そう、もうすぐ夏が終わるんだ。でも短すぎやしないか?
だって例年はよー、7月の頭から暑くて、下旬には難波の女の子達ってあちこち露出してるのが、今年はほとんど見なかったじゃないか?
ホントに暑くて服脱いで裸で居たかったのって10日くらいだぜ。
果たして俺たちはそれを満喫できただろうか?
うー、このまま夏が終わるなんて耐えきれない。
女の子とデートするしか、この侘しさを乗り越える方法はない。
だからおいらは電話したのさ。宝塚のアキコ。
俺たちは大学の同窓さ。
「俺だよ、アキコ、元気かい?」
「あ、ユウ君、あなたなの?あなたなのね?元気よー。」
「そりゃよかった。恒例のビーチボール大会には出なかったのかい?」
「あ、あれね?それがひどく日焼けしてヒリヒリするから、このごろは遠慮してるのよ。」
「そうかい、それは、、。ねえ、もうすぐ夏も終わるだろう?」
「うん、なんだか寂しくなるわね」
「それでさ、二人だけで砂浜をデートしない?今年の夏の思い出にさ。」
「いいわねーー。行くわー。もう人も少ないでしょうねえ。」
「そうだよ。お盆過ぎたらクラゲが増えて刺されるから、みんな海水浴に行かなくなるんだ。でも混んでないから自由だぜ。」
「うん、でも泳ぐのは。。。やっぱり寒いし、、、ね、二人で海岸を歩かない?」
「グッドアイディアだ。じゃあ、西浜駅の改札口でおち会おう。」
「じゃあそのときね」
そこでおいらは一足先に駅のあたりに行った。
お盆前まであれだけ沢山いたカラフルなビキニの女の子はもう数える程しかいなかった。
確かにね、こうやって海岸を見渡すと、すごくわびしい気分さ。
30分位で彼女はやってきた。下はサービスとして短パンに長い脚、でも上はパーカーを羽織ってたよ。背丈は170もあるんだ。あ、おいらは半袖のTシャツ。柄はパンクロックスタイルさ。
「浜に降りて歩こうか?」
「うん。そうしよ。」
海の家がトランジスタラジオ流してる。内容はやはり夏の終わりについてさ。
おいらは彼女の肩を抱いて西の方に歩いた。
こうやって歩くだけでも足のツボが刺激されていい気分。
向こう岸でサーフィンやってる連中がいる。
「まだサーファーは元気ね。冬でもやってるんだから。」
「そうさ、おいらもあれを見習わなくっちゃね。」
「でもあなたカナヅチじゃない。w」
「そうだ、ハハハハ。浮輪なしには泳げないからねえ。」
「そういえば、俺らの先生だった中山先生が亡くなられて3年だよ。」
「そうよー。すごく悲しいし、すごく寂しい。」
「あの先生が生きておられたら、おいらも卒業後の進路に関して、路頭に迷うことはなかった・・・」
「ね、あの先生の薦めて下さった映画って皆とてもロマンティックだったね。」
「うん、楽しい映画も多かった。」
段々夕刻に近づいている。人も段々まばらになってきた。
駅の前に戻ってきたが、突然何とも言えない侘しさが俺らを覆った。
とっさに俺たちは涼しくなりかけた夕暮れの砂浜でハグしたんだ。
アキコ「夏ももう終わりだね」
ユウ「そうさー、でも来年がまたある。それまで一緒に居ようね」
「それまでって1年もあるわ、どうして過ごすのよ?」
「もちろんセックスするのさ。」
「どこでよ?」
「もうすぐ9月になる。すると台風がたくさん来るだろう?俺たちはその台風の荒らしの中で抱き合ってキスするのさ」
「ハハ、無理よ。飛ばされるわ」
「それを飛ばされない様に抱き合って二人で耐え忍ぶのさ。そうする事によって俺たちの結びつきはますます強まる」
「フフ、夢みたい」
おいらはそれ聞いてますます強く抱きしめてあげたよ。
向こうで声がする。海の家の係員の声だ。
「はい皆さま、5時になりましたので、本年の海の家終了させて頂きます、ありがとうございました。」
ア「あーあ、つまんない。本当に終わるのね。」
そこでやっと俺たちは密着してた身体を離した。
そして腕を組みながら、波打ち際を歩いた。
ユ「ま、俺たちの関係が終わるわけじゃない。心配するな(と言って、彼女の耳にキス)」
「きゃっ、ハハハハーー。これからも楽しく行こうね。」
「うん、勿論」
こうして俺たちは両手を前後に大きくブランブランと振りながら、秋迫る砂浜を後にした。(秋編につづく)
だって例年はよー、7月の頭から暑くて、下旬には難波の女の子達ってあちこち露出してるのが、今年はほとんど見なかったじゃないか?
