K.H 24

好きな事を綴ります

4コマノベル-9

2020-12-24 22:23:00 | 小説
【まえがき】
 僕は小学校2年生の穣井太蔵(わらい たいぞう)。お父さんは配送会社で働いている。名前はマスヲ。お母さんは泰子(たいこ)って名前で、大企業の社長秘書をしている。そして、優しいお姉ちゃん、僕より五歳歳上の中学1年生の好志奈(よしな)が居る。
 僕ら家族は、たまに周りの人達に変な目で見られてしまう。なんでなんだろう?疑問を持つ事になった。
第9話 お父さんは止まらない
●1コマ目
「お姉ちゃん、僕が幼稚園に入ってからさぁ、サンタさんが本当に居ないなんて分かった時はショックだったよ。」
「まぁ、誰でも通る道だ。アタシだってそんな時があったわよ。クリスチャンでもないのに毎年騒ぐのもどうかと思うけど。」
 晩ご飯の時に僕とお姉ちゃんが先に食卓に着いたクリスマスイブの日の会話だった。
 流石にお姉ちゃんはクールだ。
●2コマ目
「はい、今日は恒例のガーリックチキンよ。」
 お母さんは、クリスマスイブの夜には丸ごと一羽のガーリックチキンを焼いてくれる、クールなお姉ちゃんでも、この美味しいチキンだけは毎年楽しみにしてる。
「お母さん、いつもよりデカいチキンにしたの?そうか、太蔵も食べる量増えたからね。」
 去年よりもひとまわり大きなガーリックチキンお母さんは用意してくれた。
●3コマ目
「本当だ。4人で食べれるかな?結構、苦しいぞ、この大きさは。苦しいと言えば...」
 お父さんの毎年恒例のクリスマスエピソードが始まった。
「父さんが中3の時の通信簿に担任の先生は、冬休みはクリスマスを楽しみますか?それとも、受験勉強をクリスミマスか?って書いたんだよ。アハハ笑ったよ。アハハ、アハハ。」
●4コマ目
「太蔵もう無理か?好志奈、まだ食べれるか?」
思いのほか、お母さんが作ったガーリックチキンの量が多くて、お父さんが僕とお姉ちゃんを煽って来た。
「お母さんが愛情込めて作ってくれたチキン、残さないでよ。食べるのクルスミマスか?アハハ、太蔵、クルスミマスね。アハハ、好志奈、メリークルスミマース、アハハ、アハハ。」

 お父さんは毎年、ひとりでダジャレを言って笑いが止まらない。今年も、お母さんの鉄拳を喰らって静かになった。
 おしまい(^_^*)

【あとがき】
 クリスマスは日本では、年中行事になってるね。各家庭で、その家庭なりのパーティーを楽しむんだろうね。
 良い子のみんな、家族団欒は大事な事だから、お父さん、お母さんをウザイなんて思わずに、楽しく過ごすんだよ。因みに、おじさんはクリスマスパーティーをしなくなってどれくらいになるのかな...
 そんな事、気にしなぁーい、じゃっあねぇーバッイバァーイ!


