



いのちがテーマだった。
作品はどれも圧倒された。濃密な内藤ワールド・・・
大野町の八勝園 (新舞子から大野町に掛けてはその昔名古屋の財界の人達の別荘地だったらしい。この建物は個人邸でもあり普段は非公開で初めて見せていただいたのだが粋な遊び心満載で建物鑑賞と言う側面からも興味深いものであった)
そして堀田家と八勝園、性格の違う各々の空間に於いてまた違う展開を見られたのは素晴らしいと思った
内藤恵子さんのインスタレーション
でも一番好きな作品を写真に収め損なってしまった。
タンポポの綿毛を粉引きの皿に載せたもの、あるいは床の上には盛られた荒壁の上に置かれていた。
こんなどこにもある日常の雑草が彼女の手に掛かると悠久の宇宙を感じ生命の集合体である事を
あらためて教えてくれた。繊細な綿毛が硬質な不動の大地の上にある種の浮遊感を伴ってそこに
置かれてた。
撮影許可まで頂いたというのに今回の目的が他にあったため意識がそこに集中する事は出来ず
手ぶれが酷い。
(興味がある方はshare-gakiさんのHPから御覧下さい。http://www.share-gaki.com/gallery/20110604/01.html)
自然はそのままでも美しいのだが余計なものを省いてそこに置かれると新鮮な目でそれと相対する事が出来る
利休の朝顔の故事のように
明くる日の最終日再度一人で行こうと思いつつ他の用事に押えられて行けずじまい
作品とも一期一絵なんだなぁと・・・・苦笑
朝一番に揚輝荘のT氏を誘って(と言うより多忙な方に時間を作ってもらい無理やり付き合わせた感じですが)出かけてきた
目的は揚輝荘の中心部の人に彼女の作品を一度見て貰いたかった
説得は一見の方が手っ取り早い
作者とも引き合わせてきて一応の目的は達した。
ただし、対話の中でも前途は多難そう。
内藤さんとは前回の津島の堀田家での個展が最初の出会いである。今回は二度目
この時場を揚輝荘http://yokiso.org/にしたらどんな世界を演出していただけるのか。彼女の世界がどのような展開をするのか見たいと思った。
いや、それ以前share-gakiさんのHPで岡崎の石原邸の写真を見たときにそんな思いが浮んだ。けれど、写真ではなく現実に堀田家で彼女の世界に包まれた時にさらに一層・・・
作者らしき人を捕え、不躾に揚輝荘は御存知か?と訊ねた
この時が初対面
存じています。けれど公の建物である為に制約が多そうなので諦めたと言われた。
確かにそうだ。
まだ一個人の願いではあるのだが、そして個人の夢ならば公の世界では許されない事でも数が集まればそのあたりから活路は開けないかとも思った。
何か方法はあるだろう。
ひとつづつ可能性に近づけてみようと・・・・。