金沢の日々

金沢で生活することになるとは・・・

ドュロス号

2007-05-31 17:15:28 | Weblog
ちょうど九州に発ったあくる日の5月26日より世界最古の客船が金沢港に停泊しているというニュースを知ったので、早速行って来た 

 ≪ ドュロス号 ≫



このドュロス号は1914年に造船され、もっとも古い現役客船としてギネスブックに登録されている。タイタニック号建造の2年後にタイタニック号と同じ場所で建造されたんだそうだ。日本に寄港するのは7回目で金沢港には今回初めてのこと 

 ≪ 船首より ≫


ドュロスという言葉は、ギリシャ語で「しもべ」をあらわす。50カ国以上の国、300人以上の乗組員が乗船しており、すべてボランティアであり、「知識、援助、希望を世界の人々に」をモットーに働いているそうだ。見学者のサポートや音楽関係の担当者たちにより娯楽も楽しめる(楽器演奏や、各地のダンス披露など)ようになっていたり、クリニックももちろん完備されている。資格をもった専門家としては船員、航海士、医者、溶接工、先生、コックなど。特別な技術が無い人は、それぞれが自分のできることを提供しながら世界中を周っているとのことだ 

 ≪ 船内書籍販売所 ≫



この船のユニークさは世界一大きな移動本屋さんだということ。船内には5000種類以上、50万冊の洋書がそろっている。その種類は科学、薬学、スポーツ、芸術、文学、そして児童書など。国によっては、手に入れにくい専門的な医学洋書が重宝されたりもしているらしい 




児童用のカラフルな絵本が山積み。
船内ではお菓子作りや料理レシピ、聖書、そのほかCDも販売されていた。
これら本の売上は船の運営資金として活用されている。 




去年の9月に大型客船飛鳥Ⅱ号が来港したときにも、見に来たけどそのときはただ岸壁から船を見上げることだけしかできなかった。今回は無料で乗船でき、色々見て回れた。このあと、6月4日には金沢港を出て新潟にむかう。なにしろ90年以上航海を続けているのでエンジンやその他の設備が老朽化しており、そろそろ廃船となるようで、日本に来るのも今回が最後となるそうだ。ボン・ボヤージュ 

準備万端 「百万石まつり」

2007-05-29 16:55:43 | Weblog
先週金曜日(25日)より今日火曜日(29日)まで金沢を離れ、九州、福岡(私の実家)に行っていた。金沢では、もうすっかり田植えも終わり緑色のきれいな田がひろがっていたのに、九州は麦秋の時期で黄金色の麦畑が続いていた。九州の田植えは梅雨の頃、6月だったことを思い出した。

小松空港より高速バスに乗り約40分後、金沢駅に降りたらすっかり 「百万石まつり」 の装いになっていた。6月1日から3日までの3日間街中は大フィーバーとなることだろう。ちょうど昨年の6月20日頃からこちらに来てはや一年となる。今年始めて一大時代絵巻を見ることが出来る。



城下町金沢に武者がそろい、豪華絢爛な百万石行列が駅前 「鼓門」から金沢城まで続くのである。



今年の前田利家公には俳優 的場浩司 がつとめる。
百万石まつりは加賀藩前田利家公が天正11年(1583年)に金沢に入城し、金沢の礎を築いた偉業を偲んで開催されている。百万石行列をはじめ、400年余りこの地に受け継がれてきた伝統行事が賑やかに繰り広げられる。
さてさてどんなお祭りか楽しみなことだ。

ルネスかなざわ

2007-05-24 16:28:50 | Weblog
金沢駅からシャトルバスも出ている。我が家からは県庁前の50m道路を駅に向かい駅西本町の信号を左折すると2~3分ほどの距離。



総合レジャーランドである。



ルネスリゾートロッジ。本館には温泉をはじめ全天候型温水プール、リラクゼーションメニューも充実したボディケア施設も完備。 地下1300mから湧き出る良質の温泉場。大浴場ではバイブラバス、打たせ湯、檜風呂など、様々の風呂が楽しめる。サウナは岩塩、高温、ヨモギスチーム、アロマサウナの4種類。また、四季折々の木々と岩に囲まれた露天風呂もある   
プールは夜ライトアップされ、星空の下のガーデンプールがロマンチック 


