
昨晩久々に「洗浴中心」に行った。瀋陽で暮らすようになってから、すっかり「お風呂文化」にはまってしまった私は、暇を見つけては、市内の「洗浴中心」巡りをしている。
昨晩は省政府のZおっちゃんご推薦の中街・懐遠門横の「和苑」に行ってみた。実はここは最近まで「大和」の名前で有名だった市内最大級(9,800平方メートル、地下1階~7階まである)の「健康ランド」。ところが、「大和」という名前は好ましくない(こんなところにも歴史問題が顔をだすのね~)という世論(?)に押され、「和苑」に改名したそうだ。お値段的には中の上といったところ。午後9時前には、店の前に所狭しと自家用車20台ほどが停まっていた。
瀋陽の「夜生活」(ナイトライフ)に詳しいZおっちゃんご推薦のことだけあり、設備も雰囲気もなかなかGood!大浴場、サウナ、リラックスルーム、マッサージ室は韓国の設備を導入していて、洒落ている。浴場の中にゴザ式に寝転がるサウナやフィンランド式サウナもあり。でも、何よりいいのはリラックスルームだ。
一風呂浴びてさっぱりした男女が、レンタルパジャマを着ていっしょにわいわい楽しめる空間が充実している。韓国式「あずまや」の下には小川が流れ、軒下にかけられた鳥かごの小鳥もいい調子でさえずっている。中国茶セットも置いてあるし、ジュースなども注文でき、乾いた喉を潤しながら、リラックスできる。テーブルやあぐらをかける板の間があって、カップルや職場仲間たちとおぼしきグループが、トランプに興じたり、中国将棋に熱中したり、ゆったりおしゃべりしたり、まさにリラックスムード。何より、ちょっと上気した湯上り+すっぴんの「若い」女性たちがちょっぴり色っぽく見える。(一緒に行った男性は密かにいい気分を味わっているのでは?)また、横には広い「体験室」があり、赤外線サウナ(?)や宝石サウナが楽しめるようになっている。3つぐらいの部屋に分かれていて、ゴザの上で爆睡するおじさん、宝石サウナ(瑪瑙室・水晶室あり)で手をつないで横になりまどろむカップル。皆、周囲を気にせず我が道を行っている。浴場は男女別々で楽しむしかないが、この「体験室」はパジャマ姿で一緒に楽しめる。う~ん、なかなかいいかも!
さて、この晩、私がトライしたのは、垢すりのおばちゃん一押しの「蜂蜜レモン・マッサージ」。お値段はちょっと張って、「垢すり」込みで約100元(垢すりだけだと30元)。贅沢にも、生のレモンの絞り汁に蜂蜜をたっぷり混ぜた液体を顔からつま先まで揉みこんで、マッサージをたっぷり40分。室内で受ける普通のマッサージも大好きだけど、裸体に直に施すマッサージはとろけるような心地よさです。レモンの香りも期せずして、アロマテラピー効果になり、一瞬「浮世の憂さ」も忘れて、ウトウト夢心地になります。浴場内のベッドでマッサージするので、寒くないように巨大なサランラップのような薄いビニールで体を覆いながらマッサージしてくれます。
「おばちゃんどこの人?」『江蘇だよ』「春節は(江蘇に)帰るの?」『休みなしだよ。がんばって稼ぐよ』「え~、家族は会いたいんじゃない?」『息子ももう11歳だし、離れて暮らす生活にもすっかり慣れたから大丈夫だよ』「いつ故郷に帰るの?」『夏だね』「40分もマッサージして疲れない?」『あんたは痩せてるから、マッサージ面積が少なくて楽だよ~』「ははは。私、貧相なスタイルでしょ」『悪くないよ。色白だしさ』『ところであんた、地元の人じゃないね。どこ出身?南だろう?』「あたし外人よ~」『うそ~。ホント?韓国人か?』「残念。日本人で~す!」『え~、そうなの?』『ちょっと~~、ちょっとぉ~、このお嬢さん、日本人だってよ~!』(と浴場に響き渡る大声で、仲間の垢すりおばさんに伝達)。浴場内の女性の注目を浴び、ちょっと気恥ずかしい……。
で、40分後、お肌はつるつるになりました。『あんた、絶対また来なよ。待ってるからさ~!』と元気に送りだされました。
その帰り道、「ちょっと喉を潤し」に、連れ(尊敬するおじさま)と一緒に5つ星ホテルの「シガー・バー」に寄りました。イギリス調のなかなか洒落た空間なのに、葉巻室もあるのに、何と言っても5つ星ホテルのバーなのに……。
カウンターでは強そうな女性が店員と大声で喧嘩中。「信じらんないっ!お金返してよ!」。すごい剣幕。かれこれ20分ぐらい口論が続いていた。
横のボックスでは、酩酊状態の若い男性客がろれつの回らない、しかも大声でしゃべっている。そして痰を吐いた。(ひえ~、やめて! 思わずドライマティーニをこぼしそうになる私…)
後ろの席に陣取るのはなにやらヤッちゃんぽいお兄さん2人組。店の用心棒か?
