と、なんともすごいタイトルですがスルーしないでくださいね(苦笑)
甲田光雄さんをご存知の方も多いかと思いますが、私(よしだキンです)の中での日本の三大おじいちゃんの一人(そのほかの二人は塩谷信夫さん、日野原重明さんです)で少食や断食で治療を行う慈悲深いお医者さんです。
私が登録している少食を考える人たちのメーリングリストで今年の初めに回ってきた甲田先生の書かれた小論文(というよりみんなへのお手紙?)をご紹介しようかなと思います。少食や断食に抵抗ある方も多いかと思いますし、私は専門的なことはわからないのでむやみに紹介するのはどうかなと悩んでおりましたが、マユログに遊びに来てくださる方はきっと柔軟に受け止めてくださるだろう思い、思い切って全文貼り付けます!
かわいい甲田節の効いた文章は面白いですし、読みやすいのでこんなことを考える人もいるんだなと読み流すだけでもよいですし、人によっては大切な何かを見つけるかもしれません。お時間あるときに目を通してみてください。
『地球が死んでしまう!!』
甲田医院 甲田光雄
1.地球の温暖化は加速度的に進む
2006年6月21日、中国の北京でイギリスの有名な理論物理学者であるスティーブン・ホーキング博士が講演されましたが、それが本当にショッキングな警告であったのです。地球の平均表面温度が20世紀の百年中に約0.7℃上昇していることは既によく知られています。これは大気中の炭酸ガス(CO2)濃度が増えそれの温度降下で温室効果で大気イオンが温められることが大きな原因であると解ってきました。
大気中のCO2濃度は産業革命以前はずっと長い間、約280ppm前後で一定した状態が続いていたのですが、産業革命以後人類が石炭や石油など化石燃料を使い出してから徐々に増え出し、現在では380ppmにまで上昇してきました。 このままの状態がずっと続いたら、今後50年くらいで450ppm、今世紀の終わり頃にはなんと700ppmにもなるのではないかと予想くされているのです。そのため地球の表面温度は今世紀末には平均1.4℃~5.4℃上昇するであろうというのです。
もし3℃の上昇であったとすれば、海水面は今より25メートルも高くなり、東京やロンドン、上海などは皆、海面下に沈んでしまうことになるのです。現在のような気温上昇でも北極海の氷がドンドン溶け始めているのです。
この10年来は平均して毎年1.5~2%ずつ海氷が減少していたのですが、2004年から2005年の1年間は、それが14%の減少となっているのです。海氷面積が大きいということはそれだけ地球を冷やしてくれることになるのです。海氷で太陽の光は反射されてしまい、地下へは熱が吸収されないからです。
ところがこの大切な海氷が溶けて面積が減ってしまうと、この冷却装置が弱くなってしまう。その結果、地球の表面温度上昇は加速度的に高まってくるわけです。
そのため、これまで長年続いてきた北極の永久凍土が溶け出すことになるのです。
すると、この凍土に閉じ込められていた膨大なメタンハイドレートからメタンガスを放出するのです。このメタンガスはCO2よりも21倍も温室効果が大きいのです。従って、地球はそれこそ加速度的に暖かくなっていくのです。
地球温暖化の研究では第一人者であるNASA宇宙研究所のハンセン博士は、もし地球の表面温度があと3℃上昇するならそれこそこの地球はパニック映画のような地獄に陥ってしまうだろうと警告されているのです。そしてやがて終着がやってきます。それはホーキング博士の注目すべき講演の中で知らされているわけです。
ホーキング博士は「今のような表面温度の上昇が加速度的に進めば、地球はついに金星のような灼熱の星になってしまうだろう」と。
このような灼熱の星になってしまえば、人類だけではなく、この地球上に生存しているすべての「いきもの」も全部亡びてしまうことになるのです。つまりこの地球上にはもう「いのち」がないのです。死の惑星になってしまうのですぞ!!
これは大変なことです。本当に震えが止まらないほど恐ろしいことです。
地球がこの太陽系の惑星として誕生してから約46億年、その中で生命が産まれてから約38億年たっています。この38億年の間、色々な環境の激変があったにも拘らず、ずっとこの「いのち」を受け継がれてきたのです。そのため地球は貴重な「いのち」ある星としてこの大宇宙の中でも注目されるべき存在であったわけです。
ところが、この人類という極悪人がこの地球を亡ぼしてしまうとは!!このような大罪を私達人類が犯すことにならないよう、どのような犠牲を払ってでもやらなければなりません。
2.対策を真剣に考えよう
それではどうすればよいのか?
