きみだんごの日記帳

日記帳の形を借りて、創作活動の成果を発表していきたいと思います。
荒井公康

作曲入門

2022-11-19 16:00:49 | 日記

作曲入門 (荒井公康著)           

 音楽好きの皆さん、自分で曲を作ってみたいと思ったことはありませんか。しかし、実際に曲を作ってみようと思っても、どうしたらよいか分からない人が多いかと思います。たとえ、メロディーが心に浮かんだとしても、それを書き留めるには絶対音感がいりそうで、才能がなければできそうもありません。作曲は才能がなければできないのでしょうか。計算機に音楽情報処理をさせるという音楽関連システムの研究をしてきましたが、計算機には絶対音感も音楽の才能もないにもかかわらず、計算機に音楽の知識を埋め込めば、ある程度の作曲ができることが分かりました。計算機が作曲できるのですから、普通の人でも作曲できないはずありません。ここではジャズの理論をやさしく解説し、誰でも作曲できることを示したいと思います。

ハ長調の音階ドレミファソラシドを知らない人はいないと思います。ドとレの間は全音、レとミの間は全音、ミとファの間は半音、ファとソの間は全音、ソとラの間は全音、ラとシの間は全音、シとドの間は半音になっています。全全半全全全半となっています。ドとレの間には#ドまたは♭レ、レとミの間には#レまたは♭ミ、ファとソの#ファまたは♭ソ、ソとラの間には#ソまたは♭ラ、ラとシの間には#ラまたは♭シがあることになります。平均律ではこれらの間の音は等しくなります。例えば、#ドと♭レは等しくなります。

音程の数え方は結構難しいものです。音程とは2音間のへだたりのことです。まず、度数について説明します。これは音程のおおざっぱな尺度です。度数とは2音間に幹音を想定したときに、その2音が幹音何個にわたっているかを示すものです。幹音とは変化記号#、♭がついていない音符のことです。例えば、ドとファはドレミファと4個の幹音にわたっているので4度になります。同様にドーシはドレミファソラシなので7度になります。幹音を同じくする2音は同音といい、1度と数えます。ドードは1度です。度数の数え方は変化記号がついても変わりません。ドーファ、#ドーファ、ドー#ファはともに4度です。しかし、度数が同じでも、これらの音の間の実際の距離が異なっているのは明らかです。また、既に述べたように音階中で隣接する音の間隔は全音か半音になるので、起点によって、度数が同じでも実際の距離は異なってきます。1度は同じ高さの音であるので相互の関係はどの高さでも変わりませんが、ミとファ、シとドの間隔は全音ではなく半音であるため、2度と3度は、起点によって隔たりが大きいものと小さいものがでてきます。この両者を区別するため、狭い2度や3度を短2度(m2)、短3度(m3)と呼び、他のひろい2度や3度を長2度(M2)、長3度(M3)と呼びます。6度や7度についても同様にミファ、シドの二つの半音を含むものは隔たりが小さく、短6度(m6)、短7度(m7)と呼び、他のものは半音を一つしか含まないので、長6度(M6)、長7度(M7)と呼びます。1オクターブは起点がどこであっても隔たりは同じです。そこで、この音程を完全8度(P8)と呼びます。1度についても同様に完全1度(P1)と呼びます。ここで、全音間の距離を1.0、半音間の距離を0.5とおいてみます。すると次の関係が成り立ちます。下線部は半音の位置です。

    距離   音程         距離   音程
ドレ  1.0  M2    ドレミ  2.0  M3
レミ  1.0  M2    レミファ 1.5  m3
ミファ 0.5  m2    ミファソ 1.5  m3
ファソ 1.0  M2    ファソラ 2.0  M3
ソラ  1.0  M2    ソラシ  2.0  M3
ラシ  1.0  M2    ラシド  1.5  m3
シド  0.5  m2    シドレ  1.5  m3


           距離  音程                   
ドレミファソラ   4.5  M6
レミファソラシ   4.5  M6
ミファソラシド   4.0  m6
ファソラシドレ   4.5  M6
ソラシドレミ    4.5  M6
ラシドレミファ   4.0  m6
シドレミファソ   4.0  m6


           距離  音程
ドレミファソラシ  5.5  M7
レミファソラシド  5.0  m7
ミファソラシドレ  5.0  m7
ファソラシドレミ  5.5  M7
ソラシドレミファ  5.0  m7
ラシドレミファソ  5.0  m7
シドレミファソラ  5.0  m7


即ち、音程と距離の関係は次のようになります。

   M2=1.0(全音1個)
   M3=2.0(全音2個)
   M6=4.5(全音4個+半音1個)
   M7=5.5(全音5個+半音1個)
   m2=0.5(半音1個)
   m3=1.5(全音1個+半音1個)
   m6=4.0(全音3個+半音2個)
   m7=5.0(全音4個+半音2個)
   P1=0.0
   P8=6.0(全音5個+半音2個)


次に4度と5度について調べてみます。

        距離  音程
ドレミファ  2.5  P4
レミファソ  2.5  P4
ミファソラ  2.5  P4
ファソラシ  3.0  +4
ソラシド   2.5  P4
ラシドレ   2.5  P4
シドレミ   2.5  P4

         距離  音程
ドレミファソ  3.5  P5
レミファソラ  3.5  P5
ミファソラシ  3.5  P5
ファソラシド  3.5  P5
ソラシドレ   3.5  P5 
ラシドレミ   3.5  P5
シドレミファ  3.0  -5

即ち、4度と5度の場合に、音程と距離の関係は次のようになります。

   P4=2.5(全音2個+半音1個)
   P5=3.5(全音3個+半音1個)
   +4=3.0(全音3個)
   -5=3.0(全音2個+半音2個)

2、3、6、7度のグループと異なる特徴を持っています。ここで、転回という操作を行ってみます。ドレという長2度(M2)の音程をもつ二つの音のうち、低いほうのドを1オクターブ上の高いドに移すと、元のレと移ったドの音程は短7度(m7)になります。同様に長3度(M3)は短6度(m6)に、長6度(M6)は短3度(m3)に、長7度(M7)は短2度(m2)になります。短音程の場合は、短2度(m2)は長7度(M7)に、短3度(m3)は長6度(M6)に、短6度(m6)は長3度(M3)に、短7度(m7)は長2度(M2)に移ります。式で表すと次のようになります。

    M2+m7=P8  M3+m6=P8
    M6+m3=P8  M7+m2=P8
    m2+M7=P8  m3+M6=P8
    m6+M3=P8  m7+M2=P8 

転回という操作によって、長音程は短音程に、短音程は長音程に、2度は7度に、7度は2度に、3度は6度に、6度は3度になります。では、4度と5度の場合はどうなるでしょうか。半音を一つ含む4度は5度に、5度は4度になり、度数が変わるだけで長音程が短音程になるような変化は生じません。同じことは1度と8度についても言えます。式で表すと次のようになります。

    P4+P5=P8  P1+P8=P8
    (+4)+(-5)=P8

この半音を一つ含む4度、5度をそれぞれ完全4度(P4)、完全(5度)と呼びます。+4は増4度、-5は減5度と呼ばれますが、これについては後で述べます。以上から、大きく分けると1、4、5、8度の完全系の度数と2、3、6、7度の長短系の度数に分けられます。

  ドーレという長2度の音程から、レに#がついて2音間のへだたりが大きくなったときは、増2度と呼ばれます。更に半音広がると重増2度となります。長3度が更に半音ずつ音程が広くなると、増3度、重増3度などと呼ばれます。同様に長6度、長7度は半音広がるごとに、増6度、重増6度、増7度、重増7度と呼ばれます。長3度(M3)を半音ずつ狭めていくと、短3度(m3)、減3度(-3)、重減3度、となります。逆に、短3度を半音広げると長3度になります。6度、7度についても同様です。

  1度、4度、5度、8度の完全音程の場合は直接、増、重増、減、重減音程になります。

  さて、実際に音程を決定するためには次のようにします。調号又は臨時記号によって、2音のうち一方又は両方に変化記号がついている場合の音程は、まず2音とも幹音にいったん戻して、その音程を正しく知り、変化記号によってその音程がどのように変化したかを調べます。その際、その度数が完全系か長短系かを識別し、以下の図を見ながら決定します。

