時々戻りたい場所

今日はこの”時々戻りたい場所”という空間を開通することにした。ここで、うれしいことも悲しいことも書き表したい 。

げんしけん

2008-07-28 10:07:48 | Weblog
『げんしけん』(The Society for the Study of Modern Visual Culture)とは木尾士目による漫画作品、およびそれを原作にしたアニメーションである。

表題の「げんしけん」とは作中のキャラクターたちが所属する大学サークル「現代視覚文化研究会」の略称「現視研」のこと。この漫画での現代視覚文化とは漫画、アニメ、ライトノベル、コンピュータゲーム(ギャルゲー、アダルトゲーム、対戦型格闘ゲーム)、そしてそれらを元にした造形(フィギュア、カプセルトイ、プラモデル等)、コスプレ、同人誌二次創作といったオタク的趣味を指す。

この作品はこれらオタクカルチャー全てを対象とする総合的サークルとして発足したものの、半ば休止状態だった「現視研」が新入生たちの入会によって少しずつ活気を見せていく様子を描いている。オタク趣味を持つ大学生たちのごくありふれた日常を、ギャグや物語的な誇張を交えつつ描いている。同人誌即売会(コミックフェスティバル:コミックマーケットがモデル)への参加やプラモ作りなど、あくまでオタクサークルを中心とした活動のみに焦点が絞られており、大学での授業やそれぞれのメンバーの同学科の友達との交流など、オタク関係以外での社会とのつながりはほとんど描かれない。

作中には版権ネタやコスプレが扱われることも多い。版権・同人ネタで漫画作品が扱われるときは基本的にタイトルを微妙に変えた上で語られている。コスプレはゲームのキャラを元ネタとしており、パロディ的に細部を変えることなくほとんどそのまま登場している。

月刊アフタヌーン誌上で2002年6月号から2006年7月号まで足掛け4年間にわたり連載していた。作品内の時間は2002年4月から2006年3月までであり、主人公・笹原の入学から卒業に至るまでの4年間を1ヶ月単位でほぼリアルタイムで描いていたことになる(例外もある)。なお、2006年8月発売の単行本8巻と、同年12月発売の9巻は、雑誌連載分で描かれなかった期間のエピソードを描き下ろしという形で盛り込んでストーリーを補完し、完結した。

2005年には講談社漫画賞にノミネートされるも惜しくも落選、このことを単行本6巻の帯で自虐ネタとして扱っている。

アニメ化もされており、第1期シリーズは2004年10月から12月までUHF局各局で放送された(いわゆるUHFアニメ)。この『げんしけん』がアニメ化されるにあたり、作品世界内で存在する架空の漫画・アニメ作品『くじびきアンバランス』も同時にアニメ化された。第2期シリーズ『げんしけん2』は2007年10月から12月まで、同様にUHF局各局で放送された。更には作中で笹原たちが遊んでいた架空のPCゲーム『ラーメン天使プリティメンマ』も漫画化・CDドラマ化されている。