きらら介護サービス 榛木正明

代表取締役 榛木正明、(はりきまさあき,
)訪問介護、居宅介護東大阪市足代1-11-16

[実+]10分1000円でバカやアホの話を聞くだけで大儲けの商売

2011-02-13 12:29:02 | はりきまさあき
仕事でイヤなことがあった時は、誰かに愚痴りたくなる。でも、それを聞かされる側の気持ちを考えると、躊躇してしまう。

そんな時に便利なのが、「聞き上手倶楽部」という電話サービス。20~60代の専属スタッフ約30人が、24時間対応で愚痴や悩みを聞いてくれるのだ。料金は10分につき1000円。しかし、やはり気になるのはスタッフの皆さんがどれほど“聞き上手”なのかという点。そこで、取材ということは伏せて利用してみた。

電話に出たのは女性スタッフ。さっそく「近い将来、ハゲるんじゃないか」という僕の漠然とした悩みを話す。彼女は親身にあいづちを挟み、時々感想を言ってくれた(具体的なアドバイスはしないというのがルール)。ああ、これは面白いかも。通話時間は12分。端数をカットして、料金は1000円。決して安くはないが、話を聞いてもらうことによって得られる不思議な充足感があった。

最後に「人の話を延々と聞くのは疲れませんか?」と質問したところ、「いえいえ。いろんな人生を垣間見ることができるので、私は好きな仕事です」とおっしゃった。

代表の菊本裕三さんは言う。

「毎日5~40本の電話があり、利用時間の平均は30~40分です。最高記録では、9時間という方もいらっしゃいました」

4年前にサービスを始めた当初は、やはり怪しまれたのか、反響はまったくなかった。そこで、ウェブサイトにスタッフの写真を掲載し、指名もできるようにするなど工夫をしたという(指名料なし)。

「あいづちは句読点のように打つこと。そして、『話を聞く』のではなく『その人の気持ちに寄り添う』ことが重要なポイントです。電話でも、こちらの思いや表情は伝わりますからね。毎回が真剣勝負です」(菊本さん)

なるほど。「話を聞く」という行為の難しさを、あらためて考えさせられた次第です。
(石原たきび)
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです