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野口健「ご遺骨収集で抱いた日本人としての誇り」

2011年05月14日 | その他
野口健「ご遺骨収集で抱いた日本人としての誇り」
http://www.noguchi-ken.com/message/b_num/2010/85.html

私は五年前、八千mを超すヒマラヤ登頂中、自身も「死」を覚悟する事態におちいった。何日も猛吹雪が続き、真っ暗なテントに閉じ込められ、ついに酸素も尽きようとしていた。そのとき私は、心の底から思った。
「日本に帰りたい……! オレもまもなくテントごと吹き飛ばされて、雪のなかに埋もれてしまうだろう。せめて、だれかがオレの遺体を見つけて日本へ連れて帰ってくれないものか……」
 このとき、ふいに祖父の話を思い出し、「戦争で亡くなっていった方も、こんな思いで逝ったのだろうか。彼らもひと目、家族に会いたかっただろうな……」と考えた。そして私は、もし生きて帰ることができたら、必ず戦没者の遺骨収集に取り組もう、と心に決めたのだ。

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