第16話
(7)
鮮やかな朱色のニットスーツは、恐らくフランス製だ。
ギョンヒは、MUSE社長時代よりこの高級ブランドの服を好んで着用していた。
『お久しぶりね、ソンジェ君』
古めかしい空間に不釣合いな、優美な出で立ち。
その姿を目の当たりにしたソンジェは、一歩も動くことが出来なかった。
清譚洞の大通りを歩いていたソンジェを偶然、目にしたのは、ヤン・ギョンヒの側近であるヨム・チスである。
MUSEの第一線から身を引いていた彼は、考試院まで尾行した後、ヤン・ギョンヒへ連絡し、その結果、ソンジェは奇襲を受けたのだ。
『ソンジェ君、こんなところで何を燻ぶっているの・・・?』
『あなたは、肉体労働をする為に医学部を中退したの?』
『イ・ヨンジュン先生もソンジェ君のお母様も、あの世でさぞかし嘆いていることでしょうね・・・』
三畳強の狭い部屋。
トイレやシャワー、台所は勿論、共同。
粗末な造作家具に、年代ものの小さなブラウン管テレビ。
月二万五千ウォンの部屋は、ヤン・ギョンヒにとって眉を顰めたくなるような空間だったようだ。
『あなたが、こんな落ちぶれた生活をしているというのに』
『イ室長ご夫妻は、それは優雅な暮らし振り・・・』
『いい気なもの・・・ね』
ソンジェは身震いした。
なぜヤン・ギョンヒが現れたのか・・・?
想像するだけでも恐ろしい。
(まさか・・・)
(まさか、ヨンスさんと接触するつもりじゃ・・・)
あの女性(ひと)を病魔から救ったのは、勿論、当人の強靭な意志に違いない。
そして、あの女性(ひと)を精神的に支えた兄の存在も大きいだろう。
だから、せめて自分は金銭面を負担しようと思ったのだ。
一億ウォンを超える金を用立てる術は、当時の自分にはなかった。
結局はMUSEの社長になることを条件に、ヤン・ギョンヒを頼る結果となった。
しかし今となっては、当時なんの自覚も無いまま交わした契約が仇となっている。
VARIOUSで兄と共に仕事をし、あの女性(ひと)の笑顔を垣間見られれば幸せなのに、それさえも叶わない・・・。
「・・・」
ソンジェは携帯電話を握り締めた。
フットライトの微かな灯りだけでも、妻の表情は見て取れる。
なんとも表現し難い艶麗な気だるさが、その端整な顔立ちを包み込んでいた。
「・・・」
濃密な交わりの直後。
その弛緩した肢体をギュッと抱きしめ、白い額に口付ける。
「ねぇ・・・」
小さな赤い唇が、ほんの少し動いた。
「・・・なんだい?」
「・・・あなたって・・・」
「・・・ん?」
「・・・どうして、こんなに優しいの・・・?」
不意を突かれたミンチョルは、思わず動きを止めた。
その日、いつものようにヴィラの近くにある小さな公園で遊びまわったショーンは、帰り支度を始めたヨンスが目を離した僅かな隙を狙い滑り台に突進した。
それは、最後にもう一回滑りたいという子供心だったのだろう。
ところが運悪く、順番を待っていた三人の年上のグループの中に割り込んだ為、喧嘩となってしまった。
ヨンスが駆けつけた時、ショーンは既に砂場へと押し倒された後だった。
『順番を守らなかった貴方がいけないわ、ショーン』
『皆に謝りましょう』
こんな時、意外と冷静なヨンスは、理路整然とした態度でショーンを窘(たしな)めたらしい。
渋々と頭を下げたショーンは、しかし、その屈辱が忘れられなかったのか、帰宅後、相当の剣幕で泣き叫んだと言う。