4コマノベル-8

2020-12-22 04:30:00 | 小説
【まえがき】
 僕は小学校2年生の穣井太蔵(わらい たいぞう)。お父さんは配送会社で働いている。名前はマスヲ。お母さんは泰子(たいこ)って名前で、大企業の社長秘書をしている。そして、優しいお姉ちゃん、僕より五歳歳上の中学1年生の好志奈(よしな)が居る。
 僕ら家族は、たまに周りの人達に変な目で見られてしまう。なんでなんだろう?疑問を持つ事になった。
第8話 変わる?
●1コマ目
 今日は遠足だ。目的地は仲城址公園、いっぱい楽しむぞ、と、思い、貸切バスに乗った。勿論、隣は音流君だ。
「音流、仲城址公園って行ったことある?」
「初めてだよ。楽しみだね。」
 通路側に座った僕は、窓の外を見ながら話し始めた。
「音流、外の景色が変わって来たよ。」
「そろそろ着くのかなぁ?先生が言ってた大きな石碑、早く見てみたいな。」
●2コマ目
 仲城址公園に着いた。
「案内版があるよ。石碑はどこかな。」
 僕は音流君がそう言うので、2人で案内板を見た。そこには石碑の写真があって、公園の奥に目をやると、小さく見える石碑があった。
「太蔵、この道を辿って行けばいいんだ。早く行こう。」
「分かった、分かった。でもさぁ、そんなに大きく感じないね。」
 僕達は、案外歩いて、石碑にたどり着いた。
●3コマ目
「すげぇ、デカイじゃん。想像したよりデカイよ。格好いいなぁ。」
「結構、歩いたね。近くに来るとこんなにデッカイだ。何だか不思議。」
 漸く石碑に辿り着いた僕らは、想像以上に大きな石碑に驚いた。そして、僕は乗って来たバスが停まる駐車場を何気なく見た。
「音流、乗って来たバス、あんなに小さかったっけ?」
「何言ってんの、バスは大きいよ。隣りの車と比べてみなよ。」
●4コマ目
 楽しい遠足だった。初めての所で初めての物を見て、沢山遊んで大満足だった。
「お父さん、今日の遠足は楽しかったよ。窓の外の景色は変わるし、石碑が小さく見えたけど近くに行くと大きかったし、そこからバスを見ると小さくなってたんだ。」
 晩ご飯の時に僕はそう言った。
「太蔵、そりゃそうだ。バスは進んでるし、お前達も歩いて移動したんだからな。でも、景色も石碑もバスも変わった訳じゃないだぞ。お前らが居た場所が変わっただけた。むしろ、お前達が変わったんだぞ。」

 お父さんが言う事は難しかった。でも、遠足がずっと楽しかったのは変わらない。
おしまい♪( ´θ`)

【あとがき】
 目で見える物は、遠くの物は小さく見えて、近くの物は大きく見える。窓の外の景色はどんどん流れて行くように変わって見える。
 確かに、大きさが変わって見えたり、止まっているはずの物が動いているように見える。でも、それは、人が動いて居る場所が変わるから見え方が変わってるんだ。
 良い子のみんな、物の見え方は居場所を変えるから変わったように見えるだよ。それ自体は何も変わってないのにね。
 だから、物事も考えを変えれば、それをどう感じる取るかも変えられるだよ。自分が変わるからなんだよ。
 難しかったかな?じゃあ〜ねぇバッァイバァ〜イ!

4コマノベル-7

2020-12-19 15:40:00 | 小説
【まえがき】
 僕は小学校2年生の穣井太蔵(わらい たいぞう)。お父さんは配送会社で働いている。名前はマスヲ。お母さんは泰子(たいこ)って名前で、大企業の社長秘書をしている。そして、優しいお姉ちゃん、僕より五歳歳上の中学1年生の好志奈(よしな)が居る。
 僕ら家族は、たまに周りの人達に変な目で見られてしまう。なんでなんだろう?疑問を持つ事になった。
第7話 3分間
●1コマ目
 ある土曜日、お父さんは珍しく1件だけ配達の仕事が入ったみたいだ。
「はぁ、ただいま、初めてのとこだったから迷った迷った。泰子、お昼まだなんだ。直ぐ食べれるのある?」
「ごめんなさい、あなた外で済ませてくると思ったから。あっ、カップ麺ならあるわよ。」
 お父さんはお腹ペコペコだった。そして、お母さんはカップ麺にお湯を注いであげた。
「後、1分かぁ、長いなぁ。もう我慢出来ない。頂いまぁす。」
 お父さんには長い3分間だった。
●2コマ目
 お母さんは、晩ご飯の準備をしてる。今日はカレーライスだ。
 お母さんのカレーの拘りは、具の野菜でニンジンとじゃがいもは形崩れしないように面取りをして、牛肉も大き目にするのと甘口と辛口のカレールーを使って、香り良くするためにシナモンも加えるのだ。そして、最後にコップの半分くらいのブラックコーヒーを入れる。
「コーヒーも結構香りが強いから、おたまで3分くらいゆっくりかき混ぜるのよ。そうすると、コーヒーの香りは飛んで、苦味だけが残るの。苦味は旨味を引き立てるのよ。」
●3コマ目
 翌朝の日曜日の朝、昨夜残ったカレーをカレーうどんにして朝ご飯になった。
「あぁ、遅れちゃう、遅れちゃう、えっ、もう3分しかない、もっと早く起きるんだった。光樹(みつき)先輩、待たせちゃう。いってきます。
 お姉ちゃんは、カレーうどんを食べずに慌てて出かけた。
「なんだ、好志奈は。あんなに慌てて、ミツキセンパイって、男の子か?女の子か?」
「女の子じゃないの?」
 お父さんは慌てるお姉ちゃんをみて心配したが、お母さんは気にしてなかった。
●4コマ目
「音流、3分って時間、短い?長い?」
「えっ、3分間。どうなんだろう。ウルトラマンは3分で怪獣をやっつけちゃうけど...」
 僕にとって新たな3分間が現れた。次の日の月曜日、登校してると音流君会って〝3分〟について会話した。そして、土曜日と日曜日にあった我が家での〝3分〟を話した。
「同じ時間でも、長かったり、丁度良かったり、短かったりするんだね。そう考えるとウルトラマンの3分間は創られた3分間になるのかも、」
 僕は音流君の言う事に納得した。

