自由人

建築業を営みながら 自由人を夢見る男のブログ

新築住宅を建てる前に

2009-11-22 01:11:19 | Weblog
 週末になると新聞の折り込み広告の量にビックリするが、やはり同じ業界の広告に目がいってしまう。

 ○○ハウス、○○ホーム、○○工務店など新築をメインとするハウスメーカーなど有名どころが多く、デフレ景気と言われるように坪単価○万円を強調している気がする。ちょっと前までは、虫眼鏡で見なければ読めなかったような別途工事などの明記は大きくなったが、最近は企画住宅でこのモデルならいくらと、施主の平均年齢が若く、所得が少なくても建てれますよといった感じが多く思う。

 確かに核家族化で若い夫婦がアパート代を払うより、家賃と同額程度か少し上乗せした返済で家が持てるのも事実だ。
 ここの落とし穴は、アパートなどの賃貸は固定資産税やメンテナンス費用が掛からないが、マイホームにはローンの返済金にプラス掛かる事。また、部屋数が多くなったり、広くなったことで光熱費などが上がる事だ。

 ハウスメーカーの営業さんがそこまで親切に教えてくれるだろうか。さらに契約時の印紙代数万円、登記などの費用で建築費以外にいくら掛かるのかなどしっかり教えてくれる会社なら少しはマシか。
 新築を検討しはじめると建てたい気持ちが強くなり、少々無理してでもという気持ちになるものである。そこにつけ込んで将来は給料も上がり、ボーナスもありますからなどと言って油を注ぐような会社は・・・
 今は25~35年と長期の返済が多いが、来年の景気も解らない状態で、今の勤め先が定年まで存続するのかも解らない時代であるにもかかわらずだ。40歳を過ぎると再就職は非常に厳しく、できたとしても年収が減ることが多いようだ。

 長期的にゆとりを持った返済計画をし、契約前に全ての仕様を決めておく事。工事が始まってから外壁が標準仕様だと満足しない、コンセントの数が少ない、照明器具もこちらの方がいい、内装のクロスは量産品じゃ嫌だとか、仕様をしっかり決めてから契約しないと追加でお金を取られてしまいます。

 普段数万から数十万円程度の買い物の金銭感覚ですが、住宅の場合数千万単位のお金の話です。金銭感覚が麻痺してきて、たとえば仕様をグレードアップして300万プラスになっても月に10,000円返済が上がるだけなら大丈夫などと、普段なら1万円も感じる金額が、たかが1万円になってきます。

 会社側からすれば将来 施主様が家を手放そうが建ててしまえば家自体にクレームが無ければよい訳ですから。

 お子様が小さい場合、養育費が上がり始めた頃にメンテナンス時期が来ますので要注意です。