重減♭♭ ←-→ 減ー  ←-→  完全P(1、4,5、8) ←-→ 増+ ←-→ 重増X

重減♭♭ ←-→ 減ー  ←-→  短音程(2,3,6,7) ←-→ 長音程(2,3,6,7) ←-→ 増+ ←-→ 重増X
音程をいくつか書いておきます。

           音程     距離
    ドード  完全1度(P1)0.0
    ドー#ド  増1度(+1)0.5
    ドー♭レ  短2度(m2)0.5
    ドーレ  長2度(M2)1.0
    ドー#レ 増2度(+2)1.5
    ドー♭ミ 短3度(m3)1.5
    ドーミ   長3度(M3)2.0
    ドー♭ファ 減4度(-4)2.0
    ドー#ミ  増3度(+3)2.5
    ドーファ  完全4度(P4)2.5
    ドー#ファ 増4度(+4) 3.0
    ドー♭ソ  減5度(-5)3.0
    ドーソ   完全5度(P5)3.5
    ドー#ソ 増5度(+5)4.0
    ドー♭ラ 短6度(m6)4.0
    ドーラ  長6度(M6)4.5 
    ドー#ラ 増6度(+6)5.0
    ドー♭シ 短7度(m7)5.0
    ドーシ  長7度(M7)5.5 
    ドー#シ 増7度(+7)6.0
    ドード  完全8度(P8)6.0

距離が同じでも音程名が異なることに注意して下さい。ドー#ドが増1度、ドー♭レが短2度になっているのは、前者が完全1度ドードを、後者が長2度ドーレを基準にし、そこからのずれを考えているからです。他の例も同様に考えてみて下さい。今までは単音程、即ち完全8度(1オクターブ)までの音程を考えてきましたが、複音程、即ち完全8度を超える音程もあります。例えば、

    9度  = 1オクターブ+2度
    11度 = 1オクターブ+4度
    13度 = 1オクターブ+6度

となります。以上で、音程の数え方の説明を終えます。



  人間の耳には二つの音が同時に響いた場合、協和に聞こえる音と不協和に聞こえる音があり、それを分類すると次のようになります。
音程           性格
P8          協和
M3、m3、M6、m6 柔らかい協和
M2,m7        穏やかな不協和
m2、M7、m9     鋭い不協和
+4、-5        中立、不安定で常に隣接した協和音程に解決したがっている性格

増4度(+4)または減5度(-5)はトライトーン(三全音)といい、自然なコード進行を作る上で重要な概念になります。
  次にコードについて説明します。一本の弦をはじいた時には、一番低い根音のほかに、倍音が同時に響いており、その響きの大きさは低次の倍音ほど大きく、高次の倍音ほど小さくなります。和音とは、根音を含めた低次倍音を根音と同じ強さで同時に響かせたものに他ならないとされますが、これはよく知られたドミソという和音にしか成り立たず、ド♭ミソなどの和音に対しては成り立ちません。音をいろいろ混ぜた時に、響きにはいろいろなニュアンスが生まれます。ここではそれを和音と呼ぶことにしておきましょう。現在では一般に3度の間隔で音を3つまたは4つ重ねたものをコードと呼んでいます。長調音階と短調音階をダイアトニックスケールと呼びます。ダイアトニックスケールの上に、そのスケールの音を3度音程で積み重ねたコードのことをダイアトニックコードと言います。ジャズの場合は4声のダイアトニックコードを基準に考えます。ハ長調の音階ドレミファソラシドの音階上に音を3度間隔で重ねてみましょう。次の表を見て下さい。

構成音 音程      コード コード名     機能
ドミソシ P1 M3 P5 M7  CM7 C Major 7th T(トニック)
レファラドP1 m3 P5 m7  Dm7 D Minor 7th SD(サブドミナント)
ミソシレ P1 m3 P5 m7  Em7 E Minor 7th T(トニック)
ファラドミP1 M3 P5 M7  FM7 F Major 7th SD(サブドミナント)
ソシレファP1 M3 P5 m7 G7 G Dominant 7th D(ドミナント)
ラドミソ P1 m3 P5 m7  Am7 A Minor 7th T(トニック)
シレファラP1 m3 -5 m7  Bm7-5 B Minor 7th flatted 5 D(ドミナント)

一番下の音(根音)から上の各音への音程も同時に示しています。根音と第二音の間隔が長三度のコードはメージャーコード、短三度のコードはマイナーコードです。G7はメージャー系ですが、根音ソと第四音ファとの間隔が短七度、第二音シと第四音ファの間の音程は減五度(トライトーン)になっています。次にこれらのコードを分類します。三つの音が共通のものは同じグループに入ると考えます。CM7,Em7,Am7はトニックの機能を持ち、トニックコードになります。Dm7,FM7はサブドミナントの機能を持ち、サブドミナントコードになります。G7,Bm7-5はドミナントの機能を持ち、ドミナントコードになります。以上からコードは三つのグループ(トニック、サブドミナント、ドミナント)に分類されることがわかります。グループごとの響きの特徴を述べてみましょう。トニックは調性を代表する中心的存在であり、開始・終止に用いられることが多く、そのことによって、その性格が強調され、安定感と満足感が感じられる状態です。サブドミナントは、その調性の中で最も開放的で、優美な明るい感じを与え、女性的な性格を持った響きです。ドミナントはトライトーンを含み、不安定でトニックへの解決を暗示する響きを持っています。なお、メージャーコードは明るく、マイナーコードは悲しく暗い感じがするだろうと考えがちですが、そういうことはありません。あるコードが何調で使われているかによって、そのコードの機能は異なってきます。Dm7はマイナーコードですが、ハ長調ではサブドミナントの機能を持ち、ハ長調で使われると明るい響きに感じられます。CM7の機能はハ長調のトニック、イ短調のトニックマイナー、ト短調のサブドミナント、ロ長調のサブドミナントマイナー、ホ長調のサブドミナントマイナー、ニ長調のサブドミナント、ロ短調のサブドミナントマイナー、ト長調のサブドミナント、ホ短調のサブドミナントマイナーと多彩です。コードの機能は調という文脈によって変化します。
  次にコードのつながりについて考えてみましょう。ケーデンス(カデンツ)とは不安定なコード(ドミナント、サブドミナント)が、安定したコード(トニック)に解決することです。ほとんどの曲はケーデンスを連結することによって成り立っています。ケーデンスの種類には三種類ありますが、ここでは便宜上二つのケーデンスを取り上げます。

(1)ドミナント・ケーデンス D-T
  ドミナントの機能を持つコードからトニックの機能を持つコードへ進行するケーデンスで、最も基本的で強い解決感のあるケーデンスです。これはトライトーン(減五度、増四度)が協和音程に解決するためです。

          D       T
          V7      IM7
          G7      CM7
        ソシレファ   ドミソシ

G7のシファのトライトーンがCM7のドミ(M3)の協和音程に解決します。この時に、G7の根音ソとCM7の根音ドとの音程が完全四度になっていることを覚えておきましょう。

          D       T
        VIIm7-5     IM7
        Bm7-5     CM7
       シレファラ    ドミソシ
この場合もトライトーンがM3の協和音程に解決しています。

(2)サブドミナント・ケーデンス SD-T
  サブドミナントの機能を持つコードから、トニックの機能を持つコードへ進行するケーデンスです。

          SD     T
          IVM7     IM7
          FM7     CM7
        ファラドミ   ドミソシ

          SD     T
          IIm7     IM7     
          Dm7    CM7
         レファラド ドミソシ

トライトーンがないので解決感は弱いのですが、ファの音がミの音に進行するので、ある程度の解決感が得られます。この解決は賛美歌などに使われるので、アーメン終止とも言われています。

(3)SD-D-T
  サブドミナント、ドミナント、トニックと進むケーデンスです。

      T  SD  D  T
      IM7  IVM7 V7  IM7
      CM7 FM7  G7  CM7

      T  SD  D  T
      IM7  IIm7 V7   IM7
      CM7 Dm7  G7  CM7


(4)D-SD-T(逆進行)
  ドミナント、サブドミナント、トニックと進むケーデンスですが、ドミナントの解決が一時的に保留されるので特殊な形になりあまり使われません。

このほかにサブドミナント・マイナーというのもありますが、ここでは述べません。
以上のケーデンスをまとめると次のようになります。
 1.D-T
 2.SD-T
 3.SD-D-T
 4.D-SD-T(逆進行)
更に一般化してしまうと、下記のような状態遷移図にまとめられます。

