目的主導の教会への道 @日本バプテスト連盟 小倉キリスト教会

人生を導く五つの目的に従ったクリスチャンとしての健やかな成熟の旅路を、北九州の小倉キリスト教会の角本尚彦牧師がつづります

教会物語3

2006年08月07日 | 目的主導の教会への道
統計によると、現在日本全国のプロテスタントの教会数は約7700あるそうです。そして、クリスチャンの人口は54万人とも言われています。また、1教会あたりの礼拝出席者の平均はなんと16名。

私が住んでいる福岡県の全人口は約50万人。教会数は約280。クリスチャン数は約5万人だそうで、教会の礼拝出席者の平均は18名。それでも20名に満たない教会が多いんですね。

「以後良く(1549)広まるキリスト教」受験のとき、語呂合わせで覚えたものですが、黒舟が来航してザビエルを通してキリスト教が日本に伝来されてから、約450年。プロテスタントの日本宣教の歴史は百数十年です。

長い宣教の歴史を持つ日本。

私が牧師として遣わされた教会は北九州の小倉という地域にあります。そこは、宣教師が門司港から日本に上陸し、一番最初に伝道された地域なのです。ちなみに小倉教会は伝道開始から115年。教会組織をしてから102年の歴史があります。

北九州は現在、日本一高齢化のスピードが速い地域と言われています。おそらく、若者がドンドンと魅力的な都会の福岡市の方へと進学や就職で出て行ってしまうのが大きな一つの原因と思われます。

また、皆さんご存知のように、統計によると、年間の死亡者数が、出生数をついに追い抜きました。つまり、事実上人口は確実に減っているということです。そして、「北九州は100万人都市」として、毎年夏のお祭も「わっしょい100万」というイベントや花火大会がありますが、数年前から北九州の人口はすでに100万人を切りました。これからは「わっしょい99万9千○○○」とだんだん数字を変えていくのでしょうか?


そのような地域の特性は直接、教会にも影響を与えます。


北九州市内にある約70のプロテスタント教会はどこも「教会員の高齢化」が進んでいます。ある教会は、80歳以上の方が教会員に20名以上いて、納骨堂のスペースも残りあとわずかだ、というお話をその教会の牧師先生がおっしゃっていたのを聴いたことがあります。

長い歴史を持つ教会にもかかわらず、神学校卒業したての、私のような経験もない未熟者を牧師として迎えてくださいました。その一つの大きな理由は、「今までの教会のやり方では、なかなか若い人が教会につながらない。ここで、若い牧師に来てもらって、何か新しい方法で、教会に活気を取り戻して欲しい!」という声と機運が教会にあったからだそうです。

アメリカに留学中にクリスチャンになった私は、命に溢れ生き生きした教会をいくつも見てきました。教会はいつも若者や賛美に満ち溢れ、、教会生活や信仰生活の喜びを深く体験することができたのは大きな恵みでした。

そして幸いにも、教会は「健康」であるならば、自然に人が集まり、成長するのだということを肌で体験したのです。


21世紀の猛スピードで変化する社会において、永遠に変わらずに残り続けるものは地域に建てられた「イエス・キリストの教会」であると私は信じます。

そして、永遠に変わらない聖書の御言葉にしっかりと根ざした教会こそが、「健康な教会」として、存続し続けるのだ思います。

健康な教会とは、聖書の目的にバランス良く根ざした教会を指します。しかし、誤解して欲しくないのは、何も成長していない小さな教会を全面否定しているのではありません。どんな小さな教会も、聖書に根ざして皆さんは信仰生活を歩んでいるはずです。それは素晴らしいことです。

でもそれだけではなく、もっと大切なことは、「バランス」ということです。得意な分野や好みの部分一つだけを強調するのではなく、聖書が教える「礼拝」「教育」「奉仕」「交わり」「伝道」という五つの目的をいかにバランスをとるかが、「健康な教会」へとされるかどうかの大きな鍵なのです。



【一緒に考えてみましょう】
あなたの教会が建っている地域の特性にはどのようなものがありますか?
その特性の変化に対して、教会はどのように適応して行っているでしょうか?
→感想・コメントは直接筆者までよろしくお願いします。
m(_ _)m→<kokoro.patissier@gmail.com >


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