと啓示のスペース
ゆえに期待とか
わずかに痛みとか
高まるスピードと感度で
そして

phrase。

再三のフレーズ
いま忘れたふり
最新のフレームなのに
何ゆえの既視感

息よ、整え
行って、また拾う必要のある石を置いてくればいい
息、整わぬことが
再三の自分である必要を疑う価値だ

「どうしたの？」
「あの歌でしょ？」
黙らせる

置いてきた石を拾いに戻るだけなのに
邪魔をするフレーズ。