   T ⇔ SD → D ⇔ T

この図から、逆に次のようなケーデンスを無限に作り出すことができます。
   
   T-SD-T-SD-D-T-T-D-T-SD・・・・・・・・・・・・

このように、トニック、サブドミナント、ドミナント、(サブドミナント・マイナー)の間を遷移することによって、音楽的鳴り響きが生まれます。
  ドミナント・ケーデンスのところで述べたことから判るのですが、ドミナントコードのトライトーンは根音が完全四度(P4)上のコードの協和音程に解決するので、トライトーンの解決を繰り返していくと、結局次ぎのようなことが成り立ちます。

  C7-F7-♭B7-♭E7-♭A7-♭D7-♭G7(#F7)-B7-E7-A7-D7-G7-C7

この順番でコードを鳴らすと自然な感じがします。ギターでは弦が下からミ、ラ、レ、ソの順番で張られるので、ギターを弾く人にとっては覚え易いのですが、そうでない人にとっては、なかなか覚えにくいかもしれません。しかし、これを覚えておくと、音楽の理論が非常に判り易くなるので、是非徹底して覚えておくといいと思います。なお、これはP4進行と呼ばれます。同時にドミナントコードは根音が半音下のコードにも解決します。

        G7      ♭G
      レファソシ   ♭ソ♭シ♭レ

これから半音進行が得られます。

半音進行(下行)

  C7-B7-♭B7-A7-♭A-G7-♭G7-F7-E7-♭E-D7-♭D7-C7

P4進行と半音進行はしっかり記憶しましょう。

  さて、だいぶ前置きが長くなりましたが、いよいよ簡単な曲を作っていきましょう。まずケーデンスを決定し、コードを当てはめ、コード構成音だけでメロディーを作ってみます。

      T         T         T
  (CM7 ドミソ) (CM7 ドミソ) (CM7 ド)

リズムを適当につけてピアノかなにかで弾いてみて下さい。トニックだけなので少し単調ですね。サブドミナントをいれてみましょう。

      T         SD        T
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (CM7 ド)

少し変化したでしょう。ドミナントをいれてみましょう。

      T         SD         D
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (G7 シレシ)
      T
  (CM7 ド)

だいぶ曲らしくなりました。もっと長いものを作ってみましょう。

      T         SD         T
  (CM7 ドミド) (Dm7 レファレ) (CM7 ドミド)
      SD        D          T
  (Dm7 レファレ)(G7 シレシ)  (CM7 ド)


このようにどんどん長くしていくことができます。Dm7にドミナントモーションするコードA7を導入してみましょう。A7のようなコードをセカンダリー・ドミナントといいます。

      T       SecD       SD
  (CM7 ドミド) (A7 ミソミ) (Dm7 レファラ)
      D        T
  (G7 シレシ)  (CM7 ド)


これは循環コードとしてよく知られているものです。もう少し長いものを作ってみます。

      T      SecD      SD
  (CM7 ミソシ) (A7 ラ) (Dm7 ファラド)
      D        T      SecD
  (G7 シ)    (CM7 ミソシ)(A7 ラソラ)
      SD       D        T
  (Dm7 レファラ)(G7 ソファソ)(CM7 ミ)   

三拍子で弾いて見て下さい。なかなかしゃれているでしょう。循環コードを使うと、いくらでも長いものができます。

  コードの構成音だけでもよいのですが、非コード音を使うことによりさらにいろいろなメロディーができます。では、コード構成音と修飾音でメロディーを構成する方法を述べます。修飾音はメロディーに現れる非コード音とします。その種類は次の通りです。前から一つの音を修飾するイ音とアプローチノート、後ろから一つの音を修飾する逸音、異なる二つの音をつなぐ経過音、同じ高さの二つの音をつなぐ補助音と刺繍音、二つのコード間に一つのコードの構成音がまたがる掛留音、先行音などがあります。例を挙げます。

   (CM7 ミレミ)            補助音
   (CM7 ミファレミ)          刺繍音
   (CM7 ♭ミミファミ)        イ音、アプローチノート
   (CM7 ドレミ)            経過音
   (G7 シレ♭ミ)(CM7 ソシ)   逸音
   (CM7 ミ)(G7 ミファ)      掛留音
   (CM7 ミソ#ド)(A7 #ドミ)  先行音

それではメロディーを作っていきましょう。まず経過音を使ってみましょう。

       T         SD         T
   (CM7 ミレド) (Dm7 ファミレ) (CM7 ド)

       T         SD        D
   (CM7 ミレド) (Dm7 ファミレ) (G7 レドシ)
       T
   (CM7 ド)

       T        SecD      SD
   (CM7 ミレド) (A7 ソファミ) (Dm7 ファミレ)
       D         T
   (G7 レドシ)  (CM7 ド)

次にイ音またはアプローチノートを使ってみましょう。

   (CM7 シドミソ) (A7 シラソラ) (Dm7 ソラミファ) (G7 ラシファソ) (CM7 ミ)

次に刺繍音を使ってみましょう。

   (CM7 ドレシド) (A7 ミファレミ) (Dm7 ファソミファ) (G7 ソラファソ) (CM7 ミ)

これらを組み合わせてみましょう。

   (CM7 ミレドシ) (A7 ミファレミ) (Dm7 ソファミレ) (G7 シラドシ) (CM7 ド)
      経過音        刺繍音     アプローチノート     刺繍音

単純な例ばかりでしたが、いろいろ工夫すれば、もっと多様なメロディーを作ることができると思います。

  次に少し高級になるのですが、あるコードに対してどのような音が使用可能なのか考えてみます。ハ長調においてDm7に対して経過音をいれていくと次のようになります。

    レミファソラ(シ)ド

太字のミとソはテンション・ノートと呼ばれます。ここでは、Dm7にシの音を入れるとトライトーンができて、コードの機能が変わってしまうので、テンション・ノートではありませんが、使用は可能です。テンション・ノートはコードと同時に使用しても不自然でないばかりか、ジャズ的な響きが生まれる要素になります。上のスケールはDドリアンといいます。ハ長調の他のコードに対しても同様のことが成り立ちます。

コード   コードスケール    スケール名
CM7 ドレミ(ファ)ソラシド Cイオニアン
Dm7 レミファソラ(シ)ドレ Dドリアン
Em7 ミ(ファ)ソラシドレミ Eフリギアン
FM7 ファソラシドレミファ   Fリディアン
G7  ソラシドレミファソ     Gミクソリディアン
Am7 ラシドレミ(ファ)ソラ Aエオリアン
Bm7-5 シドレミファソラシ Bロクリアン

太字の音がテンションノートです。括弧内はアヴォイドノートでコードの機能を阻害する音です。一般にはコード構成音の半音上の音がアヴォイドノートです。これは、1オクターブ上では、短9度の不協和な響きができるためです。但し、ドミナントコードなどのトライトーンを持つコードでは、短9度ができても構わないことになっています。こうして得られるコードスケールは中世の教会旋法に一致します。ニ長調について同様のことを行うと、Em7の機能はサブドミナント、対応するコードスケールはEドリアンとなります。ハ長調との違いに注意して下さい。

  ドミナント7thコードは、トライトーンを含み、不安定なコードであるためこの他にもいろいろな旋法(スケール)が使えます。詳細な説明は省きますが、次のメロディーの作成例で感じをつかんで下さい。ionはイオニアン、dorはドリアン、Hmp5↓、altもドミナント7thコードに使われる特殊なコードスケールの名前です。

コード進行
     T       SecD      SD
  (CM7 ion) (A7 Hmp5↓) (Dm7 dor)
     D        T
  (G7 alt)  (CM7 ion)

                スケール
  (CM7 ion)     ドレミファソラシド
  (A7 Hmp5↓)   ラ♭シ#ドレミファソラ
  (Dm7 dor)     レミファソラシドレ
  (G7 alt)      ソ♭ラ♭シシ♭レ♭ミファソ
  (CM7 ion)    ドレミファソラシド

次に簡単なメロディーを作ってみます。

  (CM7 ミファシラ) (A7 ♭シソファミ) (Dm7 ソファレミ) (G7 ♭シ♭ラソファ) (CM7 ミ)

  (CM7 シレシ) (A7 ♭シ#ド♭シ) (Dm7 ラドラ) (G7 ♭ラシ♭ラ)
  (CM7 シレシ) (A7 ♭シ#ド♭シ) (Dm7 ラドラ) (G7 ♭ラシ♭ラ) (CM7 ラ)

ジャズには聴くとすぐにそれと判る独特の響きがあります。これは、テンション・ノートを含む和音が使われるためです。コードがCM7でもドミソシと弾くとは限りません。ミ(ソ)ラレと押さえたりします。太字のところがテンション・ノートです。また、根音を省略をすることが多いために一見何のコードか判りません。ジャズの楽譜のコードの記号を見たことがあるかもしれませんが、数字が添えて書かれていることがあります。7より大きい数字はテンション・ノートを示しており、根音からの音程を表しています。

 

荒井公康

  ここで重要なことを述べておきましょう。コードの三度と七度の音をガイドトーンと言います。このガイドトーンとテンションノートは旋律の重要な要素で、これらの音をランダムに並べるだけでメロディーができてしまいます。この上にいろいろ工夫して私の自動作曲システムが作られています。参考にして下さい。


対位法の基礎

2022-11-19 15:59:39 | 日記

対位法の基礎(荒井公康著)

2声対位法

●1対1
(1)両旋律が平行の場合の両旋律間の音程は、3度または6度とする。ただし3回以上同じ度数で平行進行しないほうがよい。
(2)両旋律が同度または8度になる場合は、原則として和音の根音とする。同度または8度は曲の初め、曲の終わり、弱拍部、または経過的な場所に使う。同度または8度で平行進行してはならない。
(3)4度は、増4度ならば3度と6度と同じように使えるが、完全4度は1対1では使わないほうがよい。
(4)5度も、減5度と増5度は3度や6度と同じように使えるが、完全5度は経過的な弱拍部と、使い方によっては曲の初めと終りに使うことができる。
(5)2度と7度は1対1では使わないほうがよい。
(6)旋律は原則として4小節で1句をなすようにつくり、1つの頂点を作るようにする。
(7)旋律が2度上下することを順次進行するといい、3度以上上下することを跳躍進行するという。旋律の跳躍は原則として8度までとする。
(8)完全協和音程から完全協和音程へは反進行または斜進行しなければならない。
(9)不完全協和音程から完全協和音程へは反進行または斜進行しなければならない。


●1対2
(1)1対1のときには使わなかった2度と7度を使うことができる。
(2)定旋律と対旋律とが同時に弾かれるときが強拍部で、対旋律に1音残るときが弱拍部である。
(3)弱拍部に残る1音符は、強拍部で作った和音内の音にする。これが第1法である。
(4)第2法は経過音とする。
(5)第3法は後打音とする。
(6)強拍部にイ音、弱拍部を協和音程の本音符にする。イ音とは定旋律と9度、7度、4度、2度の不協和音程である。ジャズでいうテンション・リゾブルである。
(7)イ音を前小節に用意しておき、掛留音を作る。
(8)初め2小節ほどの動機(旋律型)を考え、それに対する対位型を決めて、それ以後の部分は上下の旋律を同時に、あるいは交互に書いていく。
(9)模倣を用いる。模倣には厳格な模倣と自由な模倣の2様式がある。
(10)高音旋律と低音旋律はなるべく反進行させる。

●1対3
(1)経過音は対旋律3音符中の第2音か第3音に入る。
(2)イ音は第1拍と第2拍に現れる。
(3)掛留は1対2と同じ。掛留解決後に残る1音は和声音にすることが多い。
(4)補助音を使用できるようになる。

●1対4
1対3までの規則と基本的に同じである。

●1対5,6,7,8
経過音と補助音の使用が多くなり、イ音、後打音、掛留音、先打音の使用は稀になる。

●自由対位
1対1より1対8までの対位法を自由に使って2声の対位法作品を作ること。


3声対位法

●1対1:1
(1)三和音は基本位置と六の和音を用い、四六の和音は経過的な場所以外では用いない。
(2)減三和音は六の和音の形で使って、基本位置では使わないほうがよい。
(3)高音と中音、中音と低音などの2声間の進行は3度、6度、減5度、増4度のほかに、7度、2度の不協和音程も、1度、8度、5度、4度の完全協和音程も使うことができる。但し、5度や8度で平行進行する平行5度と8度は禁止されている。平行1度も禁止。
(4)平行4度進行は、それが高音と中音の間で行われ、低音が六の和音の状態で平行する場合にかぎり使うことができる。平行5度は六の和音でも使用できない。
(5)高音と低音の間に生じる隠伏平行5度と隠伏平行8度の進行は行ってはならない。但し、楽句の段落や楽曲の終止では構わなく、普通である。
(6)旋律の進行は2声の場合と同じく順次進行を基本にし、それに跳躍進行を挿入するが、3声同時に同方向へ跳躍してはならない。2声が同時に跳躍したら、他の1声は反対方向に順次進行させる。
(7)高音と低音はなるべく反進行させる。このとき、中音と高音が平進行になる場合が多くなるが、平進行を長く続けないで反進行に移るようにする。
(8)2声が平進行するときは、他の1声を反進行させるのが普通であるが、稀に3声が平進行することがある。
(9)3声各旋律を独立独歩させるため、各旋律の頂点を別々の場所に作り、同時に頂点にならないようにする。低点は低点で同時にならないようにする。

●1対1:2から1対1:6まで
これは2声における1音符に対して2音符を対位する1対2の対位法と全く同じで、3声であるから、2声よりも三和音を完全に表すことができる。

●1対2:1から1対4:1まで
中音部に、経過音を使うのと掛留音とイ音を用いるのでは、曲想が全く異なってくる特徴がある。

●2対1:1から4対1:1まで
今までの応用。

●1対1:2(3)、1対2(3):1、2(3)対1:1の混用
実際にはこのような混用が多い。

●1:1:4、1:4:1、4:1:1の混用。
これも同様である。

●1対2:2
対旋律と対旋律の間の進行は、できるだけ反進行にする。

●1対2:3
ここに至って、各旋律がお互いに独自のスタイルをもって対位しあうようになる最初の対位法である。

●1対2:4
このリズム・パターンを3声間に順序よく置き換えると、次のような6種のリズム・パターンができる。
(S:A:B)=(1:2:4),(1:4:2),(4:1:2),(2:1:4),(2:4:1),(4:2:1)
これは、上の1対2:3でも同様である。非和声音の種類や転調の導入により様々な曲想が生じる。


4声対位法
3声対位法までと同じように考えればよいが、リズム・パターンなどのバリエーションが非常に多くなる。自ら試して下さい。


二重対位法
上下逆転して用いることを予定して書く対位法。


フーガ
対位法の中から生まれた音楽形式のうちの最高の形式で、まず短い主題を単声で先行させ、その主題がいちおう終わったところで、他の声部がその主題を一定の音程で模倣しながら入ってくる。それに対して、主題を先行した声部が、こんどは対旋律として、主題に新しい旋律を対位していく。さらに3声めが2声めと同じように最初の主題を一定の音程で模倣しながら入ってくる。先行した2つの声部は、それに対して新しい対旋律を対位してゆく。このように、1つの主題をめぐって、いくつかの声部が互いに主題を演奏したり伴奏にまわったりして進んでゆく形式で、3声フーガ、4声フーガなどがある。


ストレッタ
フーガ形式で、主題提示部で提示した主題と主題の間隔をせばめて、畳み込むように主題を重ねてゆく部分。ソナタ形式の展開部に相当する。


縮小模倣・拡大模倣
フーガ形式で、主題の音符を2分の1に縮小したりすることを縮小模倣、縮小とは反対に、旋律の音符を2倍、3倍、4倍などに拡大して模倣することを拡大模倣という。


コード(和音)の性格について

2022-11-19 15:57:48 | 日記

コード(和音)の性格について(分類整理:荒井公康)



*********** C ************

Chord Tone  (ド ミ ソ)
Guide Tone   (ミ シ)
UST      ((ion (G Am Em D Bm))
       (lyd (G Am Em D Bm)))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
         (lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm ************

Chord Tone  (ド ♭ミ ソ)
Guide Tone  (♭ミ ♭シ)
UST     ((dor (Gm -B -E Dm))
       (phr (-E -A Fm))
       (aeo (-B -E Gm))
       (n (Gm -B))
       (h (G))
       (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((all (tonic-minor (c)))
         (aeo (tonc (-E)))
         (phr (dominant-minor (f)) (tonic (-A))
         (dor (subdominant-minor (G g)))
         (dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** C6 ************