う~ん、5つ星ホテルのバーにいる気が全然しない。経済発展し、皆お金を持つようになったのに、結局、人間の素養は変わっていない……。
これって、『瀋陽スタンダード』???
一時期、中国人は、経済発展して中国で羽振りよい振る舞いをする韓国人にイライラして、陰で『爆発戸』(成り金=急にお金を持つようになった農民たちも、結局は田舎臭さが抜けないという意味を込めている)と呼んでいたが、まさにこれでは、その『爆発戸』と同じ状態。(私が北京で留学生だった96年頃は、一部韓国人留学生がお金を払って、中国人学生に宿題やらせたり、論文書かせていた。「誇りがあるなら引き受けるな!」「引き受けるのなら陰で悪口言うな!」と彼らに言ったことがある。でも当時は本当にみんな貧乏だったから、やはり背に腹は変えられなかったのよねぇ……)
本当に国際都市、先進国への変貌を目指すのなら、器じゃなくて、やっぱり人間が変わらなきゃね。まあ、日本も昔は同じ道を通ってきたことだし、長い目で見ようか……。




昨晩は省政府のZおっちゃんご推薦の中街・懐遠門横の「和苑」に行ってみた。実はここは最近まで「大和」の名前で有名だった市内最大級(9,800平方メートル、地下1階~7階まである)の「健康ランド」。ところが、「大和」という名前は好ましくない(こんなところにも歴史問題が顔をだすのね~)という世論(?)に押され、「和苑」に改名したそうだ。お値段的には中の上といったところ。午後9時前には、店の前に所狭しと自家用車20台ほどが停まっていた。
瀋陽の「夜生活」(ナイトライフ)に詳しいZおっちゃんご推薦のことだけあり、設備も雰囲気もなかなかGood!大浴場、サウナ、リラックスルーム、マッサージ室は韓国の設備を導入していて、洒落ている。浴場の中にゴザ式に寝転がるサウナやフィンランド式サウナもあり。でも、何よりいいのはリラックスルームだ。
一風呂浴びてさっぱりした男女が、レンタルパジャマを着ていっしょにわいわい楽しめる空間が充実している。韓国式「あずまや」の下には小川が流れ、軒下にかけられた鳥かごの小鳥もいい調子でさえずっている。中国茶セットも置いてあるし、ジュースなども注文でき、乾いた喉を潤しながら、リラックスできる。テーブルやあぐらをかける板の間があって、カップルや職場仲間たちとおぼしきグループが、トランプに興じたり、中国将棋に熱中したり、ゆったりおしゃべりしたり、まさにリラックスムード。何より、ちょっと上気した湯上り+すっぴんの「若い」女性たちがちょっぴり色っぽく見える。(一緒に行った男性は密かにいい気分を味わっているのでは?)また、横には広い「体験室」があり、赤外線サウナ(?)や宝石サウナが楽しめるようになっている。3つぐらいの部屋に分かれていて、ゴザの上で爆睡するおじさん、宝石サウナ(瑪瑙室・水晶室あり)で手をつないで横になりまどろむカップル。皆、周囲を気にせず我が道を行っている。浴場は男女別々で楽しむしかないが、この「体験室」はパジャマ姿で一緒に楽しめる。う~ん、なかなかいいかも!
