就職氷河期女の悲哀

社会の真実

勝ち組のマウント

2022年07月06日 | 日記

同窓会に来るのは自信がある勝ち組である。

夫は長年学生時代の友人たちとは音信不通だったが、今の会社の非正規労働者になってから同窓会に行き始めた。名刺だけは上場企業なので、誰もいい年したおっさんが非正規労働者だとは思わない。

友人の中に同窓会を掛け持ちし夫とも頻繁にやり取りしている人がいる。当然、自身は絶対的な自信に満ち溢れた勝ち組である。大学の就職課に講演を依頼されるほどだから余程である。

特に自慢なのが、自分の妻。

バブル末期に社会に出た世渡り上手な友人妻。教師に気に入られ、一流大学へ指定校推薦、就職は学校推薦で一流企業。女性管理職となりメディアに取り上げられること多数。行く先々で自慢して歩く。

以来、夫にはその友人への羨望しかない。夫よりも稼ぐ妻。今はこれが一般的なんだよ。どこの家庭も全員そうだよ。

夫の会社の正社員男性の奥さんは専業主婦が多い。しかし「それはダメ嫁」と一刀両断。夫を養う妻だけが、この世で唯一の正しい妻だと主張する。

就職氷河期は男優先就職で女は就職できなかったというと、そんなの知らない。今は国策で女が最優先就職と決まっている。そりゃあ、好きな仕事に就ける人はわずかかもしれないが、人は誰だってやりたくもない仕事を嫌々やっている。何度クビになっても立ち上がるのが人間だと言い出す。

その友人は上から目線で、何の面識もない他人の嫁の収入にまで口を出して、夫にアドバイスをしてくるようだ。

新卒でたまたま人生上手くいってしまった一部の上級は、日本がいかに貧しく絶望の国であるのかを知ることはない。俺たちみたいに楽しく生きろよ!と悦に入る。それだけではなく、何の面識もない他人の嫁にまでマウントを取らないと気が済まないらしい。日本のエリートは屑である。

そしてこの友人は、夫が非正規労働者であることを知りもしない。勿論、夫がそのことを打ち明けるはずもない。所詮は上辺だけの付き合いである。