バカ親なもんですから

名だたる高校の選手が集まる阪神大学野球連盟の新人戦を観戦させていただいた。

大学選手権の神宮大会に出場を決めている大体大との戦いということで、いやがおうにも気持ちが盛り上がる。

しかも、ひょっとしたら試合に出れるかもしれないと勝手に決めつけ、大阪電気通信大学グラウンドへ向かった。

着く事はできたが、グラウンドがわからない。
守衛さんに聞き、金比羅山と間違えるほどの急な階段を登り、大汗を掻きながら声の聞こえる方へ歩を進める。

途中には、たくさんのカラスがごみを漁りながら生息しているし、マムシ注意の看板が随所にある。（山を切り崩して作ったキャンパスのようだ。）

息も絶え絶えグラウンドに到着し、本当にここであっているのかを不安に思いながら息を整える。

しばらくすると、見慣れた顔。


やれやれ、合っていた。


着いたのが昼前だったので、当然当方はおなかがすく。


「昼飯は？」

「いや、椅子も２つ持ってきたし、しんどいんで我慢しませんか？」

「あほか腹が減るじゃろうが。はよ買いに行ってきてん」

またここへ上るのはつらいので、
「我慢しょうや」

「はよ行ってこられえ」


・・・「はい」

コンビニへ走り、ご飯を調達した。

本当にしんどかったが、その甲斐あって、嬉しい光景が目の前に広がった。



3打席を与えていただき、２塁打も打ってくれた。
しかし、奮闘実らず、王者に負けてしまった。

大体大｜２００｜０１０｜１１１｜６
桃山大｜０１０｜０００｜０００｜１


レベルが高い本気の野球に身を置く以上、４年間で試合に出られる保証が無い中での観戦だったが、貴重なものを見せてもらった。

さすがに２年ぶりに生で見るヒットは、やはり僕をバカ親に変えてしまったようだ。

最後かもしれないから、声は出さなかったが、心でめい一杯応援してきた。


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大学生が何人も揃って、会場の四条畷キャンパスでなく、寝屋川キャンパスへ向かったと聞いた。そんなんで本当に大丈夫なのだろうか？