ホントに暑くて服脱いで裸で居たかったのって10日くらいだぜ。
果たして俺たちはそれを満喫できただろうか?
うー、このまま夏が終わるなんて耐えきれない。
女の子とデートするしか、この侘しさを乗り越える方法はない。
だからおいらは電話したのさ。宝塚のアキコ。
俺たちは大学の同窓さ。
「俺だよ、アキコ、元気かい?」
「あ、ユウ君、あなたなの?あなたなのね?元気よー。」
「そりゃよかった。恒例のビーチボール大会には出なかったのかい?」
「あ、あれね?それがひどく日焼けしてヒリヒリするから、このごろは遠慮してるのよ。」
「そうかい、それは、、。ねえ、もうすぐ夏も終わるだろう?」
「うん、なんだか寂しくなるわね」
「それでさ、二人だけで砂浜をデートしない?今年の夏の思い出にさ。」
「いいわねーー。行くわー。もう人も少ないでしょうねえ。」
「そうだよ。お盆過ぎたらクラゲが増えて刺されるから、みんな海水浴に行かなくなるんだ。でも混んでないから自由だぜ。」
「うん、でも泳ぐのは。。。やっぱり寒いし、、、ね、二人で海岸を歩かない?」
「グッドアイディアだ。じゃあ、西浜駅の改札口でおち会おう。」
「じゃあそのときね」
そこでおいらは一足先に駅のあたりに行った。
お盆前まであれだけ沢山いたカラフルなビキニの女の子はもう数える程しかいなかった。
確かにね、こうやって海岸を見渡すと、すごくわびしい気分さ。
30分位で彼女はやってきた。下はサービスとして短パンに長い脚、でも上はパーカーを羽織ってたよ。背丈は170もあるんだ。あ、おいらは半袖のTシャツ。柄はパンクロックスタイルさ。
「浜に降りて歩こうか?」
「うん。そうしよ。」
海の家がトランジスタラジオ流してる。内容はやはり夏の終わりについてさ。
おいらは彼女の肩を抱いて西の方に歩いた。
こうやって歩くだけでも足のツボが刺激されていい気分。
向こう岸でサーフィンやってる連中がいる。
「まだサーファーは元気ね。冬でもやってるんだから。」
「そうさ、おいらもあれを見習わなくっちゃね。」
「でもあなたカナヅチじゃない。w」
「そうだ、ハハハハ。浮輪なしには泳げないからねえ。」
「そういえば、俺らの先生だった中山先生が亡くなられて3年だよ。」
「そうよー。すごく悲しいし、すごく寂しい。」
「あの先生が生きておられたら、おいらも卒業後の進路に関して、路頭に迷うことはなかった・・・」
「ね、あの先生の薦めて下さった映画って皆とてもロマンティックだったね。」
「うん、楽しい映画も多かった。」
段々夕刻に近づいている。人も段々まばらになってきた。
駅の前に戻ってきたが、突然何とも言えない侘しさが俺らを覆った。
とっさに俺たちは涼しくなりかけた夕暮れの砂浜でハグしたんだ。
アキコ「夏ももう終わりだね」
ユウ「そうさー、でも来年がまたある。それまで一緒に居ようね」
「それまでって1年もあるわ、どうして過ごすのよ?」
「もちろんセックスするのさ。」
「どこでよ?」
「もうすぐ9月になる。すると台風がたくさん来るだろう?俺たちはその台風の荒らしの中で抱き合ってキスするのさ」
「ハハ、無理よ。飛ばされるわ」
「それを飛ばされない様に抱き合って二人で耐え忍ぶのさ。そうする事によって俺たちの結びつきはますます強まる」
「フフ、夢みたい」
おいらはそれ聞いてますます強く抱きしめてあげたよ。
向こうで声がする。海の家の係員の声だ。
「はい皆さま、5時になりましたので、本年の海の家終了させて頂きます、ありがとうございました。」
ア「あーあ、つまんない。本当に終わるのね。」
そこでやっと俺たちは密着してた身体を離した。
そして腕を組みながら、波打ち際を歩いた。
ユ「ま、俺たちの関係が終わるわけじゃない。心配するな(と言って、彼女の耳にキス)」
「きゃっ、ハハハハーー。これからも楽しく行こうね。」
「うん、勿論」
こうして俺たちは両手を前後に大きくブランブランと振りながら、秋迫る砂浜を後にした。(秋編につづく)