週末(6日)、地域の小学生(女子)を対象にするソフトボールチームのコーチを務めるTくん(高校の同窓生)から電話がありました。訊けば「氷鉋公園(ひがのこうえん)内の大きな立木の枝が折れて遊歩道を塞(ふさ)いでるゾ」とのこと、それを受けて 一も二もなく現場に足を運びました。
(氷鉋公園)
氷鉋公園は 長野市が管理する公園で、園内には遊具やグランドがあり グランドは地元の野球チームやソフトボールチームの練習場所として活用されています。
現場に着くと、Tくんはグランド横の遊歩道のある小山を指さしました。
見れば…アララなるほど、小山に根づいた巨木の それも大きな(長い)枝がボキリと折れ、遊歩道に覆(おお)い被(かぶ)さっていました。
近寄ってみると、この大木の根元には 何だか木を砕いた粉(こな)のようなものが積もっており、幹をみると どうやら蟻(あり)が列を成している跡が。
Tくんとの話しの中で「これって〝虫食い〟じゃねーの?ひょっとしたら 幹の中は洞(うろ)になっているかもね。」と。
大木には 今のところ葉が繁(しげ)っていますが、もし(幹の)中が空洞化していれば この木自体の耐久性、いつまで保(も)つかと懸念されるところです。
で、木にとっても負担なのが 今の葉の繁茂の時期です。
枝々に葉が茂り そのことで枝自体の重さが嵩(かさ)み、そこに雨が降って雨粒が葉に付着すれば さらに枝は重くなり、そこにやや強い風でも吹けば 弱ってきた枝は外圧に耐えられなくなってボキリ!ということになるのです。
この枝の折れた木の立ち位置は、グランドの〝三塁側〟のそばで、この状況が進んで 万々が一幹自体が折れた(倒れた)とすれば、三塁側ベンチ付近にいる子どもたちや保護者を直撃しないとも限りません。
あいにく この日は週末で閉庁のため、週明けの朝イチに所管課(公園緑地課)に連絡し 枝の除却はもとより、この大木自体を診断し 状況によっては伐採も止(や)むなしと思うところです。
いずれにしても この状況を看過することで、市民の生命財産に被害が及ぶことの無いよう 手立てを講じてもらうことにします。
施設や敷地内の 年月を経て大きく育った木がもたらす被害については、この公園に止(とど)まらず さまざまな場所で悩ましい問題となっています。
去る5月27日には、中野市の公園で 樹齢約60年のポプラの巨木が倒れ、このときは たまたま側(そば)にいた児童がケガを負う事態となってしまいました。
この事故を受け 中野市がこの公園の全ての立木を調査したところ、新たに4本の木(ポプラ)が腐食していることが判り 緊急に伐採作業を行なったことが報じられたところです。
この案件・また 今回の氷鉋公園の折枝などに鑑(かんが)みれば、時代がここにきて 公園などの立木・街路樹・神社の鎮守さまなど、当時は幼木であったものが 時間経過と共に大きく育ち、ときに難儀な存在になっていることが認められるようになっています。
長野市においても、これまで事故の報告案件として 例えば枝が駐車中の車両を傷つけたことで賠償を行なったなどの事例がありますが、人的被害が起きていないことは幸いという他ありません。
が、今後は未詳…例えば 今回の氷鉋公園の折枝が遊歩道を直撃したことをみれば、タイミングによっては たまたまそこに散歩の市民が通りかかった瞬間に枝が折れたとすれば、大きなケガにつながったことでありましょう。
今回の出来事を契機に、(市では現在も地道に行なってはいるものの)改めて市内の とりわけ樹齢が進んだ巨木の状況を調べることを具申するところです。
時(とき)は令和。公共建築・橋梁・道路などの耐久性が限界に近づく報に併せて、かつて植えた木々も〝巨大化〟と〝高齢化〟が進む状況に、ある意味での「時代」のようなものを実感させられたところでありました。