 ≪ ルネスサンサーカス ≫ ( アミューズ )



道路の反対側にゴルフの打ちっぱなし練習場があるので、休日など夫はゴルフ練習、私はカラオケを時間を決めて楽しんでいる。カラオケのほかに50レーンのボウリング場、ゲームセンター、ビリヤードなども満載  
サンサーカスという看板や入り口の建物の三角にとがった屋根などに惑わされて最初の頃は「サーカス」施設もあるのかと勘違いしていた  ブログに紹介するにあたってはっきりさせようと思い、従業員さんに聞いてみたら一年に一度くらいは催しとしてやることはあるが、単なる建物の名前でしかないと言われた。はづかしーい 
 
 ≪ ユナイテッド・シネマ ≫ ( 映画館 )


全ての敷地内が広い無料駐車場となっているので、時間を気にせず映画が楽しめる。
そのほかに敷地内にはテニスコートもあり、ちょうどラケットを振っている親子もいた     とにかく敷地が広いのでゆったりできる。

ここ以外にも国道8号線沿いに「バイパスレジャーランド」といって各種娯楽施設があり、一緒に金沢ならではの美味しいお寿司屋さんや食事処が一体になった遊技場も歩いていける距離にある。平日のカラオケ練習にはこちらに行っている 


尾 山 神 社

2007-05-20 17:09:01 | Weblog
金沢の中で異彩をはなちながらも存在感を持つのがこの尾山神社神門  
金沢の中心部にある。三層のアーチ型楼門となっており、屋根には日本最古といわれる避雷針、最上階の三層目の窓にはステンドグラスがはめ込まれている 

 ≪ 尾山神社 神門 ≫ ( 重要文化財 )



神門は明治8年に完成し、和洋中の三様式が取り入れられ五色のギヤマンとなっている。

 ≪ 点灯された尾山神社 ≫



最上層のステンドグラスには2002年11月に神門が改修完成され、60年ぶりに明かりが灯されるようになった。
それ以前までは海をゆく船からもその明かりが見え、灯台がわりにもなっていたという。
神門の点灯は午後8時まで 



一層目をよく見ると土台の外見は重厚なレンガ造りとなっているが、三連アーチの骨組みはなんと完全な木造の日本様式となっているんだそうだ(
そして純和風のしめ縄がかけられ、上部にはそれぞれのアーチごとに前田家の家紋である「梅鉢紋」( ) その奥には透かし欄干がほどこされ、二層目、三層目は中華風の外観をなして、まったく明治初期の完成だったからかそのときの文明開化というか進取の気風を取り入れたのだろうか・・

 ≪ 本 堂 ≫


神門をくぐって境内に入る。
明治4年(1871)の廃藩で、藩主前田家は華族となり東京に移ることになったが、元重臣である旧藩士たちが藩祖の偉功を守ることを希望し、さびれていた社殿を再興する運動がおき、金沢中心部にあった歴代藩主の別邸であった金谷御殿跡地が選ばれ、明治6年(1873)本殿、拝殿が建てられた。そして卯辰八幡宮からご神体が遷座され、尾山神社と称された。

 ≪ 前田利家の像 ≫


≪ お松の方の像 ≫


平成14年NHK大河ドラマ「利家とまつ 加賀百万石物語」放映決定を記念し、平成12年10月23日建立。
戦国烈女の鑑であり、加賀百万石の母と敬われている。
賤ケ岳(シズガダケ)の戦いで柴田勝家に味方して敗れた夫前田利家に代わって豊臣秀吉との和議に尽力したり、徳川家康が前田家に嫌疑をかけた際には、人質として江戸におもむき、15年間忍従に耐え抜いたりして支えた。


 ≪ 図 月 橋 ≫  ( トゲツキョウ )



