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【埋め草ーMuseの場合 2018年5月1日号】

2018-04-30 12:06:21 | 日記
【埋め草ーMuseの場合 2018年5月1日号】
《Ni-Zn蓄電池が本命のPHV電気自動車 Part 3X8》
軽水炉生成のプルトニウムをトリウム原子炉で処理

Posting in April 30, 2018

 ZEV ;Zero-Emission Vehicle
 PHV ;Plug-in Hybrid Vehicle
 EV ; Electric Vehicle、電気自動車
 PEV ; Plug-in Electric Vehicle
 FCV ; Fuel Cell Vehicle、燃料電池車

【 修正情報 2018年4月29日号】

  遠隔地の証明 ー> 遠隔地の照明

  IEA ー> IAEA : 国際原子力機関

  TPV=TERMOPHOTOVOLTAIC ー>
  TPV=THERMOPHOTOVOLTAIC

 ドウモ スミマセン。

《本題》

前号で触れた、ウラン核分裂で生成する副産物の
プルトニウムを高温He原子炉で燃料処理できますが、
この他にウランの代わりにトリウムを燃料とする
熔融塩型原子炉でも同様の処理ができる、と

 『「原発」革命』 古川和男・著
  文春新書 187
  (株)文藝春秋 平成13年8月20日 第1刷
  著者の古川和男氏(故人)は、京大理学部卒、
  国立東北大学助教授、日本原子力研究所
  主任研究員、東海大学教授などを歴任。
  トリウム原子炉の開発に熱意をもっていた
  ことで著名。

に紹介する記事があります。その一部を抜粋すれば、

///同新書 p.121-127
第六章 「原発」革命 そのニーウランからトリウムへ

「トリウム」の利用 以下略

トリウム資源 以下略

トリウムと人工ウラン233 p.126-127

天然のトリウムは、質量数がニ三ニのもの(トリウム232)
のみからなる。わずかに伴うトリウム230は通常一〇万の
一程度に過ぎない。
この天然のトリウム232(数字は質量数ー引用者注)は
核分裂性がないので、そのままでは燃料として使えないが、
何度も述べるように、中性子を一個吸収すると核分裂性の
ウラン233に変換する。これは天然ウランの大部分を占める
ウラン238が中性子吸収で核分裂性の人工プルトニウム239
に変換するのと相似である。
前にも述べたが、元のトリウム232・ウラン238等を親物質
と呼ぶ(図6-1参照)。
親物質のトリウム232が、もうひとつの親物質ウラン238
より六だけ軽いことは、重要な意味をもつ。トリウム232
が七個も中性子を吸収してプルトニウム239に変わったり、
さらに重くなって超ウラン元素のアメリシウム(Am)やキュ
リウム(Cm)などに変わる可能性は、無視できるからである。
原爆材料に最適で長寿命かつ放射能の強いこれらの元素類
と縁が切れるのは、大変な利点である。しかも、この現象
を裏返して利用できる。すなわちトリウム核反応炉の中に
混ぜて燃やせば、それらは次第に消えて再生されることが
ない。トリウム炉は「プルトニウムなど超ウラン元素の消
滅作業」の引き受け役を果たすのである(詳細は後述)。
(以下略)
///

で述べられるように、プルトニウム消滅が可能なトリウム
原子炉の利用を提案されます。しかし、現時点で、実働
のトリウム原子炉はありません。
かつて米国立オークリッジ研究所が原子力航空機エンジン
用として試験炉が開発されましたが、いまは解体されて
存在しないそうです。
ただし、軍用として開発が継続しているかも知れません
が、そのときは国家機密に指定されますので永遠に詳細は
不明となるでしょう。
なお、トリウム原子炉は旧ソ連でも開発に熱心であると、
古川氏の著書にあります。

kt5muse in April 30,2018

【埋め草ーMuseの場合 2018年4月29日号】

2018-04-28 22:48:29 | 日記
【埋め草ーMuseの場合 2018年4月29日号】
《Ni-Zn蓄電池が本命のPHV電気自動車 Part 3X7》

軽水炉生成のプルトニウムを高温He原子炉で焼却処理

Posting in April 28, 2018
 ZEV ;Zero-Emission Vehicle
 PHV ;Plug-in Hybrid Vehicle
 EV ; Electric Vehicle、電気自動車
 PEV ; Plug-in Electric Vehicle
 FCV ; Fuel Cell Vehicle、燃料電池車

【 補充情報 2018年3月11日号】

《補充(1) カドテル=CdTe太陽電池の温度特性》

 前号で触れたカドテル太陽電池の実用化に注力した
 米国は、単に経済性のみに着目したわけではない
 からで、CdTe太陽電池は高温環境での発電効率が
 高効率のシリコン単結晶太陽電池を凌駕する特性
 を示す点にあります。これは、熱帯圏に位置する
 新興国でCdTe太陽電池が最適な太陽光発電素子と
 して選択できることを意味します。つまり、高温
 での発電効率と3米セント/kWh以下での経済性を
 特長とする米First Solar社のCdTe太陽電池は洋々
 たる将来性を秘めていると思います。希少資源の
 テルルを使用するのでその潜在需要に応える資源
 量に懸念を持つ必要はありません。例えば、10年
 の寿命をもつ同太陽電池をリサイクルして抽出した
 テルルを高純度化すれば、再度のCdTe太陽電池と
 して市場に投入でき、コストパフォーマンスの高い
 製品とのイメージを保持できるでしょう。さらに、
 米First Solar社のサイトをアクセスすれば、天然
 ガスを1000℃以上の高温で燃焼させると、発生する
 光波長帯がCdTe太陽電池の光発電特性にmeetする
 限り、同素子は太陽光以外の光発電素子として期待
 できよう、と開発する姿に接することができます。

