菊本泰男の経済ニュース

気になった経済ニュースを日記に書きとめています.

スマートグリッド

2011-02-03 09:24:17 | 日記
スマートグリッド(smart grid)とは、デジタル機器による
通信能力や演算能力を活用して電力需給を自律的に調整する
機能を持たせることにより、省エネとコスト削減及び信頼性
と透明性の向上を目指した新しい電力網である。
スマートグリッド(次世代送電網)とは、電力の流れを供給
側・需要側の両方から制御し、最適化できる送電網。専用の
機器やソフトウェアが、送電網の一部に組み込まれている。
ただその定義は曖昧で、いわゆる「スマート=賢い」をどの
程度と考えるかは明確ではない。

そもそも、オバマ政権が、米国のグリーン・ニューディール
政策の柱として打ち出したことから、一躍注目を浴びること
となった、スマートグリッド。
従来の送電線は、大規模な発電所から一方的に電力を送り出
す方式だが、需要のピーク時を基準とした容量設定ではムダ
が多く、送電網自体が自然災害などに弱く、復旧に手間取る
ケースもあった。そのため、送電の拠点を分散し、需要家と
供給側との双方から電力のやりとりができる、「賢い」送電
網が望まれている。

スマートグリッド化を進めることによるメリットとしては、
下記の4点が挙げられる。

1.ピークシフト(昼間電力消費の一部を夜間電力に移行させ
る方法)による電力設備の有効活用と需要家の省エネ
2.再生可能エネルギーの導入
3.エコカーのインフラ整備
4.停電対策

一方で、スマートグリッドには欠点もあるとの指摘がある。
例えばセキュリティ上の問題。スマートグリッドのインフラ
には、高度な通信システムや技術が結集することになる。そ
こに対する不正操作やウイルス感染などの対策はまだ不十分
と言われており、今後セキュリティの脆弱性の克服が必要に
なるだろう。
菊本泰男