さて、この晩、私がトライしたのは、垢すりのおばちゃん一押しの「蜂蜜レモン・マッサージ」。お値段はちょっと張って、「垢すり」込みで約100元(垢すりだけだと30元)。贅沢にも、生のレモンの絞り汁に蜂蜜をたっぷり混ぜた液体を顔からつま先まで揉みこんで、マッサージをたっぷり40分。室内で受ける普通のマッサージも大好きだけど、裸体に直に施すマッサージはとろけるような心地よさです。レモンの香りも期せずして、アロマテラピー効果になり、一瞬「浮世の憂さ」も忘れて、ウトウト夢心地になります。浴場内のベッドでマッサージするので、寒くないように巨大なサランラップのような薄いビニールで体を覆いながらマッサージしてくれます。
「おばちゃんどこの人?」『江蘇だよ』「春節は(江蘇に)帰るの?」『休みなしだよ。がんばって稼ぐよ』「え~、家族は会いたいんじゃない?」『息子ももう11歳だし、離れて暮らす生活にもすっかり慣れたから大丈夫だよ』「いつ故郷に帰るの?」『夏だね』「40分もマッサージして疲れない?」『あんたは痩せてるから、マッサージ面積が少なくて楽だよ~』「ははは。私、貧相なスタイルでしょ」『悪くないよ。色白だしさ』『ところであんた、地元の人じゃないね。どこ出身?南だろう?』「あたし外人よ~」『うそ~。ホント?韓国人か?』「残念。日本人で~す!」『え~、そうなの?』『ちょっと~~、ちょっとぉ~、このお嬢さん、日本人だってよ~!』(と浴場に響き渡る大声で、仲間の垢すりおばさんに伝達)。浴場内の女性の注目を浴び、ちょっと気恥ずかしい……。
で、40分後、お肌はつるつるになりました。『あんた、絶対また来なよ。待ってるからさ~!』と元気に送りだされました。
その帰り道、「ちょっと喉を潤し」に、連れ(尊敬するおじさま)と一緒に5つ星ホテルの「シガー・バー」に寄りました。イギリス調のなかなか洒落た空間なのに、葉巻室もあるのに、何と言っても5つ星ホテルのバーなのに……。
カウンターでは強そうな女性が店員と大声で喧嘩中。「信じらんないっ!お金返してよ!」。すごい剣幕。かれこれ20分ぐらい口論が続いていた。
横のボックスでは、酩酊状態の若い男性客がろれつの回らない、しかも大声でしゃべっている。そして痰を吐いた。(ひえ~、やめて! 思わずドライマティーニをこぼしそうになる私…)
後ろの席に陣取るのはなにやらヤッちゃんぽいお兄さん2人組。店の用心棒か?
う~ん、5つ星ホテルのバーにいる気が全然しない。経済発展し、皆お金を持つようになったのに、結局、人間の素養は変わっていない……。
これって、『瀋陽スタンダード』???
一時期、中国人は、経済発展して中国で羽振りよい振る舞いをする韓国人にイライラして、陰で『爆発戸』(成り金=急にお金を持つようになった農民たちも、結局は田舎臭さが抜けないという意味を込めている)と呼んでいたが、まさにこれでは、その『爆発戸』と同じ状態。(私が北京で留学生だった96年頃は、一部韓国人留学生がお金を払って、中国人学生に宿題やらせたり、論文書かせていた。「誇りがあるなら引き受けるな!」「引き受けるのなら陰で悪口言うな!」と彼らに言ったことがある。でも当時は本当にみんな貧乏だったから、やはり背に腹は変えられなかったのよねぇ……)
本当に国際都市、先進国への変貌を目指すのなら、器じゃなくて、やっぱり人間が変わらなきゃね。まあ、日本も昔は同じ道を通ってきたことだし、長い目で見ようか……。