 天然ガスを燃焼するバーナーをSiC=炭化シリコン
 を材料にして試作する開発各社の競争ぶりは、

   「実用段階に入った赤外光発電」 p.88-94
   工場の廃熱や燃焼熱などの放射熱を効率よく
   電力に変換する半導体は遠隔地の証明や自動
   車の動力源として適している。
   T.I.コーツ 米国立再生可能エネルギー研究所
   他一名
   『日経サイエンス』 1999年1月号掲載

 に詳しく、燃焼エネルギーの光波長に変換する素子
 にSiCが超高温に耐えるバーナー材料に採用して
 いる点は日本原子力研究所開発のSiCセラミックを
 応用できるように思えます。最高1900℃まで動作
 可能と言われますから。

以下、『日経サイエンス』 1999年1月号に掲載記事
から、その説明を引用します。

/// 同論文 p.88 参照
 太陽光を電力に変換する技術を、光起電力変換(PV)
 という。太陽から降り注ぐ可視光線は豊かで、無公害
 であり、しかもタダである。しかしPVは、可視光だけで
 なく、赤外線(赤外光ともいう)、すなわち燃料油のよう
 なエネルギー源から発生する放射熱からもかなりの電力
 を発生できる。
 この方式はあまりよく知られていないが、熱光起電力
 変換(TPV)技術と呼ばれ、使用環境によっては非常に
 有利な点をもつ。たとえば、夜間や曇った日でも作動
 するので、太陽光発電のように電気を貯める電池を
 用意する必要がない。またTPVは、化石燃料を燃焼さ
 せて発電する従来法より、ある点では望ましい技術
 である。燃料の燃焼熱を電力に変換する効率は、天然
 ガスや他の化石燃料を用いる発電よりもかなり高くなり
 うる。さらに、半導体をベースにしたTPVシステムは
 低公害設計が可能である。また、可動部分がないため
 騒音が少なく、信頼性、保守性に優れている。
 (以下略)
///

そして、文中に略記の

 TPV=TERMOPHOTOVOLTAIC

をgoogle searchすれば、その概要を知ることができます。

《補充(2) 高温He原子炉は超安全な原子炉》

 軽水炉は超純水を冷却剤にして蒸気タービンを回転
 させて発電するシステムですが、これを解説する記事
 を原子力専門家が、雑誌『エネルギーレビュー』で、

   「特集 超安全な原子炉は可能か」
       「止める」「冷やす」「閉じ込める」を
       物理現象で確保

 と、2014年6月号に寄稿されてます。

 すなわち、

  「超安全炉の考え方」 同号誌 p.7-10
  岡本 孝司(東大大学院工学系教授)
  國富 一彦(日本原子力研究開発機構
       原子力科学研究部門
        原子力水素・熱利用研究センター
         センター長)
   この記事は、<高温ガス炉>について記述。

 また、

  「プルトニウムを減らす超安全炉」 p.11-14
   後藤 実(日本原子力研究開発機構
       原子力科学研究部門
        原子力水素・熱利用研究センター
         研究主幹)
   この記事は軽水炉発電で生ずる副産物の
   プルトニウムを核爆弾に転用するのを防ぐ
   ため、<高温ガス炉で燃焼させる>システム
   について記述。

 次いで、

  「高レベル廃棄物を減らす超安全炉」 p.15-19
   深谷 祐司(日本原子力研究開発機構
         原子力科学研究部門
         原子力水素・熱利用研究センター
         研究員・工博)

 そして、

  「温暖化抑制に貢献する超安全炉」 p.20-23
   原子力科学研究部門 原子力水素・
    熱利用研究センター
   久保 真治(ISプロセス信頼性確証試験
          グループリーダー長)
   稲垣 嘉之(副センター長)

《本題》

海水ウランは島国日本の周囲を流れる海から捕集でき、
それを、軽水炉発電の燃料に利用すれば、副産物の
プルトニウムが生成されます。これは、原爆の材料に
転用できます。そのため、核兵器保有国の米ロ中英仏の
各国は、非保有国の軽水炉発電システムを導入すると、
IEAの厳重な査察を受け入れる条件で軽水炉発電が可能
となります。とりわけ、日本が原爆を製造するのでは、
と米国は強い疑念をもち、日本におけるIEAの査察は
西側諸国のうちで極めて厳重である、と日本の原子力
専門家は述べられてます。こういう状況のなかで、海水
ウランを大量に捕集して軽水炉発電の燃料にすれば、
その副産物のプルトニウムの行方に世界各国は厳しい目
を向けるようになり、特に共産中国は、日本が在庫するその
プルトニウム量から原爆保有量を推定する同国の新聞
記事をネットで読みました。これについて、そのような
憶測をクリアするには、日本が開発した高温ガス原子炉
を用いてプルトニウムに特殊な材料を混合した核分裂燃料
とすれば、軽水炉で生成するプルトニウムに比べて、高温
ガス原子炉でのプルトニウム生成は約95%縮減のわずか
5%程度にできるそうです。したがって、軽水炉発電
プラントを世界各国に輸出するとき、高温ガス原子炉を
併用するシステムを推奨できるのではないでしょうか。

kt5muse in April 28,2018