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なんちゃって助教授のつぶやき

社会問題の解決のための
「社会医学」の研究
~なんちゃって法学部助教授の奮闘記

東大公共政策大学院

2007-02-23 22:04:37 | 公共政策大学院


  東京大学公共政策大学院(GraSPP)の森田院長を表敬。
  ※院長メッセージはこちら 
       http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/dean/index.htm

  GraSPPは、定員が1学年100人とウチの3倍以上。カリキュラムも、法律・経済・政治の3分野(国際も含めれば4分野)があり、運営も法学部と経済学部との合同で行っている。入学試験の競争率も3倍で、レベルの高さを伺わせる。講師陣も絢爛豪華であり、経産省では経済産業局長(筆頭局長)を務めた林良造教授、外務省ではかの有名な田中均教授など。ゲストの講演会も活発で、先日もボルトン前米国国連大使等の講演がなされていたようだ。

  森田院長のお話によれば、法律と経済の両学部による運営は様々な問題が当初あったものの、今ではかなり安定し「もう分裂することはない」レベルまで熟してきたそうだ。(※ 同様の他学部との合同ケースでは北大の公共政策大学院があるが、こちらは文系と理系でさらに難易度は高い。文系教授は理系教授と話が通じず、「宇宙人と話しているようだ」との感想も聞くとのこと。) こうした異文化の融合は、21世紀の学問において極めて重要であり、いち早くこうした取組を進めている点は特筆に値する。複雑化する社会問題に対処するためには学問の総合化(使える知恵は何でも使う)が必要であり、一つの大学院が法律・経済・政治・国際をカバーしているのはすばらしく思う。(その仕組みが機能するためには講師陣同士の歩み寄りと事務局の努力が必要であるから。ちなみにGraSPPは事務局は3人しかいないそうだ。1学年100人、2学年200人の管理を3人とは。これまたすごい。)

  一方で、法学部の学生に経済の勉強をさせてもなかなか伸びず、経済学部の学生に法律の勉強をさせても理解できないそうだ。確かに通常4年かかるレベルまで1年で引き上げることは困難である。形の上で学部を混ぜても学生のレベルが揃わないと、講師は授業で学生に言葉が通じないのに苦労するという。

  森田先生は、公共政策大学院のレベルを今後一層高めるため、公共大学院間の連携(まずは東大+北大から)、大学院間のカリキュラムの相互認証に取り組むとのこと。連携では東北大もお忘れなく。来年度の公共政策学会年次総会(in仙台)でもお待ちしております。

  … そういえば当大学院のホープM先生は森田先生の門下生でしたね。森田先生も愛弟子の活躍にお喜びでした。  





  


  


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