クロさんの独り言・・・

10年前に郷里の北信州山ノ内町に戻り、百姓仕事と旅行など楽しんでいた処、昨年春ものの弾みで町会議員になってしまいました。

9月議会町長とのやり取り

2011年10月15日 | Weblog
いつも硬い話ばかりで、スミマセン。9月議会での行政との論戦の要約を議会だよりに載せましたので下記します。

やまびこ公園噴水問題など

質問 施設集積度とアクセスなど条件が全く異なる小布施・高山の真似をして、一億近い金をかけて8m程度の噴水を作っても、チャチで惨めなだけ。ほかに優先すべき事業が多いのでは。
町長 子供の遊び場、若者定住策などの観点から検討の上で、改めて議会に諮る。
質問 町内の官民所得格差につき調査データはあるか。また職員給与見直しは。
町長 データはない。職員給与は、人事院勧告、組合との協定、他市町村の状況をみて検討する。(註;このあと、納税者の眼と言う肝心なポイントが一つ抜けていると強く皮肉ったが、町長コメントはなかった。)
質問 10年後の町内人口推計1万2千人を千人かさ上げして1万3千人を目標としているが、かさ上げ数字千人の根拠は。私の試算では非常に楽観的な仮定のもとでも、千人は無理だが。
総務課長 国の人口動態、国勢調査、住民基本台帳等を参考にして目標を決めた。
質問 子育て支援・若者定住は大切だが、そのほかになぜなぜ町外からの転入促進策に本気で取り組まないのか。
総務課長 機会ある毎に情報発信しているが、町内外からの反応が鈍い。
質問 行革大綱実施計画取り組み姿勢と実施状況は。
副町長 行革は、単に人員・コストのカットではなく、社会環境の変化に応じて、ベスト且つ効率的な組織を目指す事と思う。人事評価制度の甘さや慣習的な人事異動など、今のやり方の問題点は認識している。
質問(結び)行革推進委の公募委員に対し、提言のフォローアップ状況の定期的な報告が必要では。行革諸問題全般については、引き続き次の議会でも質問する。        
以上

世田谷区の国語副読本

2011年10月04日 | Weblog
すっかりブログをさぼってしまいました。町会議員活動は議会改革、行革などを中心に忙しくやっていますが、今日は別の事を書きます。町内の友人から最近紹介された世田谷区の国語副読本のことです。

一読して、その徹底した原典主義に、愕然としました、早くから優れた日本文に接することで、児童生徒に日本語のリズムと美しさを体得させる、ただ教わる、覚えるのではなく、自分で感じ取る、自分で考える、と言う姿勢を児童生徒に植えつけようと言う意図がはっきり見えます、世田谷区の教育委員会が2-3年前作ったものです。戦後の詰め込み教育、○×教育の弊害を叩き直そうと言う気概が感じられます。英語教育もさることながら、日本人の中身を作るのは日本語教育です。数学や哲学の思考も、日本人は日本語でやります。どこの国や民族でも、人間の根底に自国の文化、教養を身に付けて居なければ、世界に通用しません。それがないと、例えば英語ぺらぺらでも、通訳英語に終わってしまい、人間的な信用は得られません。

小学1-2年生用の本では、冒頭に鉛筆の持ち方の図解のあと、しょっぱなに出てくるのは山村暮鳥の詩です。そのあと日本の古典は勿論のこと、李白、杜甫、孔子などの一節もあります。低学年ですから漢字には全部ひらがなのふり仮名がありますが、難しい漢字もそのまま載っています。余計な解説など一切ありません。昔の寺子屋の論語素読教育を連想します。もちろん漢詩漢文の教育ではなく、日本語としての教育です。意味が判っても判らなくても、ともかく音読を繰り返させると言うことと思います。また象形文字である漢字の成り立ちの図解もあります。
3-4年生用、5-6年用も同じ思想で一貫しています。中学生用の本には、日本語副読本なのに「哲学」と言う一巻もありますが、別に東西の哲学体系などを論じているのではなく、物事を観る、考えるに際しての姿勢を考えさせる、と言う内容です。

世田谷区は教育特区の資格を得て独自のカリキュラムを組み。この教科書を使って週1時間の授業を行って居る由です。私の住んでいる町には小学校が4校、中学校が一つあります。校長先生方と町の教育長にこの世田谷の国語副読本をお見せしたところ、一様に愕然として居られました。私は、校長先生方に世田谷区の様にカリキュラムに取り入れる事は難しくても、どこの小中学校でも児童生徒の活字離れを憂慮して「読書の時間」を設けて居るので、そこでこの本を活用することが出来ないものか(もちろん世田谷区教育委員会の許可は必要だが)といま提案していますが、考慮されるかどうか。