ジョン・ダンカン Obbの島に決別の言葉を贈るヘプツ 個人所蔵 1909
フランスの象徴主義の画家ギュスターヴ・モローのような作品も描きたいというスコットランドの画家ジョン・ダンカンのプロフィールを発見した。
みんな、仲間うちで象徴主義のジョン・ダンカンで記事を書いているけれど、象徴主義よりラファエル前派とかファンタジーな作品で、どこが象徴主義なんだろうと。
実際にギュスター・モローの作品を彼が鑑賞したのはいつなんだろう。1867年のモローの「キマイラ」をついつい重ねてしまった。
モローは頭は獅子、胴は牡山羊、尾は蛇のケンタウロス。ジョン・ダンカンはグリフォンとコカトリス(gryphon and cockatrice)を混ぜ合わせたような独自の空想の動物。コカトリスは雄鶏の頭を持つ。
プリニウスの「博物誌」にでてくるバジリスク(basilisk)だろうか!冠状のトサカに山楝蛇の姿。
女性は天馬に乗って戦場を駆けるワルキューレ(Valkyrie)のようでもあるよね。
左はエドワード・ロバート・ヒューズの「田園詩の夢」(ワルキューレ)になる。戦死者をつれてくる役目のワルキューレ。
ジョン・ダンカンのタイトルにある’ヘプツ’をどう訳していいのかわからなかったので、’ヘプツ’がこの女性なのかわからない。
ヘプツって何語なんだろう。ヘプトだったらスペイン語で意味があるけどUが最後についてるし・・・。みんなに聞いてもわからなかったんで。
ルビーのようなネックレスとブレスレットをしているが裸。妖精の姫君?冠にも見えるけど、兜のようじゃないか。
彼女が「さよなら」と言っている先に何があるんだろう。しかも今生の別れの「さよなら」だ。とにかくこんな怪鳥を乗りこなすくらいだから魔物系でしょう。
ジョン・ダンカンのほかの作品は、XAI「ジョン・ダンカン 遊びの園」から。