『鼓膜が破れるかと思ったわ・・・』
ヨンスは、柚子茶を淹れながらぼやいた。
『あの子ったら、小さいわりにはプライドが高いのよ』
『セナによく似ているわ・・・』
『やっぱり、血は争えないのね・・・』
今夜も又、ショーンの話を延々と聞き続けるのかと、正直、ウンザリしかけた。
『あの子、今日はずっと公園でのことをブツブツ言って家中を歩き回って、私を恨めしそうな顔で時折、見つめるの』
『その表情がね、本当に可愛くて・・・』
「又、始まった」とばかりに天井を仰いだミンチョルは、しかし、ヨンスの次の言葉に思わず身を乗り出した。
『寝る時ね、いつもは絵本の読み聞かせを強請るのに、今日は「あっちへ行って」なんて言うのよ』
『あんな子供でも、ふて寝をするのかしら・・・』
胸が高鳴る。
『つまりショーンは、熟睡中ということ・・・?』
『ええ』
『!』
『さっき寝室を覗いたけど、鼾をかいて寝ているわ』
『!』
『日中、あれだけ騒いで泣き叫んで歩き回って体力使い果たしたんですもの、今夜はグッスリでしょうね・・・』
ひょんなことから、愛を確かめ合うことと相成った。
(公園の子供達に、感謝しなくちゃならないな・・・♪)
一週間に二回でも三回でも・・・いや、贅沢は言わない。
せめて最低一回、砂場にショーンを押し倒してくれと心の中で念じながら、愛おしい妻の軀を抱く。
久しぶりの感触に多少、興奮しながらの愛の交歓はついつい激しくなってしまい、結果、ヨンスは我を忘れ大きな声をあげてしまう。
その都度、ミンチョルはヒヤッとしたが、しかしショーンはそれ以上に大きな寝息をたて続け、夜泣きをすることも目覚めることもなかった。
寝不足のはずのヨンスに申し訳ないと思いながら二回ほど己の迸りを放出したミンチョルは、満ち足りた気分でその白い肢体から匂いたつ色香に身を委ねていたのだ。
『どうして、こんなに優しいの?』
突然の問いかけに、戸惑うのも無理はない。
「やさしい・・・?」
「ええ、だってあなたはとても優しいでしょう・・・」
「・・・」
「だから、女性にもてるのね・・・」
「・・・それは違うな」
「え・・・?」
「僕は、別にもてないよ」
ヨンスは怪訝な表情でミンチョルを見上げた。
「だって、僕は冷たいから」
「・・・?」
「興味のない人間とは視線も合わせない主義だし」
「・・・そうなの?」
「ああ」
「でも・・・」
「ん・・・?」
「いつだったか、ナレが言ってたわ」
「なんて?」
「室長はいつもモデル系の凄い美人を連れてパーティーに現れるって」
「・・・ただの噂だろう」
「・・・って、キュソクさんが言ってたって」
ミンチョルは心の中でキュソクを罵倒しながらも、大きなため息をついた。
「悪かった」
「・・・」
「それは事実だ」
「やっぱりね」というように、ヨンスは小さく笑う。
「でも、それと優しさは関係ないよ」
「・・・どういうこと?」
「僕は女性を分類していた」
「分類?」
「うん」
「・・・?」
「役立つ女性と、どうでもいい女性とにね」
「まあ・・・」
「酷いかい?」
「酷いわ」
「そう、僕は酷い男だったんだよ」
「・・・」
「役立つ女性・・・つまり連れて歩くのに都合のいい姿かたちをした女性」
「・・・」
「そういう女性をパーティーへ同伴することは何度もあったけど」
「・・・」
「・・・でも、愛した女性は君だけだ」
