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世田谷一家4人殺害事件の各種報道記事ファイル

にいなちゃんから悲しい年賀状

2007-01-24 | 世田谷-2001年報道
[2001年1月3日 スポーツニッポン]

[写真]一家4人殺害事件で犠牲になった宮沢にいなちゃんが友達に出した年賀状  

 東京都世田谷区の会社員・宮沢みきおさん(44)方の一家4人が殺害された事件で、犠牲になった長女で区立千歳小2年、にいなちゃん(8)からの年賀状が1日、同級生の女子児童(8)宅に届いた。一方、宮沢さん方にあった複数の財布が物色された跡があり、紙幣がなくなっていることが判明。室内には土足の跡もあり、捜査本部は金目当ての犯行の可能性が強まったとみている。

 新しい世紀を迎えることもなく、無残にも凶刃の犠牲となったにいなちゃん。天国から大の仲良しだった同級生の女子児童あてに届いた年賀状には、印刷された名字の下に無邪気な字で「にいな」と手書きされており、女子児童は強いショックを受けているという。児童の父親も「小さな子供にまで手をかけるなんて」と事件への怒りを新たにしていた。にいなちゃんと女子児童は電子メールのアドレスを年賀状で伝え合い、新年からメールで通信しようとしていた。

 お互いのメールが届くと画面上に表示される「ペットマーク」を決め、にいなちゃんが年賀状に描いて送ることにしたという。配達された年賀状の「あけましておめでとうございます」の活字の上には、今年の干支の黄色いへびのマークが記されており、児童の父親は「これがペットマークになるはずだったのでしょうか」と唇をかんだ。

 にいなちゃんは成績も良く、誰からも好かれる明るい性格で、学校では目立つ児童だった。また、ダンスが好きでバレエ教室にも通い「将来はバレリーナになりたい」と夢見ていたという。一緒にバレエ教室に通っていた児童は「天国で私の年賀状も読んでくれるかな」とぽつり。悲しみに包まれた新学期となりそうだ。


■財布物色の跡

 学習塾の教室として使っていた宮沢さん方1階には現金が残っていたが、居室の2階には複数の財布が床に放り投げられており、中には小銭しか残っていなかった。預金通帳やキャッシュカードは残っていた。また、現場には家族4人とは異なる血液型の血が大量に残っていた。犯人が一家を襲った際、凶器とみられる包丁で手のひらなどを負傷したとみられる。

 窓からは出入りした形跡がないことから、犯人はカギが掛かっていない玄関から侵入、複数あるカギの一部を奪って玄関を施錠し逃走したらしい。

 一方、司法解剖の結果、4人は食後数時間して殺害されたことが判明。宮沢さんと妻泰子さん(41)、にいなちゃんの3人は上半身十数カ所に切り傷や刺し傷があった。長男礼ちゃん(6) は、首を絞められたことによる窒息死だった。


≪アニメ映画製作も≫ 事件で亡くなった宮沢みきおさんは、企業や自治体のブランドイメージを作るデザイナーとしての仕事の傍ら、インターネットに関する本を執筆するなど多彩な才能を発揮して活躍していた。東大農学部で森林風致計画学を専攻し、建造物が風景に与える影響などを研究。アニメーションの協会に所属し、映画製作にもかかわっている。NHKの人形劇「三国志」の人形製作で知られる人形美術家の川本喜八郎さんは「映画“火宅”“蓮如とその母”にアニメーター助手として参加してくれた。とても頭のいい、当たりの柔らかい人だった」と振り返る。

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1 コメント

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宮沢にいな (パル)
2011-12-01 09:44:13
宮沢にいなちゃんが後もう少し生きていれば中学生になってたのに。にいなちゃん天国の中学校行ってもがんばってね。