Chord Tone  (ド ミ ソ ラ)
Guide Tone  (ミ シ)
UST     ((ion (G Am Em D Bm))
       (lyd (G Am Em D Bm))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
         (lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm6 ************

Chord Tone  (ド ♭ミ ソ ラ)
Guide Tone  (♭ミ ♭シ)
UST     ((dor (Gm -B -E Dm))
       (phr (-E -A Fm))
       (aeo (-B -E Gm))
       (n (Gm -B))
       (h (G))
       (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((aeo (tonic (-E)))
         (phr (tonic (-A)) (dominant-minor (f)))
         (dor (tonic-minor (c)) (subdominant (-B)) (subdominant-minor (G g)))
         (dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** CM7 ************

Chord Tone  (ド ミ ソ シ)
Guide Tone  (ミ シ)
UST     ((ion (G Am Em D Bm))
       (lyd (G Am Em D Bm)))
Function of Chord ((ion (tonic (C)))
         (lyd (tonic-minor (a e)) (subdominant (g D G)) (subdominant-minor (B E b e))))
Tension Notes
ion (レ ラ)
lyd (レ ♭ソ ラ)
Chord Scales
ion (ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)
lyd (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ シ ド)



*********** Cm7 ************

Chord Tone  (ド ♭ミ ソ ♭シ)
Guide Tone  (♭ミ ♭シ)
UST     ((dor (Gm -B -E Dm))
       (phr (-E -A Fm))
       (aeo (-B -E Gm))
       (n (Gm -B))
       (h (G))
       (all (Gm G -A -B -E Dm)))
Function of Chord ((aeo (tonic (-E)))
         (phr (tonic (-A)) (dominant-minor (f)))
         (dor (tonic-minor (c)) (subdominant (-B)) (subdominant-minor (G g)))
         (dor-2 (subdominant (-b))))
Tension Notes
aeo (レ ファ)
phr (ファ ♭ラ)
dor (レ ファ)
dor-2 (ファ ラ)
Chord Scales
aeo (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
phr (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)
dor-2 (ド ♭レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)


*********** Cm7-5 ************
Chord Tone    (ド ♭ミ ♭ソ ♭シ)
Guide Tone    (♭ミ ♭シ)
UST        ((loc (-A -B -Em Fm -G -Bm))
         (loc+2 (Fm -A -B)))
Function of Chord ((loc (tonic (-G)) (tonic-minor (-e)) (subdominant (-G)) (subdominant-minor (-b)) (dominant (-D -d)))
         (loc+2 (subdominant-minor (-B)))
Tesion Notes
loc (ファ ♭ラ)
loc+2 (レ ファ ♭ラ)
Chord Scales
loc (ド ♭レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)
loc+2 (ド レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)

*********** CmM7 ************

Chord Tone  (ド ♭ミ ソ シ)
Guide Tone  (♭ミ シ)
UST     ((m (Dm F G)))
Function of Chord ((h (tonic-minor (c)))
         (m (tonic-minor (c)))
         (dor (subdominant-minor (-e))))
Tension Notes
h (レ ファ)
m (レ ファ ラ ファ レ)
dor (レ ファ)
Chord Scales
h (ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ シ ド)
m (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ シ ド ド ♭シ ♭ラ ソ ファ ♭ミ レ ド)
dor (ド レ ♭ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** C7 ************

Chord Tone  (ド ミ ソ ♭シ)
Guide Tone  (ミ ♭シ)
UST     ((mix (Gm Am))
       (lyd-7 (D Gm Am))
       (alt (-Dm -Em -G -A))
       (hmp5 (-Dm -E -A))
       (comd (-Em -E -Gm -G Am A))
       (all (-E D -G -A A -Bm -Dm -B Am -Gm Gm -Em)))
Function of Chord ((all (tonic (C)) (dominant (f F)))
         (lyd-7 (dominant (B b)) (subdominant (G g)) (subdominant-minor (D E e)))
         (alt (subdominant (-D -d)))
         (hmp5 (dominant (f)))
         (mix (subdominant-minor (d))))
Tension Notes
lyd-7 (レ ♭ソ ラ)
alt (♭レ ♭ミ ♭ソ ♭ラ)
comd (♭レ ♭ミ ♭ソ ラ)
hmp5 (♭レ ♭ミ ♭ラ)
mix (レ ラ)
Chord Scales
lyd-7 (ド レ ミ ♭ソ ソ ラ ♭シ ド)
alt (ド ♭レ ♭ミ ミ ♭ソ ♭ラ ♭シ ド)
comd (ド ♭レ ♭ミ ミ ♭ソ ソ ラ ♭シ ド)
hmp5 (ド ♭レ ♭ミ ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド)
mix (ド レ ミ ファ ソ ラ ♭シ ド)



*********** Cdim7 ************

Chord Tone  (ド ♭ミ ♭ソ ラ)
Guide Tone  (♭ミ ラ)
UST     ((dim (Dm D Fm F -Am -A Bm B)))
Function of Chord nothing
Tension Notes
dim (レ ファ ♭ラ シ)
Chord Scales
dim (ド レ ♭ミ ファ ♭ソ ♭ラ ラ シ ド)


各調の機能とコード

2022-11-19 15:56:42 | 日記

各調の機能とコード(分類整理:荒井公康)

***** C-major *****
T   : (C ion) (C6 ion) (CM7 ion) (Em7 phr) (Am7 aeo) (-Gm7-5 loc)
SD  : (F lyd) (F6 lyd) (FM7 lyd) (Dm7 dor) (F7 lyd-7 bn) (-BM7 lyd) (B7 alt) (-Gm7-5 loc)
SDm : (Fm7 dor) (Dm7-5 loc+2) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (-B7 lyd-7) (-DM7 lyd) (-A7 lyd-7)
D   : (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Bm7-5 loc) (-D7 lyd-7) (Bdim7 dim)
***** A-minor *****
Tm  : (Am all) (Am6 m) (Am7 dor) (AmM7 h m) (CM7 lyd ion) (C+M7 lyd) (FM7 lyd) (+Fm7-5 loc)
SD  : (D lyd) (D6 lyd) (D7 lyd-7) (Bm7 dor-2) (+G7 alt) (DM7 lyd)
SDm : (Dm dor) (Dm6 dor) (Dm7 dor) (Bm7-5 loc) (F6 lyd) (FM7 lyd) (G7 mix) (+AM7 lyd) (F7 lyd-7) (+FmM7 dor)
D   : (E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Gdim7 dim) (+Gm7-5 loc) (+A7 lyd-7)
Dm  : (Em phr) (Em7 phr)


***** F-major *****
T   : (F ion) (F6 ion) (FM7 ion) (Am7 phr) (Dm7 aeo) (Bm7-5 loc)
SD  : (-B lyd) (-B6 lyd) (-BM7 lyd) (Gm7 dor) (-B7 lyd-7 bn) (-EM7 lyd) (E7 alt) (Bm7-5 loc)
SDm : (-Bm7 dor) (Gm7-5 loc+2) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-E7 lyd-7) (-GM7 lyd) (-D7 lyd-7)
D   : (C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Em7-5 loc) (-G7 lyd-7) (Edim7 dim)
***** D-minor *****
Tm  : (Dm all) (Dm6 m) (Dm7 dor) (DmM7 h m) (FM7 lyd ion) (F+M7 lyd) (+AM7 lyd) (Bm7-5 loc)
SD  : (G lyd) (G6 lyd) (G7 lyd-7) (Em7 dor-2) (+C7 alt) (GM7 lyd)
SDm : (Gm dor) (Gm6 dor) (Gm7 dor) (Em7-5 loc) (+A6 lyd) (+AM7 lyd) (C7 mix) (+DM7 lyd) (+A7 lyd-7) (BmM7 dor)
D   : (A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Cdim7 dim) (+Cm7-5 loc) (+D7 lyd-7)
Dm  : (Am phr) (Am7 phr)


