明日はコンクール 音楽は文字なき伝達

ピアノを始めて　１０ヶ月
明日　初めてのコンクールに出る　全国大会だ
予選は　夏にあった
審査員は　ピアニスト
参加者の曲目は　誰もが知っている名曲ばかり
みんな　すごく上手い
緊張した　場違いだと思った
頭は真っ白　もちろんミスのオンパレード
でも　予選通過した
いただいたコメントは　「響きが美しい」
え～わかんないし　と思った

そして　決勝を明日に控え
やっぱりコメントが理解できないまま
けれど　ひとつだけ気づいたこと
「言葉が無くても　感情表現はできる」

音には　その人があらわれると言う
人生経験　思想　感情　体調も
私は　あの極度の緊張のなか　なにを奏でたのだろう
ただ　弾き終えることだけを考えていたのに
どうして　全国大会にも出していただけるのだろう
言うまでもなく　技術は皆無
一体　なにを響かせたのだろう

あした　響かせることはできるかな
予選よりは　上手くなったかな
いや　それよりも　表現できるだろうか
最高にヘタクソでも　表現したいな
指が震えても
間違えても
どうか神様　頭が白くなりませんように
だって楽譜を忘れてしまったら　表現できないから

願わくば　指導してくださった先生に恩返ししたい
それは　私が私を解き放ち　音でかたること