臨床感覚壊される

　最近は胃腸障害(下痢、嘔吐）の人が多いが、細菌性と思えば、抗生剤を出してよいと思う。

しかし、ここで働き始めた当時、当然のことのように抗生剤を出そうとしたら、救急では抗生剤は出せないと言われた。

でも、最近は抗生剤を出している他の医師をちょくちょく見かける。

今日もそういう患者があったが、抗生剤はもちろん出さなかったが、消化器内科の先輩にこういうときは、抗生剤を出すんだよと言われた。

いや、それは正しいと思うんだけど、ここでは出さないじゃないの。そんなこともないとのこと。

いろいろ、その場の都合で嘘をつかれてきたんだなあ。

ここに長くいると、自分が今まで何十年もかけて身につけてきた臨床感覚が崩されそうで怖い。

早くやめたほうがよさそうだ。

早期胃癌切除

今、消化器内科で研修中なのだが、今日も早期胃癌を内視鏡で切除するESDと言うのを見学したが、これが見ていてイライラするのなんのって。

だいたい２-5時間ぐらいで終わるのだが今日は６時間ぐらいでかかった。

直径３センチ程度の皮を取るのに６時間だよ。


これ絶対、数年後に、以前はそんなことしてたよね。ハッハッハ。てなぐあいに、笑い話になりそうだ。

これ、臨床家の感ね。

っていうか、もっと根本な話として、早期胃癌を切除したら、癌にならなくなるの？たぶん、そんなエビデンスなかったと思う。

胃癌での死亡率が減少したというエビデンスは、なんの意味もありませんから。病気かどうかもわからない早期胃癌での分母をふやしてるんだから、当然のこと。

早期胃癌を取ったら末期癌になる率が減るということを証明しないといけない。

そのためには、胃癌で死亡した人の中に早期胃癌除去手術を受けた人の割合や何もしなかった人のの割合、その他もろもろのデータが必要になってくる。

そんな論文あるのかなあ。あったら教えてほしい。

最近、むかつくことが多い。

　最近、むかつくことが多い。もちろん、人に対してであるが、その相手はたいてい30代の女性の医師か看護師だ。

特に女性は30代ぐらいになると、自分が一人前だと勘違いして、いろいろと鬱陶しい対応をしてくる。

　その人たちの知識って、ほんとに自分が経験した狭い範囲の少ない知識なんだけど、それがすべてで正しいと思っているようなんだな。

　だから、自分の知識にないものがあると、それは間違いということになるんだな。彼女たちの認識では。

でも、４０も過ぎてくると、自分のバカさに気づいて、だんだん丸くなってくるんだな。

あ～、うっとうしい～。

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