糸乃こまりのストーリー

川柳と小説〜下町とチワワはhttps://plaza.rakuten.co.jp/daigotyokotan

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両国はせ川とんかつ

2024-09-30 18:02:37 | いいお店


美味しい!!
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10 続銀座四丁目

2024-09-30 15:44:34 | 世界一周ひとり旅



裕子はリビングルームで開いた段ボールに服をたたんて入れている。テーブルに置いてある大判の封筒に目を止めた。赤字で「資料」と書いてある。

 受話器を手にしながら少し首を右や左に傾いた。

「ママ〜どうしたの?」

 悩んでいた裕子だったが数時間後には銀座の四丁目で白ワインを一口飲んでいた。前の鞠子も一口二口三口。

「鞠子ちゃん、ゆっくりゆっくり」

「慌てて来たから喉がカラカラ」

「急に言ったから無理かと思ってた」

「銀座のみかわやよ。何があっても飛んでくる」

「イヤね。私に会いたいんじゃなくて、みかわやさんに会いたいのね」

「まぁネ」

「しっかりした子」

「正直にいかないと損よ。ママの世代の人はやけに御愛想やお世辞ばかり。だから疲れるのよ」

「ハイハイ」

 二人に近づいてきたのはゴージャスなオードブルだった。

 ランチを済ませた二人はいつも有楽町駅で別れる。丁度真反対に帰るから。

「次に会うのはお見送りの日ね」

と裕子。

「先生にもらった薬も飲み過ぎちゃ駄目よ」

と鞠子。

「ハーイ、お母さん」

「またママチャラして」

 不機嫌そうな鞠子に手を振る裕子。

 だが階段を上がり始めた鞠子を追いかけて鞠子の肩を叩く。裕子を振り向いて

「何?」

「なんでもない」

「何よ」

「実はね、お兄ちゃんは大阪だから代わりに聡美さんが弁護士さんを紹介してくれるんだって」

「弁護士?」

「私はタイタニック号でも助かるつもりだけど、もしいなくなったらあの土地はお兄ちゃんにあげたくて」

「なるほどね」

「何笑ってるの?」

「ママ、なかなか言えなかったのね」なかな「そんなことないわよ」

「弁護士さんとよく相談して」

大きくてうなづく裕子。

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9 タイタニック号

2024-09-30 15:38:45 | 世界一周ひとり旅

鞠子はチワワと散歩しようとして自宅の玄関にいた。電話がなる。鞠子は仕方なく靴を脱いでリビングルームに戻った。電話機を取る鞠子。裕子の沈んだ声が聞こえた。

「ママよ」

「こんな時間なんて珍しいわね」

「あぁー」

 鞠子は聞きたくないけど仕方なく聞いた。

「どうしたの」

「聞いてくれる? お兄さんに脅かされたの」

「どういうこと?」

「乗った船がタイタニック号になったらどうするんだよ」

「ヤーね」

 玄関で音がしたから鞠子が振り向くとチワワがくるくる回っている。鞠子が「あっ!」と叫ぶとトイレをしているチワワ。

「あぁー」

「ママはそんなこと言われて可哀想でしょ

。鞠子ちゃんならわかってくれるでしゃ」「ハイハイ。お兄さんが悪い」

「そうそう」

「だけどタイタニック号だって沢山の人が助かったのよ」

「えっ? そうなの? だったら私は助かる方ね」

「そうそう」 

「よかったワ。やっぱり娘は頼れる頼れる」呆れ顔の鞠子。

 その朝車の中で運転している聡美と助手席の徹。車が新横浜駅のロータリーに入って行った。スーツ姿の徹を聡美はクスクス笑う。

「タイタニック号のこと言い出すし牛で大瓶で飲みすぎよ」

「ヘヘヘ」

と頭をかく。 

 新横浜駅ロータリーの朝はかなり混雑している。

 徹は「ここでイイよ。ありがとう」と言いながら下りようとしていた。その背中に聡美は「ネェ」といった。徹が振り向く。

「ん?」と徹。

「学生時代の同級生、弁護士さんと結婚した子がいるのよ。ランチ誘って相談しようかな」

「弁護士?」

「だって船に乗るって何が起きるかわからないでしょ」

 喉をごくんと飲む徹。

「女って怖いのよ」

と徹の鼻をつまむ聡美。

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今日いち-2024年9月30日

2024-09-30 15:35:57 | 保護犬2匹
♥うちのダイゴまったり♥
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8 しゃぶしゃぶ

2024-09-30 11:14:06 | 世界一周ひとり旅

朝裕子が二階のリビングルームでコーヒーカップを洗っていたらドアを叩く音がした。ハイと答えると徹が入ってきた。 

「あっ、賛成してくれるの」 

「ちょっと待ってよ。せっかちだなぁ。ホントに大丈夫? ゆっくり考えたら?」

「そういうけど、お兄さんとは年が違うの。楽しそうなことに気付いたら行動しなきゃ」「でも心配は心配だよ」 

 裕子は 

「そう言われると泣いちゃう」

とグズグズ言い出した。

「わかったよ。聡美も賛成してるし気を付けて行ってらっしゃい」

 急に大喜びの裕子。

「いい嫁いい嫁、ありがとさん」

 すぐにくるっと後ろにあった段ボールを開けはじめる。

「もうお金払ってあるの」 

 徹の質問にこくんとうなづく裕子。

呆れた顔で部屋から出ていく徹の背中に向かって裕子は

「今日の晩ごはんはここでね」

という。

徹は振り向いて

「いいけど」

「しゃぶしゃぶ」

 徹は変な表情で

「昨日だってしゃぶしゃぶじゃないか」

「昨日は賛成してもらいたいから食べるとこじゃなかったわ」  

「えっ」

「お兄さんしゃぶしゃぶ好きでしょ。特に豚より牛」

とニヤッと笑った。

 徹は一階のリビングルームに戻って来た。掃除をしていた聡美。

「賛成してあげた?」

「いい嫁いい嫁って喜んでた。今日の晩ごはん上でいい?」

 と二階を指さす。

「いいけど」

 徹は笑いながら

「悪いけどまたしゃぶしゃぶだって。バァさん昨日は食べた気がしないって」

「はぁ。徹さん豚より牛の方が好きだものね」

「それほどでもないよ」

「ビールもここでは缶だけど上では大瓶」」と二階を指差す。

 同時に二階の外階段を降りていく裕子の足音か聞こえる。カツンカツンという音。

「あれはパンプスでデパートに行く音」

「ほう」

「そうだわ、船ではどんな靴がいるのかしらね?早速買って来るかも」

とくすうす笑う聡美。

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