<前回から続く>
さて部屋に戻ってきて一休み・・ですが、あまりゆっくりもしてられなくて・・。福井駅10時9分発の電車に乗りたいので、9時30分ぐらいに部屋を出てチェックアウト。福井駅まで歩いて向かうとします。
荷物もあるので市役所前から福井駅まで電車に乗った方が楽なのですが、日中こそ平均15分に1本あるこの区間ですが、日中以外の時間帯は本数が少なく、この時間帯、市役所前8時53分の次は9時29分、その次は9時59分と30分に1本程度しかないので仕方がない。
市役所前駅から福井駅の間のヒゲ線と呼ばれる区間、電車はメインの大通りから1本外れた商店街の中のような道を走ります。このヒゲ線区間、今年3月に福井駅前広場まで多少延伸して乗り入れするなど今でこそ安泰に見えます。
しかしかっては、沿道商店街からは「買い物客が路上駐車できす、車で来る買い物客が迷惑」とか「越前武生方面への利用者が商店街を歩いてくれた方が集客になる」など、廃止要求も噴出。新聞報道でも取り上げられるなど、苦難の時代もあったそうで。
さてJR福井駅のコインロッカーに大きなバッグを入れて身軽になって先に進むとします。
福井は恐竜が名物の1つ
えちぜん鉄道の福井駅は、福井鉄道が乗り入れいれている西口とは反対側の東口。JRの福井駅自体は高架駅でそれほど大きくもないので、反対側への移動も簡単。
少々裏びれた感のある高架下ですが、なんでも将来の北陸新幹線の駅として先行して作った高架線を仮に利用しているそう。
今日はまず福井駅からえちぜん鉄道に乗車して福井の観光名所の一つ、東尋坊に向かうとします。沿線と目立った観光地がない福井鉄道とは対照的に、えちぜん鉄道の沿線には、東尋坊・芦原温泉・永平寺・勝山恐竜博物館と全国区の観光地も擁しています。
事前の予定では永平寺に行こうかと思って調べていたのですが、えちぜん鉄道の最寄駅・永平寺口からバスで約15分・往復800円福井鉄道との共通1日乗車券1400円の値段に更に800円追加となると割高すぎる。
ということで、永平寺と越前鉄道は諦めて、今日も福井鉄道乗車・撮影にしようかと思ったのですが、昨夜福井駅に来た際に駅の掲示で、東尋坊なら最寄の三国港駅からバスで往復400円程度だったので、この値段ならまぁ・・ということで、東尋坊に行くことにしました。
沿線に観光地を擁しているといっても、あわら温泉以外は全てバスに乗る必要があってバス代が別途かかるのはなんとも割高感があります。恐竜博物館に関しては、「えちぜん鉄道1日券+バス代+入館券」がセットの割引のきっぷもあるようですが・・。
えちぜん鉄道から東尋坊へのアクセスバスは、「あわら湯のまち駅~松島水族館~東尋坊~三国港駅~三国駅」のようなルートで出ているようで、平日は1時間に1本。土休日は30分に1本のよう。
ちなみに永平寺に行くとした場合、えちぜん鉄道乗車目当てでなければ、福井駅から特急バスに乗った方が所要時間や値段的にベターなようですね。
将来の新幹線駅を利用しているといっても、駅内は殺風景で設備は全て仮設で作っているような雰囲気。
ホームに上る階段も長くて結構面倒な・・・。ちなみにエレベーターもあります
10時9分発の三国港行の電車は、またまた元愛知環状鉄道の旧型車の1両編成。
車内はドア間片側に2組のボックスシート+ドア横はロングシートという配置。ボックスシートの窓枠に「混雑時の4人掛けに協力を」のようなシールが貼ってありました。
福井駅を発車すると次の新福井駅。この駅も新幹線用の高架線上の駅。ここから単線区間になって車両基地を併設する福井口駅に。ここで三国港方面と勝山方面の路線が分岐するよう。
福井口駅を出たところで横に車両基地が見えます。基地内を見ると元・JR119系や旧京福電鉄時代からの生き残りの1両なども休んでいるのが見えますが、妙に休んでる車両が多いなと。
えちぜん鉄道の時刻表を見ると、福井鉄道との直通列車を除けば、朝から20時頃まで30分に1本、それ以降は40~50分間隔程度。平日朝ラッシュ時は三国港方面・勝山方面ともに+1運用増えるだけ。
とまぁ平日朝といっても+2運用しか変わらないので休んでる車両が多いのは不思議な感が。
もっとも、三国港方面・勝山方面ともに30km程度の長めの路線。しかも一時代前の中古車両で運用しているので、
現代の新型車のように予備車をギリギリまで削るわけにもいかないのでしょうけど・・・。
福井駅から10分ほどで朝に寄った田原町駅に。
この先、鷲塚針原駅までの直通区間の駅は低床ホームと高床ホームが併設されているそうで。
朝に来た福大前西福井駅で反対列車と行き違い。
福大前西福井駅の手前で一時停車していました。行き違い駅には同時進入できないシステムなのか??
この駅は三国港方面に低床ホームが設置されています
この次の日華化学前と八ツ島駅は片面ホームの無人駅で、高床ホームと低床ホームが1本になっている構造。
行き違い駅の新田塚駅は、島式ホームの上下線を相対式の低床ホームをサンドイッチする構造
前方に立派な鉄橋が現れます。この手の地方私鉄とは思えないような立派なトラス橋で九頭竜川を渡ります。
橋を渡り終えたところで中角駅に。この駅はなぜか直通列車は通過だそう。高床ホームだけしかありません。
岐阜の揖斐線にもこんな感じの駅があったような気が
謎の通過駅。事前にえちぜん鉄道について調べた話では、仁愛グラウンド前という臨時駅のよう。
駅横にある仁愛女子高校のグラウンドでの行事の時に営業されることになっているようですが、実際には殆ど利用されていないような話が。ここも高床ホームのみ
田原町駅から10分強ぐらいで鷲塚針原駅に。直通列車はここで終点。
写真に写っている電車は、市役所前9時58分発で鷲津針原駅10時9分着の列車。これに乗ってくるのも手かもですが、それだと福井駅のロッカーに荷物を預けられなくなるので・・
この先も広々した田園風景の中を走りながら三国港駅を目指します。
1両編成のワンマン運転ですが、日中の列車を中心にアテンダントと呼ばれる車掌役の女性が乗っていて、車内放送や無人駅から乗車した人への乗車券の販売。下車する人からの集札をしているようで、この列車にもアテンダントが乗車していました。
ただアテンダントがいるにも関わらず、無人駅で乗降できるドアは一番前だけ。空いている時はともかく混雑時はなんとも効率が悪そうですね。前と後ろ両方開けて前は運転士、後ろはアテンダントがきっぷを確認すればいいのに。という感が。
先ほどの福井鉄道もそうでしたが、全部のドアが開く有人駅では「ホーム側全てのドアが開きます」と案内しているのが印象的です。御殿場線ワンマン列車では「全てのドアが開きます」といってるけど、福井式の方がより正しいですね
説明的な文章が長くなりましたが、えちぜん鉄道の話をするのなら、旧京福電鉄の話を書かないわけには行きません。この話は次回に
<次回に続く>
2016/10/3 2:17(JST)