映画 トロイ TROY と 映画 赤壁
今回から、映画「赤壁 REDCLIFF」が、映画「トロイ TROY」2004年製作と、とてもよく似ている点を挙げて、何故なのかを検証していきたいと思います。
映画「トロイ TROY」は、総製作費が200億円という超大作で、2004年5月に公開されました。
題材になっているのは今から3,000年以上前、古代ギリシアの詩人・ホメロスの叙事詩「イリアス」と「オデュッセア」で伝えられているトロイ戦争(トロイア戦争)で、「トロイの木馬」やギリシャ最強の戦士「アキレス」の名前を聞いたことがない人はいないでしょう。
監督ウォルフガング・ペーターゼンは、ホメロスの『イリアス』からインスピレーションを受けたといっています。この「トロイ戦争」のテーマは過去に何度も映画化されていますので、監督は、ホメロスの「イリアス」という最も古い資料に立ち返ってインスピレーションを得られたのであろうとわたくしは思います。
公開前から最も話題となったのは、ブラッド・ピットがギリシャの英雄アキレスを演じたことです。そして、トロイの王子パリスと絶世の美女ヘレンが主役ではなく、アキレスとブリセイスに焦点を当てていることです。
え?ブラッド・ピットがギリシャの戦士アキレス??と思いますよね!! しかし、ブラッド・ピットはこの役を演じる為に1年以上肉体改造を行ない、筋骨隆々になって、今までにないキャラクターにチャレンジしたそうです。 かっこいいけれど、なんだか、ギリシャではなくローマの戦士みたい!!
でも、アキレスは紀元前5世紀の壺絵などにも、このブラッド・ピットのいで立ちとそっくりな甲冑を着た絵柄がありますから、監督さんは壺絵なども参照しておられることがよく分かります。