「・・・」
「優しいのは、君に対してだけだよ」
これは事実だ。
女性を礼儀正しくエスコートすること自体は、手馴れていた。
数多の女性と食事をし、踊り、ベッドを共にしてきたのも確かだ。
が、優しくしたり嫉妬したり、ましてや同じ女性を何度も激しく求めたりするようなことは未だかつて無かった。
こんなことは、ヨンスに対してだけである。
そもそも恋愛感情を持ったことがないし、そういう感情を顕わにする女性は鬱陶しいので排除してきた。
それでも近づいてくる女性は酷く傷つけられたはずで、二度と近寄ることはなかった。
自分が傍らに置いたのは、「割り切った付き合いの出来る女」だけだったのだ。
セピア色の瞳が、暗がりの中で妖しく光っている。
『愛した女性は君だけだ』
『優しいのは、君に対してだけだよ』
愛おしくてたまらないひとから、このようなことを言われては降参である。
「私も・・・」
「ん・・・?」
「愛した男性はあなただけよ・・・」
「・・・知ってる」
「ふっ」と笑ったミンチョルは、ヨンスの鼻先にキスをした。
「!?」
「クスクス」
ヨンスは頬を真っ赤に染めながら、厚く広い胸を打つ。
「クスクス・・・」
「・・・もうっ」
「そんな面白い顔しないで」
「あ、あなたっ」
「くっくっ」
「もうっ」
「ふふふ」
「・・・もう、いやっ」
純白のシーツへ顔を埋めようとする妻を捕らえ、仰向きにさせてその肢体を覆う。
露わになったまあるく白いふくらみを掌で揉み上げ、指先でその先端の突起を丹念に弾き続けると、やがてヨンスの息が乱れてきた。
「あっ・・・」
「・・・っ」
小さな唇から漏れ出る言葉が悲鳴に近くなるにつれ、ピンク色の突起は硬さを孕む。
(優しい・・・だって?)
(僕は優しくなんてないよ・・・)
「・・・もう少し」
(もう少し)
(我慢して・・・)
右の指先は既に花びらを掻き分け、秘めやかな処を弄り続けている。
粘り気さえ入り混じる熱く潤った其処を五本の指で蹂躙しながら、ミンチョルは妻の乳頭を口に含み歯をたてた。
(7)
鮮やかな朱色のニットスーツは、恐らくフランス製だ。
ギョンヒは、MUSE社長時代よりこの高級ブランドの服を好んで着用していた。
『お久しぶりね、ソンジェ君』
古めかしい空間に不釣合いな、優美な出で立ち。
その姿を目の当たりにしたソンジェは、一歩も動くことが出来なかった。
清譚洞の大通りを歩いていたソンジェを偶然、目にしたのは、ヤン・ギョンヒの側近であるヨム・チスである。
MUSEの第一線から身を引いていた彼は、考試院まで尾行した後、ヤン・ギョンヒへ連絡し、その結果、ソンジェは奇襲を受けたのだ。
『ソンジェ君、こんなところで何を燻ぶっているの・・・?』
『あなたは、肉体労働をする為に医学部を中退したの?』
『イ・ヨンジュン先生もソンジェ君のお母様も、あの世でさぞかし嘆いていることでしょうね・・・』
三畳強の狭い部屋。
トイレやシャワー、台所は勿論、共同。
粗末な造作家具に、年代ものの小さなブラウン管テレビ。
月二万五千ウォンの部屋は、ヤン・ギョンヒにとって眉を顰めたくなるような空間だったようだ。
『あなたが、こんな落ちぶれた生活をしているというのに』
『イ室長ご夫妻は、それは優雅な暮らし振り・・・』
『いい気なもの・・・ね』
ソンジェは身震いした。
なぜヤン・ギョンヒが現れたのか・・・?