***** -B-major *****
T   : (-B ion) (-B6 ion) (-BM7 ion) (Dm7 phr) (Gm7 aeo) (Em7-5 loc)
SD  : (-E lyd) (-E6 lyd) (-EM7 lyd) (Cm7 dor) (-E7 lyd-7 bn) (-AM7 lyd) (A7 alt) (Em7-5 loc)
SDm : (-Em7 dor) (Cm7-5 loc+2) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-A7 lyd-7) (BM7 lyd) (-G7 lyd-7)
D   : (F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Am7-5 loc) (B7 lyd-7) (Adim7 dim)
***** G-minor. *****
Tm  : (Gm all) (Gm6 m) (Gm7 dor) (GmM7 h m) (+AM7 lyd ion) (+A+M7 lyd) (+DM7 lyd) (Em7-5 loc)
SD  : (C lyd) (C6 lyd) (C7 lyd-7) (Am7 dor-2) (+F7 alt) (CM7 lyd)
SDm : (Cm dor) (Cm6 dor) (Cm7 dor) (Am7-5 loc) (+D6 lyd) (+DM7 lyd) (F7 mix) (+GM7 lyd) (+D7 lyd-7) (EmM7 dor)
D   : (D7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Fdim7 dim) (+Fm7-5 loc) (+G7 lyd-7)
Dm  : (Dm phr) (Dm7 phr)


***** -E-major *****
T   : (-E ion) (-E6 ion) (-EM7 ion) (Gm7 phr) (Cm7 aeo) (Am7-5 loc)
SD   (-A lyd) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (Fm7 dor) (-A7 lyd-7 bn) (-DM7 lyd) (D7 alt) (Am7-5 loc)
SDm : (-Am7 dor) (Fm7-5 loc+2) (B6 lyd) (BM7 lyd) (-D7 lyd-7) (EM7 lyd) (B7 lyd-7)
D   : (-B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Dm7-5 loc) (E7 lyd-7) (Ddim7 dim)
***** C-minor *****
Tm  : (Cm all) (Cm6 m) (Cm7 dor) (CmM7 h m) (-EM7 lyd ion) (-E+M7 lyd) (-AM7 lyd) (Am7-5 loc)))
SD  : (F lyd) (F6 lyd) (F7 lyd-7) (Dm7 dor-2) (B7 alt) (FM7 lyd)
SDm : (Fm dor) (Fm6 dor) (Fm7 dor) (Dm7-5 loc) (-A6 lyd) (-AM7 lyd) (-B7 mix) (-DM7 lyd) (-A7 lyd-7) (AmM7 dor)
D   : (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Bdim7 dim) (Bm7-5 loc) (-D7 lyd-7)
Dm  : (Gm phr) (Gm7 phr)


***** -A-major *****
T   : (-A ion) (-A6 ion) (-AM7 ion) (Cm7 phr) (Fm7 aeo) (Dm7-5 loc)
SD  : (-D lyd) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-Bm7 dor) (-D7 lyd-7 bn) (-GM7 lyd) (G7 alt) (Dm7-5 loc)
SDm : (-Dm7 dor) (-Bm7-5 loc+2) (E6 lyd) (EM7 lyd) (-G7 lyd-7) (AM7 lyd) (E7 lyd-7)
D   : (-E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Gm7-5 loc) (A7 lyd-7) (Gdim7 dim)
***** F-minor. *****
Tm  : (Fm all) (Fm6 m) (Fm7 dor) (FmM7 h m) (-AM7 lyd ion) (-A+M7 lyd) (-DM7 lyd) (Dm7-5 loc)
SD  : (-B lyd) (-B6 lyd) (-B7 lyd-7) (Gm7 dor-2) (E7 alt) (-BM7 lyd)
SDm : (-Bm dor) (-Bm6 dor) (-Bm7 dor) (Gm7-5 loc) (-D6 lyd) (-DM7 lyd) (-E7 mix) (-GM7 lyd) (-D7 lyd-7) (DmM7 dor)
D   : (C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Edim7 dim) (Em7-5 loc) (-G7 lyd-7)
Dm  : (Cm phr) (Cm7 phr)


***** -D-major *****
T   : (-D ion) (-D6 ion) (-DM7 ion) (Fm7 phr) (-Bm7 aeo) (Gm7-5 loc)
SD  : (-G lyd) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-Em7 dor) (-G7 lyd-7 bn) (BM7 lyd) (C7 alt) (Gm7-5 loc)
SDm : (-Gm7 dor) (-Em7-5 loc+2) (A6 lyd) (AM7 lyd) (B7 lyd-7) (DM7 lyd) (A7 lyd-7)
D   : (-A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Cm7-5 loc) (D7 lyd-7) (Cdim7 dim)
***** -B-minor *****
Tm  : (-Bm all) (-Bm6 m) (-Bm7 dor) (-BmM7 h m) (-DM7 lyd ion) (-D+M7 lyd) (-GM7 lyd) (Gm7-5 loc)
SD  : (-E lyd) (-E6 lyd) (-E7 lyd-7) (Cm7 dor-2) (A7 alt) (-EM7 lyd)
SDm : (-Em dor) (-Em6 dor) (-Em7 dor) (Cm7-5 loc) (-G6 lyd) (-GM7 lyd) (-A7 mix) (BM7 lyd) (-G7 lyd-7)(GmM7 dor)
D   : (F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Adim7 dim) (Am7-5 loc) (B7 lyd-7)
Dm  : (Fm phr) (Fm7 phr)


***** +F-major *****
T   : (+F ion) (+F6 ion) (+FM7 ion) (+Am7 phr) (+Dm7 aeo) (Cm7-5 loc)
SD  : (B lyd) (B6 lyd) (BM7 lyd) (+Gm7 dor) (B7 lyd-7 bn) (EM7 lyd) (F7 alt) (Cm7-5 loc)
SDm : (Bm7 dor) (+Gm7-5 loc+2) (D6 lyd) (DM7 lyd) (E7 lyd-7) (GM7 lyd) (D7 lyd-7)
D   : (+C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7-5 loc) (G7 lyd-7) (Fdim7 dim)
***** -E-minor *****
Tm  : (-Em all) (-Em6 m) (-Em7 dor) (-EmM7 h m) (-GM7 lyd ion) (-G+M7 lyd) (BM7 lyd) (Cm7-5 loc)
SD  : (-A lyd) (-A6 lyd) (-A7 lyd-7) (Fm7 dor-2) (D7 alt) (-AM7 lyd)
SDm : (-Am dor) (-Am6 dor) (-Am7 dor) (Fm7-5 loc) (B6 lyd) (BM7 lyd) (-D7 mix) (EM7 lyd) (B7 lyd-7) (CmM7 dor)
D   : (-B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Ddim7 dim) (Dm7-5 loc) (E7 lyd-7)
Dm  : (-Bm phr) (-Bm7 phr)


***** B-major *****
T   : (B ion) (B6 ion) (BM7 ion) (+Dm7 phr) (+Gm7 aeo) (Fm7-5 loc)
SD  : (E lyd) (E6 lyd) (EM7 lyd) (+Cm7 dor) (E7 lyd-7 bn) (AM7 lyd) (+A7 alt) (Fm7-5 loc)
SDm : (Em7 dor) (+Cm7-5 loc+2) (G6 lyd) (GM7 lyd) (A7 lyd-7) (CM7 lyd) (G7 lyd-7)
D   : (+F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Am7-5 loc) (C7 lyd-7) (+Adim7 dim)
***** -A-minor. *****
Tm  : (-Am all) (-Am6 m) (-Am7 dor) (-AmM7 h m) (BM7 lyd ion) (B+M7 lyd) (EM7 lyd) (Fm7-5 loc)
SD  : (-D lyd) (-D6 lyd) (-D7 lyd-7) (-Bm7 dor-2) (G7 alt) (-DM7 lyd)
SDm : (-Dm dor) (-Dm6 dor) (-Dm7 dor) (-Bm7-5 loc) (E6 lyd) (EM7 lyd) (-G7 mix) (AM7 lyd) (E7 lyd-7) (FmM7 dor)
D   : (-E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Gdim7 dim) (Gm7-5 loc) (A7 lyd-7)
Dm  : (-Em phr) (-Em7 phr)


***** E-major *****
T   : (E ion) (E6 ion) (EM7 ion) (+Gm7 phr) (+Cm7 aeo) (+Am7-5 loc)
SD  : (A lyd) (A6 lyd) (AM7 lyd) (+Fm7 dor) (A7 lyd-7 bn) (DM7 lyd) (+D7 alt) (+Am7-5 loc)
SDm : (Am7 dor) (+Fm7-5 loc+2) (C6 lyd) (CM7 lyd) (D7 lyd-7) (FM7 lyd) (C7 lyd-7)
D   : (B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Dm7-5 loc) (F7 lyd-7) (+Ddim7 dim)
***** +C-minor. *****
Tm  : (-Dm all) (-Dm6 m) (-Dm7 dor) (-DmM7 h m) (EM7 lyd ion) (E+M7 lyd) (AM7 lyd) (-Bm7-5 loc)
SD  : (-G lyd) (-G6 lyd) (-G7 lyd-7) (-Em7 dor-2) (C7 alt) (-GM7 lyd)
SDm : (-Gm dor) (-Gm6 dor) (-Gm7 dor) (-Em7-5 loc) (A6 lyd) (AM7 lyd) (B7 mix) (DM7 lyd) (A7 lyd-7) (-BmM7 dor)
D   : (-A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Cdim7 dim) (Cm7-5 loc) (D7 lyd-7)
Dm  : (-Am phr) (-Am7 phr)


