地酒 玉川ブログ The Tamagawa sake blog

京都府京丹後市久美浜町の日本酒蔵元
木下酒造の日頃

お客様

2012年04月12日 | 蔵日記
木下酒造の酒造りは9月に新米の精米でスタートします。
杜氏の私と他の蔵人は10月に蔵入りし、作業を開始し、4月末までかけて
酒を造ります。

その間、会社には大勢のお客様が来られます。

お世話になっている小売屋や飲食店の皆様は年末年始が忙しいため、その
季節の来客はやや少なめになります。

また、2月の丹後半島は大雪に見舞われることが多いので、その時期を
避ける方も多いです。

そのため、雪はないが、酒造りはまだ続いている3月は、最もお客様が
多くなります。

先日も一人、来客がありました。
酒を扱う方ではなく、木下酒造の売店で販売させてもらっている、美味しい
味噌を造る会社の社長です。
「大阪味噌醸造」という100年以上の歴史をもつ会社で、工場は大阪ドームの
横にあります。

実を言うと、大阪味噌の社長と私は10年来の友人なのです。
この男性です。



そうなんです。日本人ではなくて、私と同じイギリス人です。

味噌も日本酒も麹造りが決め手の発酵食品ですから、お互いの職場を比べるのは
とても面白い。
私は何回かトニー社長の現場を見ていますが、彼が遠い丹後半島まで足を運んだ
のは、今回が初めてでした。
麹や機械の管理など、さすがに普通のお客さんとは違うところに目が行きます。

私は日本酒に魅せられてこの業界に入ったのに対し、トニーは味噌会社の令嬢に
魅せられたのがきっかけという点は違っていても、我々の仕事にはたくさんの
共通点があります。
たとえば私は日本酒の熟成酒が大好きだし、トニーの口癖は「味噌業界は熟成を
忘れている」です。

木下酒造の売店では、甘めの金山寺と塩辛いひしほ、2種類の大阪味噌の商品を販売
しています。
ひしほ味噌を玉川のタイムマシンに合わせると、とても美味しいですよ。




杜氏
フィリップ・ハーパー

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