その時は突然にやってきた。
35歳の9月末、部長から同期と一緒に別室に呼ばれ、『10月から部下を持って長として頑張って欲しい』前触れが無かったので、超サプライズだった
2人とも異動が無い部内昇格だったので、自分が担当していたお客様もマネージャーとして担当した。非常に珍しいケースであり、また今までの同僚がいきなり部下になる事では後輩はとても喜んでくれた。年上の先輩方は、部外からの大きな反響と同様に羨ましい対応であった。
2007年問題(団塊の世代の退職者が最も多く発生したのが2007年)を前にした2001年で、どの会社でも上はつかえて昇格は諦めている時代に多くの先輩を飛び越え管理職という社命を受けた。自分は当事者だったので嬉しかったが、諸先輩方からすれば気分の悪い人事だったと思う。
私の最初の部下は4名と少なかったが皆が私の最初の立ち上がりを汚してはいけないと必死に仕事をしてくれた。それは当然成果に結びつき報奨の海外旅行、一時金を就任早々にもらえた。本当に有り難い事でその時の部下と仮配属で私の直下にいた新卒を我が家に招き労をねぎらった。
その時は2人の子供達も8歳と3歳で小さく、人懐っこい性格と愛想の良さ・可愛さの印象が強かったようで、部下達はその後何年経っても子供の名前を覚えており気に留めてくれる。今もそうであるが良い部下に恵まれる事は仕事をやる上では一番大切な事である。
そして管理職としてその環境に甘える事無く、部下のために働き易い環境を作る事が自分が一番やらなければならない事なのである。