***** A-major *****
T   : (A ion) (A6 ion) (AM7 ion) (+Cm7 phr) (+Fm7 aeo) (+Dm7-5 loc)
SD  : (D lyd) (D6 lyd) (DM7 lyd) (Bm7 dor) (D7 lyd-7 bn) (GM7 lyd) (+G7 alt) (+Dm7-5 loc)
SDm : (Dm7 dor) (Bm7-5 loc+2) (F6 lyd) (FM7 lyd) (G7 lyd-7) (+AM7 lyd) (F7 lyd-7)
D   : (E7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Gm7-5 loc) (+A7 lyd-7) (+Gdim7 dim)
***** +F-minor *****
Tm  : (+Fm all) (+Fm6 m) (+Fm7 dor) (+FmM7 h m) (AM7 lyd ion) (A+M7 lyd) (DM7 lyd) (+Dm7-5 loc)
SD  : (B lyd) (B6 lyd) (B7 lyd-7) (+Gm7 dor-2) (F7 alt) (BM7 lyd)
SDm : (Bm dor) (Bm6 dor) (Bm7 dor) (+Gm7-5 loc) (D6 lyd) (DM7 lyd) (E7 mix) (GM7 lyd) (D7 lyd-7)(+DmM7 dor)
D   : (+C7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fdim7 dim) (Fm7-5 loc) (G7 lyd-7)
Dm  : (+Cm phr) (+Cm7 phr)


***** D-major *****
T   : (D ion) (D6 ion) (DM7 ion) (+Fm7 phr) (Bm7 aeo) (+Gm7-5 loc)
SD  : (G lyd) (G6 lyd) (GM7 lyd) (Em7 dor) (G7 lyd-7 bn) (CM7 lyd) (+C7 alt) (+Gm7-5 loc)
SDm : (Gm7 dor) (Em7-5 loc+2) (+A6 lyd) (+AM7 lyd) (C7 lyd-7) (+DM7 lyd) (+A7 lyd-7)
D   : (A7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Cm7-5 loc) (+D7 lyd-7) (+Cdim7 dim)
***** B-minor *****
Tm  : (Bm all) (Bm6 m) (Bm7 dor) (BmM7 h m) (DM7 lyd ion) (D+M7 lyd) (GM7 lyd) (+Gm7-5 loc)
SD  : (E lyd) (E6 lyd) (E7 lyd-7) (+Cm7 dor-2) (+A7 alt) (EM7 lyd)
SDm : (Em dor) (Em6 dor) (Em7 dor) (+Cm7-5 loc) (G6 lyd) (GM7 lyd) (A7 mix) (CM7 lyd) (G7 lyd-7) (+GmM7 dor)
D   : (+F7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Adim7 dim) (+Am7-5 loc) (C7 lyd-7)
Dm  : (+Fm phr) (+Fm7 phr)


***** G-major *****
T   : (G ion) (G6 ion) (GM7 ion) (Bm7 phr) (Em7 aeo) (+Cm7-5 loc)
SD  : (C lyd) (C6 lyd) (CM7 lyd) (Am7 dor) (C7 lyd-7 bn) (FM7 lyd) (+F7 alt) (+Cm7-5 loc)
SDm : (Cm7 dor) (Am7-5 loc+2) (+D6 lyd) (+DM7 lyd) (F7 lyd-7) (+GM7 lyd) (+D7 lyd-7)
D   : (D7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Fm7-5 loc) (+G7 lyd-7) (+Fdim7 dim)
***** E-minor *****
Tm  : (Em all) (Em6 m) (Em7 dor) (EmM7 h m) (GM7 lyd ion) (G+M7 lyd) (CM7 lyd) (+Cm7-5 loc)
SD  : (A lyd) (A6 lyd) (A7 lyd-7) (+Fm7 dor-2) (+D7 alt) (AM7 lyd)
SDm : (Am dor) (Am6 dor) (Am7 dor) (+Fm7-5 loc) (C6 lyd) (CM7 lyd) (D7 mix) (FM7 lyd) (C7 lyd-7) (+CmM7 dor)
D   : (B7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (+Ddim7 dim) (+Dm7-5 loc) (F7 lyd-7)
Dm  : (Bm phr) (Bm7 phr)


コードスケールの構成音と性格

2022-11-19 15:55:30 | 日記

ドスケールの構成音と性格(作曲の一手法例)(荒井公康著)
                            with 偽終止についてのまとめ
表の見方は、例えば一番上はCM7にイオニアンを適用した場合のコードスケールの構成音は二つのコードCM7とDm7の構成音を合わせたものという意味です。


コードスケール   構成音

(CM7 ion) CM7 Dm7
(CM7 lyd) CM7 D7
(Cm7 dor) Cm7 Dm7
(Cm7 dor-2) Cm7 -D+M7
(Cm7 phr) Cm7 -DM7
(Cm7 aeo) Cm7 Dm7-5
(Cm7 n) Cm7 Dm7-5
(Cm7 h) CmM7 Dm7-5
(Cm7 m) CmM7 Dm7
(Cm7-5 loc) Cm7-5 -DM7
(Cm7-5 loc+2) Cm7-5 Dm7-5
(C7 mix) C7 Dm7
(C7 mixsus4) C7 Dm7
(C7 mix-6) C7 Dm7-5
(C7 lyd-7) C7 D7
(C7 mmp5) C7 Dm7-5
(C7 hmp5) C7 -DM7add9
(C7 alt) C7-5 -DmM7add9
(C7 comd) Cdim7 -Ddim7
(C7 wt) Caug Daug
(C7 bn) Cm7 D7+9
(Cdim7 dim) Cdim7 Ddim7
注)nはナチュラルマイナー、hはハーモニックマイナー、mはメロディックマイナーを表す。

*****補足説明1
CM7 Dm7の構成音を一つおきに並べると、Cのイオニアン

ド(レ)ミ(ファ)ソ(ラ)シ(ド)

になるというだけのことです。こうすると覚えやすいですし、3度重ねを含むフレーズが作りやすくなります。

dor-2はドリアンの2番目の音を半音下げたもの、loc+2はロクリアンの2番目の音を半音上げたものですが、大して変わりないので、あまり使われないようです。調が変わると経過音も変わるので起きる現象です。

後半(2番目)の和音はテンションノートとアヴォイドノートから成りますが、アヴォイドノートを避けて、テンションノートをランダムに並べるだけでフレーズができてしまうので、役に立つはずです。もちろん、コードトーンを入れても構いません。

少なくとも、アドリブや作編曲には役立つと思います。

もっと根源的には、新しいスケールを創るのに役立つかも知れません。そうすれば新しい音楽が生まれます。


*****補足説明2(作曲の一手法例)-----音楽関連システムを参照のこと
コード進行の生成の仕方について述べます。まず、ハ長調で使われるコードをランダムに並べると次のようになります。 (各調の機能とコードを参照のこと)

((Em7 phr) (FM7 lyd) (Am7 aeo) (-DM7 lyd) (Bdim7 dim) (G7 mix lyd-7 hmp5 alt comd wt) (Fm7 dor) (+Fm7-5 loc) (-D7 lyd-7) (-BM7 lyd) (F7 lyd-7) (B7 alt) (-AM7 lyd) (Dm7-5 loc+2) (Dm7 dor) (CM7 ion) (-A7 lyd-7) (Bm7-5 loc) (-B7 lyd-7))

この後は人間(私)の出番です。ジャズの理論を駆使して(大した理論ではありませんが)、上のコード群をスムーズに繋ぎます。具体的には、セカンダリードミナント、ディミニッシュコード、平行和音、トゥー・ファイブ、4度進行、半音進行、偽終止の導入などで、コード間のギャップを埋めます。これによって、例えば、次のコード進行が作れます。この部分も自動化できればいいのですが、難しいですし、人間がやることがないのもつまらないと思います。ここが個性の見せどころでもあります。(実は基のデータをなくしてしまい、次に示すコード進行は上記コード群とは関係ありません。)