 時間は不思議だ。生きていると僕達が何もしなくても動いてて、過ぎて行く。本当に不思議だ。
おしまい(^_−)−☆

【あとがき】
 時間は、人間がコントロール出来ないね。でも、その場面場面で、短くなったり、長くなったり、色々と感じ方が変わってしまうね。
 良い子のみんな、時間って、上手く使うものなんだよ。それと、無駄なんて感じるのは勿体ないものなんだ。工夫して上手く使えるようにするんだよ。

 今回も最後まで読んでくれてありがとう、じゃあ〜バッイバァーイ!


4コマノベル-6

2020-12-17 15:11:00 | 小説
【まえがき】
 今回は、太蔵君がひとりで下校した時、大切な物をみつけた時のお話。
第6話 君達も大変なんだね
●1コマ目
「あっ、ハトだ。木にとまったぞ。えっ、奥に入ってった。」


「気づかれちゃった?でも、かくれんぼしてる訳じゃないのよ。」
「喋れるんだね。ハトさん。」
 太蔵とハトの会話が始まった。
●2コマ目
「僕の名前は太蔵だよ。稾井太蔵です。」
「大きな声出さないで。みつかっちゃうでしょ!」
 ハトに怒られた。
「やっぱりかくれんぼでしょ。オニはどこなの?」
「かくれんぼじゃないって言ってるでしょ。天敵がいるのよ。」
●3コマ目
「アタイの足元見てごらん。巣を作ってるのよ。分かる。でも、初めてだから上手くいかないのよ。」



「あっ、本当だ。小枝がいっぱい積まれてる。そうか、産んだ卵をねらう動物がいるんだね。初めてだったらお母さんに教えてもらえばいいじゃないの?」
「そうは行かないのよ。アタイらは巣立ちすると何でも自分でやらなきゃいけないのよ。上等な巣を作って、強いダーリンが来てくれるのを待つの。初めてだから失敗する事が多いけど、その失敗が成功に繋がるのよ。命がけなんだから。」
●4コマ目
「ハトさん達は卵を産む前と産んだ後も頑張らなきゃいけないんだね。凄いよ。僕ら人間には産まれたばかりの赤ちゃんを叩いたり、蹴ったりして、虐める人もいるんだよ。」
「思ったより、あんた達は残酷ね。ゾッとするわ。でも、太蔵は優しいわね。その優しい気持ち忘れないでね。」
 太蔵はハトの苦労を知った後、毎日、巣を見に行くのを止めた。週に1回くらいにした。

 季節がかわり、春になると、あのハトの巣から小柄なハトが2羽飛び立った。その後、その巣に戻ってくるハトは居なくなった。
おしまい(o^^o)

