まさに「巨星墜つ」という言葉がふさわしいです。
高倉健さん死去 ８３歳、１０日に悪性リンパ腫で(スポーツ報知) - goo ニュース
こちらはBBCの記事です。
Veteran Japanese actor Ken Takakura dies at 83
こちらはUSA TODAYの記事。
Japan veteran actor Ken Takakura dies at 83
亡くなられてから8日後の公表ということで、最後まで、私生活を全く売り物になさらなかった
高倉健さんらしい方法ですね。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
驚いたのが83歳というご年齢です。
遺作となった「あなたへ」、たまたま観ていました。
2012年の作品なので撮影時のお年が80歳。
全くそんなお年には見えない、妻役の田中裕子さんと「夫婦」といって違和感のない佇まいでした。
ご覧になったかたは同じ感想をお持ちだと思います。
健さん（すみません、目上のかたですが以下この呼び方にさせていただきます）の静かな、
しかし強い愛と思いが軸になり、旅で出会ういろいろな人の「あなたへ」の思いが交錯する作品で、
とても感動しました。
さすがに昭和の映画全盛期に健さんが
多数出演された仁侠映画はリアルで観ていないのですが、
私が若い頃に映画「居酒屋兆治」と「ブラックレイン」がヒットして、
健さんとは親子以上に年齢が離れているというのに
「健さん～
」とすっかりファンになってしまった友達が何人かいました。
ナレーションやせりふや小道具でその場の状況を説明しないと、
俳優さんがどういう場面を演じているのかよくわからないドラマや映画が最近は増えているように、
個人的に私は感じておりますが、健さんは全くそうではなく。
立ち姿、歩の運び方、表情や顔の角度、何気ない目の動きで、せりふ以上にその人物の像や気持ちが
観ている側に伝わってくるかたでした。
「あなたへ」も、健さんを取り巻くいろいろな人の思いを胸にしまって海へ向かう姿が印象的でした。
なんというか、日本の能や人形浄瑠璃の人形の動きに通じるのかな、と個人的に思っています。
たくさんの素晴らしい映画をありがとうございました。
