寂しがり屋のハーモニカ吹き。(障害者の日常生活)

歌ってやつは不思議なものさ.(原田芳雄)

お早う御座います.寝過ぎで昨晩は一睡も出来ませんでした。。。

低反発マットで寝てますが、体中が痛くて寝てられませんでした。
そんな風なので、昨日の昼は12時まで寝ていたので、、
今日はこのまま起きていようと思います。

書く事も此れと云ってないので、原田芳雄著「B級パラダイス」から、、
芳雄さんの歌についての記述が在るので抜粋して置きます。

| 「原田芳雄エッセイ集 B級パラダイス 俺の昨日を少しだけ」 |


「大きくなったら、何になるの?」
こんなイヤな質問はなかった。
聞く方は、明日の天気予報聞く気軽さなんだろうけど、
その頃、すっかりいじけきっていたこの悪ガキは、
その気軽さに腹を立てる。
「お父ちゃんみたいに人形作るか?」
「……」
「お化けの絵が好きなの?じゃ絵かきは?」
”大きくなった人”はうるさく差し水してくる。
「何かあるだろう」
「うるせえな!歌手だよ歌手!人形屋のセガレが歌手んなっちゃおかしいかよ!」
と、まあこれは腹ん中で叫んだだけだけど。
右のポッケにゃ夢がある
左のポッケにゃチュウインガム
空をみたけりゃビルの屋根
もぐりたくなりゃマンホール
横浜出身の少女歌手は、極めて身近な天使の歌声でもって、
このいじけた悪ガキの夢を性急にかき立てた。ひばりちゃあーん!
世はまさに何とか景気、毎朝の新聞には建売住宅の広告がぶ厚くはさまって来る。
気に入ったモデルハウスがあると、切り抜いて
スクラップブックに貼りつけていくのが日課となった。
「金だ、歌手だ、建売だ!」
3K時代。4本煙突、通称オバケ煙突真向かいに見て、荒川土手レッスン場。
唄う、唄う、コブシコロコロ。学校音楽コブシコロコロ。
そろたぁん、出そろたぁん、早苗がそらたぁん-
すっかり先生に嫌われた。
1日こづかい15円、鉄クズひろいのヨロク合わせてスケート場通いづめ。
空き地にコンクリートひいただけ。
牧場の囲いよろしく杭打ち込み、
リンク左右の旗竿の先に2個の拡声器、
そこから流れるBGMは、まぎれもなく、すべてこれが洋楽とくる。
皆ノド風邪ひいたザラつき声であるが、
B・クロスビー、ペリー・コモ、エディ・マチス「チャンセスアー」「お目当て違い」
独特のハスキーとビブラートにシビレにシビレた。
ここに来てついに、小唄勝太郎「島の娘」に始まったコブシコロコロから完全転向、
ポピュラー歌手でなければ!
電蓄ナシ、レコード1枚もナシ、古本屋の楽譜と古ラジオ一台、
歌いながら伴奏いっしょにやってしまう離れ技。
ジョニー・マチスとディック・ダモンまぜちゃったような歌手がいいなあ。
まぜちゃったらどうなっちゃうんだろう、
メチャクチャになっちゃうんだろうなと、
それなりの悩みもあった。
いつのまにか建売住宅のスクラップも5冊、6冊とふえていく。
そうしていよいよ、青少年少女、夢のかけ橋、「文化放送・素人ジャズのど自慢」
ところ有楽町ビディオホール、司会丹下キヨ子嬢、審査委員長ティーブ釜范氏、
予選の下見数回を経て、遂に本選へ、チャンス!
バート・ランカスター主演「バラの刺青」主題歌「ローズ・タトウ」の楽譜手に、
黒のツメエリ学生服、運動ぐつは白、
足立区立第九中学校二年G組、原田芳雄、13歳、自信満々!
「ハイ、次の方どうぞ」
「あら、高校生?」
「いえ、中学です」
「あたま丸坊主でフフフ、横っちょの虫歯可愛いじゃない」
-気にしていることを!-
「何唄うの?」
「ローズ・タトウです」
「では、お願いします」
ピアノのイントロに入る。
ヒィ・ウォズ・ア・ローズ・タトウ--
出だし良し、生まれてはじめてマイク通して聞くわが歌声が意外といい。
俺はうまいなあと、正直その時は思った。中盤良し、酔ってる。
この番組「NHKのど自慢」みたいに途中でカネひとつ鳴らして
やめさせてしまうなんて事ぁしないから安心だ。
さあ、エンディング、ていねいに、たっぷりと。
ザ・ローズ(いいぞ)タトウ(よし!)--
「カン!!」
あれ!?
「残念だったわね、もうちょっとネ、またいらっしゃい。
ハイ、これキスミー香水と化粧品セットよ、お姉さんか誰がいる?」
「…いいえ…」
「じゃお母さんにでもあげれば、ネ。ハイ、次の方どうぞ」
信じられない出来事だ。
なぜ?どうして?1週間後の放送聞いてもそういう思いは変わらなかった。
なぜ?どうして?信じられない。要するにしつっこいのだ。

それはまったく突然やってきた。
かつて「大本営発表、大日本帝国海軍は……」
「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び…」と叫んでいた、
こげた食パンにポッチ3つくっつけたような古ラジオが、いきなりうなった。
声なのか音なのかわからない。
瞬間、かたまりをぶつけられたみたいにガツン!ときた。
何だ! こりゃ?人間か?何?
「ハートブレイクホテル、エルビス・プレスリー」ム!!
聞き終わった時は、まるでぐっすり眠った翌朝みたいだった。
飛んでしまったよう!
ヤメダ、もうヤメタァー。歌手になることと歌を唄うことが、
どうひっくり返してもつながらなくなっちゃったのだ。
アバヨ建売住宅、レコード屋に行って見ちゃおう。
オウ、そこにはもうモミアゲ、リーゼントの野蛮な男が不敵にニラミつけておったぞ。
歌ってやつは不思議なもんさ、むかしを引きずるちからがある--と宇崎竜童は唄う。
「第一期プレスリー」をヒョッコリ聞いてみたりするけど、
やっぱり来るんだなあ、ガツン!と。
「でもさあ、今、プレスリー、ブクブク太っちゃって唄えないらしいじゃん」
--うるせえ!知らねえ!




坂本龍馬 暗殺事件

龍馬暗殺  No.1は藤岡弘


人斬り以蔵は・・・やっぱ、ショーケン! 1/2


人斬り以蔵は・・・やっぱ、ショーケン! 2/2


たとえばぼくが死んだら


Mondialito - Notre échec (2008.12.21 Live@Shanghai)(+ 再生リスト)


雨のクロール /森田童子


ラスト・ワルツ-森田童子 cover


みんな夢でありました


井上陽水 「 傘がない 」


コーヒールンバ 井上陽水


ワンサくん「捨て犬のテーマ」


うる星やつら4 / メランコリーの軌跡

ワンサくん「ワンサくんのママ」


みなし児のバラード


月光仮面の歌(1978年)


スキヤキ ウエスタン ジャンゴ - Sukiyaki Western Django


井上陽水 東京厚生年金会館ライブ 1980

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事