【あとがき】
 自然の中で生きている動物には、食物連鎖があって、数は少ないけど強い動物が数が多くて弱い動物を食べて、それぞれの数の調和を保ってるんだ、
 でも、数が少ない弱い動物は必死になって誕生した我が子を守ろうとするんだ。大切に子育てするだよ。
 良い子のみんな、人間って、自然の動物達の食物連鎖には当てはまらないね。分かるでしょ。でも、赤ちゃんに愛情を注いで、優しく育ててあげないと、怖い人になりかねないんだ。これも分かるよね。
 
 今回も最後まで読んでくれてありがとう。じゃあーねぇ〜、バッイバァーイ!

4コマノベル-5

2020-12-17 00:04:00 | 小説
【まえがき】
 僕は小学校2年生の穣井太蔵(わらい たいぞう)。お父さんは配送会社で働いている。名前はマスヲ。お母さんは泰子(たいこ)って名前で、大企業の社長秘書をしている。そして、優しいお姉ちゃん、僕より五歳歳上の中学1年生の好志奈(よしな)が居る。
 僕ら家族は、たまに周りの人達に変な目で見られてしまう。なんでなんだろう?疑問を持つ事になった。
第5話 怖い、震えてるよ...
●1コマ目
 今日はお父さんの配達のお仕事に付いて行くことになった。
 一軒目は繁華街の近くの人への届け物だった。
「俺は、わ、わ、わからんよ。」
 お父さんが届け先の住所をまだシャッターが閉まってる酒屋さんの前に居たおじさんに尋ねると、声が吃ってて、〝わからん〟と言いながら振る手は、指が細かく震えてた。僕はちょっと怖かった。
●2コマ目
 「ご、ご、ご苦労様です。坊ちゃんが今日は一緒なんだね。お、お、お手伝いかい、これお食べ。」
 届け先の玄関にはおばあちゃんが出て来て、さっきのおじちゃんみたいに声が黙るし、笑顔は震えて、僕にくれたみかんを差し出す手、伝票にサインをするボールペンを持つ手もさっきのおじさんのように震えてた。
 なんだ、この近くの人達は震える人が多いのか、僕は怖くなった。
●3コマ目
 次の届け先は病院だった。届け物を受け取った、受付の綺麗なお姉さんの言葉、仕草を見る前に僕は固唾を飲んだ。
そのお姉さんは震えてなかった。ホッとした。
 でも、玄関先のタクシー乗り場で立ってタクシーを待っているおじいちゃんとは言えないくらいのおじさんは、無表情で左手だけ震えてた。
 僕は、そのちょっと歳とったおじさんが受け取る人じゃなくてよかったと思った。
●4コマ目
 晩ご飯の時間になった。
「お父さん、仕事は怖くないの?今日は、顔とか、声とか、手が震える人達が多かったね。僕は怖かったよ。お父さんは怖くないの。」
「ええ、あぁ、酒屋さんの前の人はアル中かもしれないな。吉田のおばあちゃんは、歳だからな。でも、ちゃんと対応してくるからな。悪い人じゃないから大丈夫だよ。」
「じゃあ、病院でタクシー待ってた人は?左手だけ震えてたよ。」
「その人は多分、パーキンソン病かもしれないね。」
 最後はお母さんが答えてくれて、身体が震える原因は人それぞれだ、見た目が同じだから、みんな一緒じゃないと教えてくれた。

 僕は今日、人の事を見た目で決めつけてはいけないなって事が分かった。お父さんとお母さんは凄いとも思った。
おしまい(^_^*)

【あとがき】
 今回、太蔵君は大切な事を学べてようだね。同じ震えててもその原因がみんな一緒とは限らないんだ。
 良い子のみんな、見た目だけで、もっと言うと先入観や偏見で、人や物事を決めつけるのは、あまり良くない事だね。しっかりと確かめて判断した方がいいね。その方が楽しく過ごせると思うよ。
 一つの考えに囚われずに、色んな方向から考えて行くと、その方が気分良く行けるよ。
 
 いつも読んでくれてるみんな、ありがとねぇ!じゃあ、バッイバァーイ!