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Lemon grass

鳥居れもんのだらだらとしたブログ。
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豆板醤でペペロンチーノ

2010-08-30 17:12:35 | 料理
変則連勤が無事に終了したので久方ぶりの自炊タイム。




今日は豆板醤でペペロンチーノ。
鷹の爪常備してないっス。

どうでもいいですが、ペペロンチーノって字を見るたびにあずにゃんぺろぺろを思い出してしまいます、助けて。

『豆板醤でペペロンチーノ』

・材料
 オリーブオイル  大さじ2~3
 にんにく     1~2片(チューブでにOK)
 キャベツ     2~3枚(大きさ次第。お好みで)
 ベーコン     1~2枚(お好みのお肉でもOK。今回せせり使ってます)
 豆板醤      小さじ1~2(好みの辛さに調節してくださいな)
 ブラックペッパー お好みで

※パスタは細目がお勧め。スパゲティでももちろんOK。




・作り方
1.パスタを茹でるお湯を沸かしつつ、にんにくを薄切りに。他の材料はお好みの大きさに。
 キャベツは小さめに切っておくのがお勧め。ちぎってもいいです。
 材料が切れたらフライパンにオリーブオイル、にんにく、豆板醤をいれて中火~弱火にかけて香りを出します。

2.お湯が沸いたら塩を入れて、パスタを投入。
 表示より1分ほど早くあげるので時間に気をつけて。
 フライパンのにんにく達から香りが出たら、キャベツとベーコンを投入して炒めます。

3.炒めおわったらパスタの茹で汁をお玉で1杯~2杯、フライパンに移して下さい。
 フライパンを振って、しっかりまぜながら軽く煮るように火を通してください。

4.パスタが茹で上がったら湯を切ってフライパンへ入れるわけですが、その前にもう一度フライパンを揺すって置いてください。パスタを具材や茹で汁と絡ませながら、ある程度水分を飛ばす。
 
5.皿に持って好みでブラックペッパーをかけてどうぞ。彩がほしいならバジルやパセリなどをどうぞ。



作り方の補足とか。
にんにく等の香りだしは、オリーブオイルで揚げるイメージ。
もちろん揚げるだけの油を入れるわけにはいかないのでフライパンを傾けたりです。
弱火でじっくり行くのが一番いいと思います。

普通に鷹の爪を使う場合ははタネを除いて3等分~4等分にちぎって投入すればOK。




パスタの茹で汁をフライパンに入れるって言うのはよくやるわけですけど、これにはきちんとしたわけがあるんです。
いわゆる「乳化」ってやつなんです。乳化させて「エマルション」にするわけです。
はい、わけわかりませんね。
突然ですけど皆さん、ドレッシング使うときって振りますよね?
なぜかって言えば分離しているから。ぱっと見ても使う前のドレッシングは層が分かれてたりします。それを振って混ぜ合わせるのが「乳化」だと考えてください。
そして混ぜ合わさったドレッシングの状態が「エマルション」と考えてください。
水と油は分離するのは知ってる方も多いでしょう。
熱い油に水が入るとバチッっと跳ねるアレです。

じゃあ何故分離するのか。
ズバリ、仲がよくないから!
……まぁ実際には極性という分子の電気的な性質なんだけど、やっこいから割愛。
人間だって中のいい人と一緒にいたいじゃないですか、わざわざそりの合わないグループに入るより気の合う仲間のグループに入りたいわけです。
なので水は水と、油は油とつるむので分離するんです。
因みに水と仲良しな、水のグループに入れる性質を「親水性」、
水と嫌い合う、水のグループに入れない性質を「疎水性」といいます。

要は水は押しの弱いデレ。油はツンデレなんです。
水はデレだから色んな子と仲良くしようとするんですが、ツンデレはそれに素直に応えられずに背を向けちゃうんです。
そうなるとデレは押しが弱くて追いかけられずに自分も背を向けちゃうんですね。

ですが、おいしいペペロンチーノを作るにはこの水と油に仲良くなってもらわなくてはいけません。ペペロンチーノはソースをうまく乳化させてエマルションな状態になっているのがベストなんです。
そこで登場するのがパスタの茹で汁。
パスタの茹で汁は水と油の乳化を手伝う「乳化安定剤」の効果が含まれてるんです。
乳化安定剤は水と仲良くできる「親水性」と、仲良く出来ない「疎水性」の両方を併せ持つ、どちらにも属せる愛され屋なんですね。
パスタから茹で汁へと出てきた「たんぱく質」が「乳化安定剤」になっているようです。

フライパンに水と油がいる。
そのままだと背を向け合ったままですが、そこへ「乳化安定剤」が入ると油を水の中へと導いてくれるわけです。
しかも茹で汁にはでんぷんも含まれるので、物理的なとろみが油の分離する動きを遅くしてると言うオマケも。

つまり茹で汁に含まれる乳化安定剤は押しの強い頑固な天然さんですね。

弱気なデレ水とツンデレ油が教室にいても、お互い離れて座っちゃう。
そこへ押しの強い頑固天然な乳化安定剤が入ると、ツンデレ油の手を引いて、三人並んで座らせようとするんですね。
水、乳化安定剤、油と言う感じで間に入って。
パスタの茹で汁は最初から水と乳化安定剤が手を繋いでる状態です。
その二人を油の所へ送る。そうすると乳化安定剤が三人で仲良くしようよ!と誘う。
その手助けにフライパンを揺すると言う感じ。

この乳化安定剤は洗剤にもいます。
皿に居座ろうとする油を連れて、水と一緒に流れていく。
喧嘩して部屋に閉じこもった油の手をとって、水の所へ連れてく感じ。
もちろん、パスタの茹で汁を油汚れにぶっ掛けると結構とれるんです。

というわけで茹で汁を投入するんですね。
わかりましたか?(わかったらすげぇ)




野菜も肉もお好みのものを使ってくださいな。
家にある、あまり物を放り込んでもいいですし。
今回は「あ、せせり食べたい」と思ったので入れました。
一応、せせりってなんぞって方に説明しておきますね。

せせりって言うのは鶏の首の剥き身で一匹の鳥からちょっとしか取れない部分なんです。
小肉とも呼ばれています。
これを使う料理ってあまり多くなくて、炒め物なんかででてくることもあるんですけど、結構捨てられてしまうことが多いそうです。
焼き鳥屋では「み」として出される事もあります。もしくは「ネック」。
よかったら一度ご賞味あれ。 生でスーパーで売ってたらよかったら買ってみてください。
そう高くは無いです。塩コショウで炒めるだけでおいしいですよ。
我が家では焼肉やバーベキューの時には外せない名役者です。



ちなみに本場イタリアのレストランでは、ペペロンチーノはまず食べれないそうな。
イタリアではアーリオ・オリオ・ペペロンチーノと言いまして、主に家庭などで作られる料理で、貧しい状況下などで材料がなく困って作られる事が多かった事から『絶望のパスタ』などとも呼ばれているとか。
アーリオはニンニク、オーリオは油(オリーブオイル)、ペペロンチーノ(チリペッパーの意)は唐辛子を意味してます。
しかし絶望呼ばわりとは不憫な子ですね。

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