久しぶりにテレビなんてものを観る。
NBAかゴルフくらいしか観ないけど。
BSで2016年度のNBAファイナル4戦目が放送されてた。
贔屓にしてるウォリアーズが3勝目を挙げて、ホッとした。
ただ愚痴というか悲嘆というか、
そういうものが拭えない試合が続く。
別にウォリアーズに大きな問題があるという訳ではないけど、
どうしても…「USA最強」と謳われたNBA黄金期と見比べてしまい、
その衰退ぶりにガッカリしてしまう。
決勝の相手であるキャバリアーズ、中でも23番のレブロン・ジェームズ。
どうも解説者やらが率先して褒めちぎる意味が分からない。
違和感しか残らない。
確かにレブロンは並みの選手ではないけれど、
かと言って抜きん出た選手でもないと僕は思う。
好き嫌いは別として、
ボールハンドリング
パスワーク
スピード
ゲームの支配力
ミドルレンジ以上でのシュート力
ドライブの切れ味
そして視野
どの部分に於いても、とてもじゃないが一流とは言い難い。
体格とパワーは「今の」NBAでは突出してるとは思う。
ただそれだけだ。
ドライブに至っては毎回彼がボールを持つ度に、
バスケット経験者なら多くの人が感じるであろう『不快感』を抱く。
肩でディフェンス陣を突き飛ばしながら、強引極まりないシュートに持っていく。
ディスクオリ・ファイイングファール(今は違う名称か?)
と取られても仕方ない、悪質且つ暴力的なプレーだ。
バスケってのは基本的にファールトラブルが付き物だが、
彼のものはバスケとは言い難い。
そして何より特にメンタル面。これが特に弱い。
相手の挑発にも易々と乗ってしまい、目を剥いて飛び掛かる。
チームの柱として、というよりアスリートとしては残念な選手。
それが「華よ蝶よ」と持て囃される意味が全く分からない。
どうしてもマイケル・ジョーダンのようなヒーローに仕立てたいのか知らないが、
ジョーダン世代のNBAファンなら、皆口を揃えて言うだろう。
「足元にも及ばない」と。コービーの全盛期にも及ばない。
黄金期と呼ばれたあの時代には、各チームにこの程度の選手はゴロゴロ存在したのだから。
況してや、
ジョーダンを筆頭として
ピッペン、バークレー、ドレクスラー、
マローン、ロビンソン、ユーイング、
ストックトン、ハーダウェイ、等々枚挙に暇がないが
そういう「バスケット力」の高い名選手とは比較対象にすらならないと思う。
(個人的に、現在でもあの黄金期に通用する選手は「レイ・アレン」一人だと思う)
キャバリアーズが決勝ラウンドまで残れたのは
5番のJ・R・スミスや2番のアーヴィングの貢献によるものだと思う。
それ以外はとにかく不要なファールが多い。
デラベドバなんて見てられない。
どうしてもウォリアーズに匹敵するような実力チームには見えない。
ウォリアーズには
30番S・カリーのゲーム支配力
11番K・トンプソンの3Pシュート
23番D・グリーンのドライブとペースメイク
12番A・ボーガットのリバウンドとブロックショット
9番A・イグダーラ(イグドラ)のオールラウンドなバスケット力
これほど厚い戦力層も近年珍しく感じるけど、
これらが噛み合えば実に気持ちの良い「バスケット」が見れる。
それにキャブズが対抗できるとは思えない。
中でも34番S・リビングストンの存在は大きいと個人的に思う。
エースで司令塔でもあるS・カリーがベンチに入ると、
どうしてもPG不在で支配力がガタ落ちになり、そこから歯車が崩れがちだった。
しかしS・リビングストンにはそれを十分にカバー出来る抜群のセンスがある。
ボーガットの高さもトンプソンのロングレンジも活かし切る上に
自身も高い得点力でチームに活力を与える選手だ。
デビュー当初から大きな期待をされながら、膝の大怪我で長年辛酸を舐めた苦労人。
その葛藤や無念を思えばこそ、花開いた今を観る事が出来て、一人のファンとして嬉しい。
全体的に小粒となったと言われるNBAだけど
それでも往年を知る人間としては、これから大いに盛り返してくれ、と願うばかり。
今季のウォリアーズのようなチームが増えれば
もっと面白くなる筈だ。