来日中のタイ国インラック首相

日本を公式訪問中のインラック首相は３月８日、皇太子さまは８日、心臓の冠動脈バイパス手術を受け療養中の天皇陛下に代わり、皇居・宮殿で、タイのインラック首相と懇談された。
宮内庁によると、皇太子さまは東日本大震災でタイ王室や政府から受けた支援に謝意を表明したほか、インラック首相が８日午後に宮城県名取市を訪問することに触れ「お心遣いに感謝します」と述べられたという。インラック首相は「今回の訪問で日本が復興しつつあることを世界に示すことができれば」と話したという。
その後　インラック首相は東日本大震災で甚大な津波被害を受けた名取市内の仮設住宅も訪問。
宮城県名取市にあるニコンの生産子会社、仙台ニコンを訪れ、昨年の大洪水で被災した同国の現地工場から移って代替生産に当たっているタイ人従業員を激励した。インラック首相は木村真琴ニコン社長らの説明を受け、デジタル一眼レフカメラなどを製造するクリーンルームをガラス越しに見学。タイの全従業員３４人と言葉も交わした。
従業員の一人のアヌッサーラ・レムバロヒームさん（２７）は「『元気で頑張って』と言ってもらった」と話した。
ニコンによると、デジタル一眼レフカメラを製造するタイ・アユタヤ県の現地工場は洪水により、昨年１１月上旬に一時閉鎖となった。従業員の一部は１２月中旬以降に順次、仙台ニコンに異動し、勤務者は最大９７人に上った。現地工場は１月上旬に一部生産を再開しているが、全員が戻る時期は未定という。

3/９にはＮＨＫのインタビューに応じる
タイのインラック首相、3/９のＮＨＫのインタビューの模様