在宅患者を支える看護専門外来とは？

超高齢社会が進むなか、病院では医師や看護師およびベッド数が不足しているため、「看護専門外来」を設置するところが増えつつある。看護専門外来では専門の看護師が、在宅治療において困っていることや困難なことなどがある通院患者の相談に乗ったり指導をしたりする。どのような看護専門外来があるかは病院によって異なる。たとえば呼吸不全、糖尿病、摂食・嚥下、がん相談、人工肛門や人工膀胱などのストーマケアを看護専門外来としている病院がある。また、がん相談を緩和ケア外来や肺がん外来などに分けている病院、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠外来、神経難病や筋ジストロフィーを診る神経・筋外来、結核外来など、より専門性の高い外来を設けているところもある。いずれの看護専門外来も患者が安心して在宅で生活できることを目的に、薬の副作用や今後の治療などについて相談や情報提供などを行う。

看護専門外来で働く看護師は、誰でもなれるというわけではない。看護専門外来で働くには、認定看護師あるいは専門看護師の資格が必要だ。認定看護師や専門看護師になるためには、まず自分がどの分野を専門にするかを決めなければならない。自分の病院にどのような看護専門外来があるのかを確かめたうえで、その分野の認定看護師あるいは専門看護師の資格を取得するにはどのようなことが必要かを見極めることが大切である。看護専門外来が広まり、患者の在宅での療養を支援することができれば、患者は自宅で自分らしい生活を送ることができる。また、今現在問題視されている、病院の医師不足や看護師不足を解決する一助となるだろう。今後も需要が増えるであろう看護専門外来について詳しく知りたいのなら、詳細を確認しておくと良い。