想像するだけでも恐ろしい。
(まさか・・・)
(まさか、ヨンスさんと接触するつもりじゃ・・・)
あの女性(ひと)を病魔から救ったのは、勿論、当人の強靭な意志に違いない。
そして、あの女性(ひと)を精神的に支えた兄の存在も大きいだろう。
だから、せめて自分は金銭面を負担しようと思ったのだ。
一億ウォンを超える金を用立てる術は、当時の自分にはなかった。
結局はMUSEの社長になることを条件に、ヤン・ギョンヒを頼る結果となった。
しかし今となっては、当時なんの自覚も無いまま交わした契約が仇となっている。
VARIOUSで兄と共に仕事をし、あの女性(ひと)の笑顔を垣間見られれば幸せなのに、それさえも叶わない・・・。
「・・・」
ソンジェは携帯電話を握り締めた。
フットライトの微かな灯りだけでも、妻の表情は見て取れる。
なんとも表現し難い艶麗な気だるさが、その端整な顔立ちを包み込んでいた。
「・・・」
濃密な交わりの直後。
その弛緩した肢体をギュッと抱きしめ、白い額に口付ける。
「ねぇ・・・」
小さな赤い唇が、ほんの少し動いた。
「・・・なんだい?」
「・・・あなたって・・・」
「・・・ん?」
「・・・どうして、こんなに優しいの・・・?」
不意を突かれたミンチョルは、思わず動きを止めた。
その日、いつものようにヴィラの近くにある小さな公園で遊びまわったショーンは、帰り支度を始めたヨンスが目を離した僅かな隙を狙い滑り台に突進した。
それは、最後にもう一回滑りたいという子供心だったのだろう。
ところが運悪く、順番を待っていた三人の年上のグループの中に割り込んだ為、喧嘩となってしまった。
ヨンスが駆けつけた時、ショーンは既に砂場へと押し倒された後だった。
『順番を守らなかった貴方がいけないわ、ショーン』
『皆に謝りましょう』
こんな時、意外と冷静なヨンスは、理路整然とした態度でショーンを窘(たしな)めたらしい。
渋々と頭を下げたショーンは、しかし、その屈辱が忘れられなかったのか、帰宅後、相当の剣幕で泣き叫んだと言う。
『鼓膜が破れるかと思ったわ・・・』
ヨンスは、柚子茶を淹れながらぼやいた。
『あの子ったら、小さいわりにはプライドが高いのよ』
『セナによく似ているわ・・・』
『やっぱり、血は争えないのね・・・』
今夜も又、ショーンの話を延々と聞き続けるのかと、正直、ウンザリしかけた。
『あの子、今日はずっと公園でのことをブツブツ言って家中を歩き回って、私を恨めしそうな顔で時折、見つめるの』
『その表情がね、本当に可愛くて・・・』
「又、始まった」とばかりに天井を仰いだミンチョルは、しかし、ヨンスの次の言葉に思わず身を乗り出した。
『寝る時ね、いつもは絵本の読み聞かせを強請るのに、今日は「あっちへ行って」なんて言うのよ』
『あんな子供でも、ふて寝をするのかしら・・・』
胸が高鳴る。
『つまりショーンは、熟睡中ということ・・・?』
『ええ』
『!』
『さっき寝室を覗いたけど、鼾をかいて寝ているわ』
『!』
『日中、あれだけ騒いで泣き叫んで歩き回って体力使い果たしたんですもの、今夜はグッスリでしょうね・・・』
ひょんなことから、愛を確かめ合うことと相成った。
(公園の子供達に、感謝しなくちゃならないな・・・♪)
一週間に二回でも三回でも・・・いや、贅沢は言わない。
せめて最低一回、砂場にショーンを押し倒してくれと心の中で念じながら、愛おしい妻の軀を抱く。
久しぶりの感触に多少、興奮しながらの愛の交歓はついつい激しくなってしまい、結果、ヨンスは我を忘れ大きな声をあげてしまう。
その都度、ミンチョルはヒヤッとしたが、しかしショーンはそれ以上に大きな寝息をたて続け、夜泣きをすることも目覚めることもなかった。
