そう簡単に・・・憎んだり忘れたりできるはずがねぇ。
あのおやじの爪の跡あそこを貫けば鉄砕牙は軽くなる!
けっ、言っとくけどな、おれは人間ほど神経がか弱くねぇんだ!
やっぱり似てやがる かごめは死んだ桔梗にそっくりだ
奈落なんぞに、おまえの命を渡してなるものか。忘れるな犬夜叉、奈落はおまえと私の憎い仇だ。
(かごめはおれに教えてくれた。笑顔を──人を信じる心を──かごめがいたから仲間ができた。仲間に頼ることも、人のために流す涙も、本当の強さも優しさも、かごめが教えてくれた。)
おまえウソでもあやまっとけ。犬夜叉は性格がコドモなんじゃ。
(この場で死ねば、犬夜叉、きさまはそれだけの者でしかなかったということ。)この殺生丸、手加減も同情もせぬ!
人間などという卑しき生き物を母に持つ半妖一族の恥さらし者が
ああそうだ。いつの間にか当たり前みたいにかごめがそばにいる── おれの居場所だ──
(ふん、所詮は奈落のさしがねこの殺生丸と犬夜叉を闘わせ、あわよくば、双方の刀を無力化させようとでももくろんでいるのだろうがだがこの罠──乗ってみる価値はある。)
人の心を知っていなければできないことよ。絆の大切さを知っているからこそ、それを失う苦しみがわかる。四魂の玉はあんたの本当の望みをかなえてはくれなかったのね。
(これからもきっと少しずつ、いろんなことがかわっていく。私はここで生きていく。犬夜叉と一緒に、毎日をつみ重ねていく。私と犬夜叉は、明日につながっていく。)
おれは正直怖い。もしかごめが桔梗のように命を落とすことがあったら―そうなるくらいならいっそ・・・井戸の向こうの世界で・・・安全に暮らして生きててほしい。
「桔梗のやつもすっかりばばあか?しょーがねえな、人間なんて。」
「桔梗おねえさまは死んだよ。おぬしを封印した同じ日に。」
けっ、言っとくけどな、おれは人間ほど神経がか弱くねぇんだ!
もしも四魂の玉が生き残ろうとしているなら― かごめを無事に生かしておくはずがねえ!待ってろかごめ!必ずお前を捜し出す!!
あのおやじの爪の跡あそこを貫けば鉄砕牙は軽くなる!
奈落なんぞに、おまえの命を渡してなるものか。忘れるな犬夜叉、奈落はおまえと私の憎い仇だ。
この四魂の玉のかけらあんたにあげる。そのかわり奈落を殺してあたしをやつから解放して。