まず今後は、国会の企業もまた個人も今までやってきたように自分達の利害打算だけを考えて行動することは許されない。単なる目先のことより、もっと視野を広く大きくして人類いや「いのち」全体が幸せになれる方法を選択して、それを実行に移すこと。従って経済的な面はもちろん政治、文化、教育、その他あらゆる面で「いのち」の幸せを最優先するという方針に統一しておかねばならない。そして個人「いのち」が多少窮屈になっても、それが人類全体のため、いや地球のためになるよう、判断し行動するのが大変重要なことなのです。
根本はやはり地球が喜ぶようにと考えて行動することです。地球は私たち人類にとっては大切な「お母さん」です。この愛しい母がいつまでも生き生きして今日も明日も喜ぶようにと孝行することです。母が悲しむようなことは絶対にしない、そのことでまた自分たちも幸せになれるのです。
例えば食生活の面でもそうです。美食飽食を続けていると、地球の資源を浪費することになり、それが環境汚染の原因となる上に、自分の健康も損ねてしまうことになるのです。そこで筆者は1日1700キロカロリーぐらいの腹7分という少食を実行するように提唱しているのです。
この少食も本当に「いのち」を生かす食物であることが望ましいのです。たとえば野菜でも農薬や化学肥料などを使ったものは土の中の大切なり「いきもの」達を殺してしまうのです。このような残酷な農法で作った野菜を食べている現代人は本当に母なる地球に対して不孝なことをしていることになります。土の中に生存している「いのち」が喜ぶような農法で育った野菜や米・麦をいただいてこそ本当の本当に正しい食生活であるといえましょう。
したがって日本綜合医学会の前理事長中嶋常允先生が創案された土作り農法とか日本パック杉山親嗣氏が開発された酵素による自然発酵農法などが21世紀から登場すべき正規の農法ということができるでしょう。
尚まトウモロコシや雑穀を飼料にして育てた豚や牛などを殺して食べている肉食も、地球の富を浪費する典型的な食事であります。近い将来に迫ってきた世界の食糧不足を克服するためには、このような肉食はできるだけ少なくすることです。
そして野菜や穀類もなるべく精製しないもの「いのち」のある丸ごと食べるようにするのが最も望ましい食生活といえるでしょう。しかも、それらの食べ物も腹7分の少食で、なるべく殺生しないような愛の思いが込められたものであること。
れを、天からいただく大切な「いのち」としてお祈りしながら感謝合掌して頂くようにすることで、野菜や米などの「天命」も全うされることになるわけです。おいしいからと言って腹いっぱい食べていると、そのために消化不良となり腹の中で腐敗し、宿便となって万病の原因となってしまい、脂肪肝とか糖尿病あるいは乳癌などの病気で苦しむことになってしまいます。
これは「いのち」を粗末にしてきた者に対する天の警告であるわけです。やはり身体全体の細胞も喜ぶような食べ方でなければいけないのです。それがつまりお祈りで、愛と慈悲の想いが込められた少食によってこそ実現することになるのです。
3.この地球が愛の想いでいっぱいになるように
以上のように21世紀は私たち一人一人が地球が喜んでくれるような生活内容に変わってこなければなりません。従って新聞やテレビなどのニュースもすべて、まず「地球が平和に」とのお祈りが始まり、その後から色々なニュース報道されるようにならなければなりません。
また学校での授業もまず先生が「地球の平和」のお祈りをして、それに教室内の全員が唱和してすその後から授業を始めるようにすることです。また給食は、天からいただく大切な「いのち」であることをよく教え込むことです。そうすれば「家の子は給食費を払っているのだから感謝合掌して食べるという必要はない」などといった保護者もなくなるでしょう。
このようにしてまず日本の国が少食を実行するモデル国家になることです。
その結果、この社会から病人が激減して町や村には元気な人たちの笑顔で大変明るくなるでしょう。そして大幅に医療費も節約できますから、それを文化国家建設の基金にすれば、それこそ日本の国は世界一豊かな文化国家になるでしょう。
このような日本の国の激変を注目していた世界の各地で日本に続けとばかり、正しい少食とお祈りを実行するようになり、それがまた国会でも議決されることになれば、それこそ、その国の住民達は皆少食を実行することになるのです。このように大きな夢が実現すれば、この地球は本当に愛の想いで一杯になるでしょう。
その結果「地球はやがて灼熱の地獄となり、死の惑星になってしまう」とホーキング博士の恐ろしい予言が見事に外れ、希望に満ちた明るい地球がこの大宇宙の中で光り輝くことになるでしょう。
しかしそのためには私たちは単にこれを机上の空論にしてはならないのです。是非とも実行に移さねばならない。さし当たって、この「全国健康むら21ネット」とか「日本綜合医学会」などが、この世直し運動の先頭に立って旗を振っていただきたいのです。
どうぞ皆さんよろしくお願い申しあげます。
2007年2月18日
文献
1.アル・ゴア(アメリカ元副大統領)〔枝廣淳子訳〕:不都合な真実、講談社
2.伊藤翠、山崎徹ほか:このままでは地球は10年で終わる!洋泉社
3.甲田光雄:少食の実行で世界は救われる、三五館
マユーラの森 よしだキン