小雨が降る中、活法の道場へ。
今日は、私以外に稽古する人はなく、
先生とマンツーマンだ。
ふと、壁際に目をやると木刀のような、バットの親玉みたいな木の棒がある。
こんなもので殴られたら、頭蓋骨はひとたまりもない・・・
先生に尋ねると、鋭い目つきで私を一瞥し、
これは振り棒で、素振りの稽古で使うんだ。
5Kgしかないから片手用だよ。
と、手渡してくれた。
素振りをしようと持ちあげるが、とても片手では振ることができない。
両手でも無理だ。肩を痛める。
先生に渡すと、事も無げに片手で振り始める。
凄すぎる・・・
目が点の私に、練習すれば直ぐにできますよ。
と、力も多少使いますが、身体に気を通してやれば簡単なんです。
んん・・・!
合気柔術の師範と同じような事をおっしゃる。
そして、おもむろにしっかり踏ん張って立って下さい。
と私を立たせ、
力で押すと・・・ びくともしない。
気で押すと・・・ 危うく後ろの壁に激突するところだった。
この人もまた武術の達人だ。
先生は合気という言葉は使わず、気とおっしゃっていたが、
同じもののような気がする。
極めている人は、同じような力を身につけているのかもしれない。
感動して半分口を空けていると、さあ、始めましょう。
と座礼をして活法の稽古に移る。
先週習った、骨盤調整(立位・仰臥位)と、膝裏の拘縮調整。
概略は覚えており何とか行えたが、
受者の誘導、呼吸、関節の極め(密位)、導引、力の加え方、丹田意識
など、形だけではなく効かせる方法を教示して頂く。
そして、今日は足首の調整3種類を新しく稽古する。
これは、足首を内側に捻挫した場合に即効性があるという。
古武術から生まれた活法ならではの技だ。
その場で完全に治すことはできないが、歩けるようになる。
軽い捻挫なら、走れるようにもなる。
正に、戦場では必須の技だ。
次に、脊椎の調整。
脊椎の歪みを調整しながら、椎間板に体液を還流させ
椎間板ヘルニアの予防・改善につながるという技。
腰痛の予防・改善にもなる。
まず、自分で調整する方法。
背骨や腰が温かくなる。
そして、相手に施す方法。
自分で調整するのと術理は同じだ。
続いて、乱調切断という恐ろしげな技を4種類。
これは自律神経を整える技で免疫力も増加する。
同じような症状や部位に対する技は3種類以上ある。
もう既に13種類の技を稽古している。
実に多様で実践的。
半ば混乱している私に、何回も同じ技を繰り返さないと上達はしない。
身体に覚えさせれば一生使えますよ。
と、穏やかな口調だが鋭い眼差しで私に言い含める。
次回の稽古日の確認をして終了。
とても濃い内容の稽古でした。
ありがとうございます。
--------------------------------------------
もりの古武術活法研究会
http://morino-kobujyutu.jimdo.com/
------------------------------cafeもりの------------------------------