
順調に業績を伸ばしてきている会社でも「意図的に踊り場をつくりだす」ことが効果的なこともある。
ここでいう「踊り場」とは、階段の踊り場のとおり、一時的に成長を留めるための平坦な部分である。
これは、次の成長に向かって進むための体制固めや準備のための時間とも言える。
具体的には、営業の仕組みづくりや組織体制固め、設備増強などであろう。
これは従業員が何百人もいる規模の企業であっても、代表一人で経営している個人事業的な会社であって同じことが言える。
佐原のようなコンサルであっても、意図的に踊り場をつくることがあったし、それが効果的に機能してくれることもあった。
例えば、これまでに行ってきた事業承継コンサルの経験やノウハウをまとめた書籍出版もそうであるし、そうしたコンテンツを元にしたセミナーなどもそうである。
こうした新しい企画やイベント、仕組みづくりなどは、日ごろの業務ルーチンを回しているだけでは絶対に成し得ない。
日頃の業務を回しながら、プラスアルファの時間を自ら作り出し、その時間を活用していかなければできようもないのだ。
こうした新たな取り組みや体制整備を進めていきたいという社長は多い。
佐原も実際のコンサルの場でそうしたご要望をよく承る。
そして、こうした前向きな社長ほど日頃の仕事が多忙で、新しいことにチャレンジしたり生み出したりする時間が限られているのだ。
「どうやっても今の仕事の回し方では、そのための時間をつくり出せない。」という声を聞かされる。
社長たちのおっしゃることはもっともであるし、その気持ちも自分もよくわかる。 佐原もずっと同じ経験、同じ気持ちを噛みしめてきたからだ。
だから、次の大きな成長のために、「踊り場」として一時的に足元の成長を少し抑えてでも、新しいことへの準備をするための時間を意図的に作り出す必要があるのだ。
しかし、こうしたことは口で言うほど簡単ではない。
場合によっては、目の前に仕事が有ったとしても意図的に減らす必要も生じるだろう。
より効率的に仕事を進められる仕組みを事前につくっておく必要があるかもしれない。
しかし、どうにかして時間を作り出そうという気持ちが「工夫」を生む。
もし、今の仕事の進め方の延長に、成長余地が少なくなったと感じたときは、戦略的な踊り場をつくりだすタイミングかもしれない。
そして、次の大きな飛躍のためには、一時的に成長を足踏みさせることも決して恥ではないし、むしろ必要なことであろう。
問題になるのは、それを決行する社長自身の勇気と決断力である。
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