参道の右側にある旧金谷御殿の庭園は神社が建てられる以前から存在するもので、大名式の池泉回遊庭園の様式で三百年前に造られたものだが、江戸初期の作風を残していると言われている。神門の三連のアーチデザインのモチーフとなったのがこの橋だと言われている。
尾山神社に来る機会があったら是非この庭園も見て欲しい。池は琴や琵琶などの楽器をかたどった島や橋のある庭園で、清流が流れ込む池には飛び石が配してあり兼六園をミニ化した趣きがある 

 ≪ 東 門 ≫



庭園を見た後、神社裏に抜けると裏門にあたる東神門がある。これは、旧金沢城の二の丸入り口の唐門を移したもので、金沢城最古の建造物。
尾山神社内にはクロマツ、スギ、シイ、トガなど老巨木約400本の樹林が広がり、池の水と緑に包まれたにぎやかな百万石通り沿いにあるとは思えないくらいシンとした、たたずまいの落ち着く境内である 











花 木 園 ( かぼくえん )

2007-05-17 16:18:39 | Weblog
五月も半ばを過ぎ、街路樹や公園、ご近所の庭先など植え込みの花に目がいき、春うららの感にひたれる季節だ  
今日は東茶屋街の背後にある卯辰山(うだつやま)に行って来た。
卯辰山は金沢市内から見て東側にある標高141mの山。金沢城から見て卯辰の方向にあることから命名されたが、地元の人たちはお城の正面の山ということで向山(むかいやま)と呼ぶんだそうな。
市街地にありながら緑豊かなところであり、頂上の望湖台(ぼうこだい)からは金沢市内を始め、遠くには河北潟や白山連峰、日本海も一望できる 
藩政の頃はお城を見下ろすと言うことで入山できなかった、らしい

 ≪ 花 木 園 ≫



望湖台下にある駐車場の先にある花木園入り口の標識。ここからはいると花木園を上部から見下ろすことになるので、私はもう少し先まで車を走らせて園の正面からはいってみた。



下からずっと上まで階段が作られており、所狭しとツツジの花だらけ 
手前の大きなツツジは『オオムラサキツツジ』 




階段状の斜面に13種類のツツジをはじめ、ヤマザクラ、ハナモクレン、ハナミズキなど約9000本の花木が植えられている。



 ≪ オオムラサキツツジ ≫
この種類が一番華やかだった  



 ≪ リュウキュウツツジ ≫ ( 白いツツジ )


レンゲツツジはほとんど終わり、ハナの小さなサツキツツジなどはまだ開花してなかったが、こんもりした山の中腹にこんな光景が広がっていた。
散歩途中のおじいさん(83才)と話したら、この斜面は以前はスキーのジャンプ台として利用されていたのだそうだ  そのおじいさんは小学生の時クラスで三人しか滑れなかった、そのうちの1人だったと自慢げだった 

卯辰山公園は、四季折々の花の名所や絶景スポット、文学碑などが点在しており、散策には最適。しかも小鳥のさえずり付き  
近くの玉兎ヶ丘(ぎょくとがおか)公園にもオオムラサキツツジやヒラドツツジが咲きほこっていた 

立山日帰りバス旅行

2007-05-14 10:36:13 | Weblog
立山には10年程前のゴールデンウィークに新宿発の二泊三日バスツアーで行った事があったけど、こちら金沢からだと日帰りで行けるのだー  



金沢駅発8:00で一度トイレ休憩 ( ここで買った焼きたての「やまぐり」がおいしかった ) をはさみ、立山・室堂には11時半頃には到着  



バスの中からニュースなどでよく見る風景が広がってきた。待てずにシャッターを切る 



暖冬の今年でも一番高いところで14mの壁となっているそうだ  



室堂に入る前にゲレンデ(?)で雪を楽しむ。踏みしめると スボッズボッと軽く20cmは穴があいてしまう。持っていったヤッケがちょうどいいくらいの寒さ 


旅行会社より配られたおにぎり弁当を食べたあと、14時発で次の名所『称名滝』へ向かう。室堂のゲレンデではしゃぎすぎたのか、お昼を取りおなかも満たされたのかツアー客全員睡魔に襲われ1時間ほどの道のりはあっという間 