寝不足のはずのヨンスに申し訳ないと思いながら二回ほど己の迸りを放出したミンチョルは、満ち足りた気分でその白い肢体から匂いたつ色香に身を委ねていたのだ。
『どうして、こんなに優しいの?』
突然の問いかけに、戸惑うのも無理はない。
「やさしい・・・?」
「ええ、だってあなたはとても優しいでしょう・・・」
「・・・」
「だから、女性にもてるのね・・・」
「・・・それは違うな」
「え・・・?」
「僕は、別にもてないよ」
ヨンスは怪訝な表情でミンチョルを見上げた。
「だって、僕は冷たいから」
「・・・?」
「興味のない人間とは視線も合わせない主義だし」
「・・・そうなの?」
「ああ」
「でも・・・」
「ん・・・?」
「いつだったか、ナレが言ってたわ」
「なんて?」
「室長はいつもモデル系の凄い美人を連れてパーティーに現れるって」
「・・・ただの噂だろう」
「・・・って、キュソクさんが言ってたって」
ミンチョルは心の中でキュソクを罵倒しながらも、大きなため息をついた。
「悪かった」
「・・・」
「それは事実だ」
「やっぱりね」というように、ヨンスは小さく笑う。
「でも、それと優しさは関係ないよ」
「・・・どういうこと?」
「僕は女性を分類していた」
「分類?」
「うん」
「・・・?」
「役立つ女性と、どうでもいい女性とにね」
「まあ・・・」
「酷いかい?」
「酷いわ」
「そう、僕は酷い男だったんだよ」
「・・・」
「役立つ女性・・・つまり連れて歩くのに都合のいい姿かたちをした女性」
「・・・」
「そういう女性をパーティーへ同伴することは何度もあったけど」
「・・・」
「・・・でも、愛した女性は君だけだ」
「・・・」
「優しいのは、君に対してだけだよ」
これは事実だ。
女性を礼儀正しくエスコートすること自体は、手馴れていた。
数多の女性と食事をし、踊り、ベッドを共にしてきたのも確かだ。
が、優しくしたり嫉妬したり、ましてや同じ女性を何度も激しく求めたりするようなことは未だかつて無かった。
こんなことは、ヨンスに対してだけである。
そもそも恋愛感情を持ったことがないし、そういう感情を顕わにする女性は鬱陶しいので排除してきた。
それでも近づいてくる女性は酷く傷つけられたはずで、二度と近寄ることはなかった。
自分が傍らに置いたのは、「割り切った付き合いの出来る女」だけだったのだ。
セピア色の瞳が、暗がりの中で妖しく光っている。
『愛した女性は君だけだ』
『優しいのは、君に対してだけだよ』
愛おしくてたまらないひとから、このようなことを言われては降参である。
「私も・・・」
「ん・・・?」
「愛した男性はあなただけよ・・・」
「・・・知ってる」
「ふっ」と笑ったミンチョルは、ヨンスの鼻先にキスをした。
「!?」
「クスクス」
ヨンスは頬を真っ赤に染めながら、厚く広い胸を打つ。
「クスクス・・・」
「・・・もうっ」
「そんな面白い顔しないで」
「あ、あなたっ」
「くっくっ」
「もうっ」
「ふふふ」
「・・・もう、いやっ」
純白のシーツへ顔を埋めようとする妻を捕らえ、仰向きにさせてその肢体を覆う。
露わになったまあるく白いふくらみを掌で揉み上げ、指先でその先端の突起を丹念に弾き続けると、やがてヨンスの息が乱れてきた。
「あっ・・・」
「・・・っ」
小さな唇から漏れ出る言葉が悲鳴に近くなるにつれ、ピンク色の突起は硬さを孕む。
(優しい・・・だって?)
(僕は優しくなんてないよ・・・)
「・・・もう少し」
(もう少し)
(我慢して・・・)
右の指先は既に花びらを掻き分け、秘めやかな処を弄り続けている。
粘り気さえ入り混じる熱く潤った其処を五本の指で蹂躙しながら、ミンチョルは妻の乳頭を口に含み歯をたてた。