((C "work4")
("CM7" ion) ("+Fm7-5" loc) ("B7" alt) ("E7" hmp5)
("Am7" aeo) ("D7" hmp5) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("Cm7" dor) ("F7" lyd-7)
("-BM7" lyd) ("CM7" ion) ("+Fm-5" loc) ("B7" alt)
("Em7" phr) ("A7" hmp5) ("Dm7" dor) ("G7" alt)
("+Fm7-5" loc) ("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-Em7" dor)
("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion) ("D7" hmp5)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("-BM7" lyd)
("A7" hmp5) ("Dm7-5" loc+2) ("G7" alt) ("Em7" phr)
("-Em7" dor) ("-A7" lyd-7) ("-DM7" lyd) ("CM7" ion)
("Fm7" dor) ("-B7" lyd-7) ("-EM7" lyd) ("-AM7" lyd)
("-DM7" lyd) ("-Am7" dor) ("-D7" lyd-7) ("CM7" ion)
("G7" alt) ("+Fm7-5" loc) ("Bm7-5" loc) ("CM7" ion)
("+Fm7-5" loc) ("Bdim7" dim) ("Em7" phr) ("A7" hmp5)
("-A7" lyd-7) ("Dm7" dor) ("G7" alt) ("CM7" ion)
("Gm7" dor) ("C7" alt) ("FM7" lyd) ("Fm7" dor)
("CM7" ion)))

次に各コードに対して、コードスケール、UST、テンションノート、などの情報を計算機に列挙させます。(コードの性格と分類を参照のこと)

以上の情報を基に作曲を行うのが基本的パターンです。既に知られている曲のコード進行をそのまま利用することもあります。

上記情報が与えられれば、慣れれば、簡単に作曲できます。この時に、いろいろな音楽知識が使われるのでしょうが、その音楽知識を明示するのは人間にとって難しいことです。明示すること自体、研究課題でしょう。

音楽には数学的アプローチは適さず、記号処理のアプローチが適しているようです。音楽を表現する数学的規則性は見つかっていないと聞いています。いくら統計的に解析しても無駄だそうです。

計算機による支援をするためには、JavaやCなどの通常の言語よりも、記号処理に適したLispのほうが有利ですし、簡潔に記述できます。但し、ハード面は話が別です。作曲の上流工程には明らかにLispが適しており、人工知能の手法が有効であるということです。また、Lispはプロトタイピングに適しており、試行錯誤が容易で、プログラマーの負担が極度に少ないのが特徴です。 私が(三流)音楽家とプログラマーとを両立できるのもLispのお陰なのです。


*****補足説明3(偽終止についてのまとめ)
コード進行を作成するに際して偽終止についてまとめておくと、意外なコード進行を生成することができます。これと私のHPの音楽関連の記事を読んで頂ければ、体系化されていますから、理解の上ならば、作編曲は誰でも可能です。

***一つのコードへ偽終止するドミナントコード群***
(例えばCM7へ偽終止するドミナントコードにはE7,+F7,A7,B7がある)

E7,+F7, A7, B7*******CM7(他C major chords)
A7, B7, D7, E7*******FM7
D7, E7, G7, A7******-BM7
G7, A7, C7, D7******-EM7
C7, D7, F7, G7******-AM7
F7, G7,-B7, C7******-DM7
-B7, C7,-E7, F7*****+FM7
-E7, F7,-A7,-B7******BM7
+G7,+A7,+C7,+D7*****EM7
+C7,+D7,+F7,+G7*****AM7
+F7,+G7, B7,+C7******DM7
B7,+C7, E7,+F7*******GM7

-E7, E7,-B7**********Cm7(他C minor chords)
-A7, A7,-E7**********Fm7
-D7, D7,-A7*********-Bm7
-G7, G7,-D7*********-Em7
B7, C7,+F7**********+Gm7
E7, F7, B7***********+Cm7
A7,+A7, E7**********+Fm7
D7,+D7, A7**********Bm7
G7,+G7, D7**********Em7
C7,+C7, G7**********Am7
F7,-G7, C7**********Dm7
-B7, B7, F7**********Gm7

-D7,-E7,-B7*********Cm7-5
-G7,-A7,-E7*********Fm7-5
B7,-D7,-A7*********-Bm7-5
E7,-G7,-D7*********-Em7-5
A7, B7,+F7*********+Gm7-5
D7, E7, B7*********+Cm7-5
G7, A7, E7*********+Fm7-5
C7, D7, A7**********Bm7-5
F7, G7, D7**********Em7-5
-B7, C7, G7*********Am7-5
-E7, F7, C7*********Dm7-5
-A7,-B7, F7******* *Gm7-5

A7******************C7
D7******************F7
G7*****************-B7
C7*****************-E7
F7*****************-A7
-B7****************-D7
-E7****************-G7
+G7*****************B7
+C7*****************E7
+F7*****************A7
B7******************D7
E7******************G7


***一つのドミナントコードの偽終止先のコード群***

G7***((Em7 phr)(Am7 aeo)(Em7-5 loc)(Am7-5 loc)(-Gm7-5 loc)
     (-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(-BM7 lyd)(-B7 lyd-7)(-Em7 dor))

C7***((Am7 phr)(Dm7 aeo)(Am7-5 loc)(Dm7-5 loc)( Bm7-5 loc)
     (-AM7 lyd)(-DM7 lyd)(+FM7 lyd)(-EM7 lyd)(-E7 lyd-7)(-Am7 dor))

F7***((Dm7 phr)(Gm7 aeo)(Dm7-5 loc)(Gm7-5 loc)( Em7-5 loc)
     (-DM7 lyd)(+FM7 lyd)( BM7 lyd)(-AM7 lyd)(-A7 lyd-7)(+Cm7 dor))

-B7**((Gm7 phr)(Cm7 aeo)(Gm7-5 loc)(Cm7-5 loc)( Am7-5 loc)
     (+FM7 lyd)(BM7 lyd)(EM7 lyd)(-DM7 lyd)(-D7 lyd-7)(+Fm7 dor))

-E7**((Cm7 phr)(Fm7 aeo)(Cm7-5 loc)(Fm7-5 loc)( Dm7-5 loc)
     (BM7 lyd)(EM7 lyd)(AM7 lyd)(+FM7 lyd)(+F7 lyd-7)(Bm7 dor))

-A7**((Fm7 phr)(-Bm7 aeo)(Fm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)(Gm7-5 loc)
     (EM7 lyd)(AM7 lyd)(DM7 lyd)(BM7 lyd)(B7 lyd-7)(Em7 dor))

-D7**((-Bm7 phr)(-Em7 aeo)(-Bm7-5 loc)(-Em7-5 loc)(Cm7-5 loc)
     (AM7 lyd)(DM7 lyd)(GM7 lyd)(EM7 lyd)(E7 lyd-7)(Am7 dor))

+F7**((-Em7 phr)(-Am7 aeo)(-Em7-5 loc)(-Am7-5 loc)(Fm7-5 loc)
     (DM7 lyd)(GM7 lyd)(CM7 lyd)(AM7 lyd)(A7 lyd-7)(Dm7 dor))

B7***((-Am7 phr)(+Cm7 aeo)(-Am7-5 loc)(+Cm7-5 loc)(-Bm7-5 loc)
     (GM7 lyd)(CM7 lyd)(FM7 lyd)(DM7 lyd)(D7 lyd-7)(Gm7 dor))

E7***((+Cm7 phr)(+Fm7 aeo)(+Cm7-5 loc)(+Fm7-5 loc)(-Em7-5 loc)
     (CM7 lyd)(FM7 lyd)(-BM7 lyd)(GM7 lyd)(G7 lyd-7)(Cm7 dor))

A7***((+Fm7 phr)(Bm7 aeo)(+Fm7-5 loc)(Bm7-5 loc)(-Am7-5 loc)
     (FM7 lyd)(-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(CM7 lyd)(C7 lyd-7)(Fm7 dor))

D7***((Bm7 phr)(Em7 aeo)(Bm7-5 loc)(Em7-5 loc)(+Cm7-5 loc)
     (-BM7 lyd)(-EM7 lyd)(-AM7 lyd)(FM7 lyd)(F7 lyd-7)(-Bm7 dor))