 ≪ 称 名 滝 ≫


日本一の落差(350m)を誇る日本を代表する「日本の滝百選」に選ばれている名瀑布 
立山にその源を発する称名川の流れが立山の大噴火により出来た。この滝は四段に分かれ、第一段は40m、第二段は58m、第三段は96m、第四段は126mで、これが連続して一条の滝となって、最上部の瀑流落差30mを含めて全落差は350mとなっている。
向かって右側にある滝は『 ハンノキ滝 』 といい、融雪期と降雨時だけ出現するということ 



駐車場より。
称名滝を含む称名渓谷は、自然景観に優れ、学術的価値も高く、国の名勝及び天然記念物に指定されている。まだ雪が残っているが、秋の紅葉の時期にはさぞや見事になることだろうと思われる。日帰りできるのだから又来ようと思った 



高山植物が密集。たぶん「二輪草」ではないかと思うけど・・???

金沢には夕方5時前に到着。天気にも恵まれ森林浴とマイナスイオンを満喫できたお手軽コースのバスツアーでした 


西田家庭園「玉泉園」

2007-05-09 15:35:57 | Weblog
1600年代中期から加賀藩士が4世代、100年かけて築庭した庭。何回か所有者が変わり、その後明治38年(1905)に西田家によって買い取られ、個人の手で維持・管理されてきたが、昭和46年(1971)に財団法人の設立により一般公開されるようになった。上下二段式の池泉回遊式の純日本風庭園となっており、面積は700坪。庭園の由来は加賀2代藩主前田利長夫人『お永の方』の院号である『玉泉院』に因んで名づけられた。一面に密生する青苔が美しい。


作庭したのは江戸前期、秀吉の朝鮮侵略のおり、宇喜田秀家に伴われてきた朝鮮人少年で、加賀藩二代藩主前田利長の近侍となった脇田直賢(脇田家の一人娘の婿となり朝鮮籍から日本人に帰化)が着工した。
背の高い木が何本もあり、真夏の暑い時でも日陰をつくり、涼しそう。
巨木の多い中、『朝鮮五葉松』は古里を偲ぶため朝鮮から苗木を取り寄せ移植したもので樹齢約330年以上たっている。




 ≪ 水 芭 蕉 ≫

 北陸では珍しい自生の水芭蕉。地元新聞に開花のニュースが記載されるが、その一週間あとくらいがちょうど見頃かも。



町中には珍しい水芭蕉だが、園内には上下二つの池泉に90株以上が自生する

 ≪ 三連の滝 ≫


二つの池の中間にある上下三段の滝。上段の庭は『さい雪亭露地(サイセツテイロジ)』といわれており、ここにある池の水源は、兼六園のことじ灯篭の手前の曲水の途中の取り入れ口から専用管で崖地をひき水されている

 ≪ あおカエル ≫

三段の滝から下の本庭『水字形池泉』に流れる途中、なにげに置いてある苔むした石のカエル

 ≪ ひごい ≫


池には鯉が何匹か泳いでいた

 ≪ とうろう ≫


いたるところに灯篭が置いてあり、全部で47基もあるんだって! 

 ≪ 寒 雲 亭( 写 )(カ ンウンテイ ) ≫


裏千家茶室「寒雲亭」の写し。中の茶室の特徴としては床の前の天井が最も低くなっており、どこに座っても身分の上下がつかないよう配慮されている。狩野探幽の襖絵も模写されている。
もうひとつあるお茶室『さい雪亭(サイセツテイ)』は1600年代後期に建築されたもので、300年以上たつ金沢市内に現存するお茶室としては最も古い。柱などの建材は高級なものを一切使わず、床柱には赤松、床板には松を用いるなど侘茶を表した質素な造りとなっている。
自分で抹茶を点てるコースもあるので、風情に満ちた日本庭園を鑑賞しながらお手前を楽しむのも一興かも