Dr.ココアのイヌ&ネコ 眼科・歯科診療日記

動物病院に訪れたワンちゃん・ネコちゃんの診療日記。眼科・歯科診療を中心に語ります。

重度の口腔疾患(歯石)

2015-05-10 10:04:11 | 日記
今回は歯石による重度の口腔疾患をお見せします。

 症例1    13歳のミニチュアダックス   口臭がかなりひどいということで来院しました。

        

        麻酔下の処置前の画像です。全ての歯に重度の歯石が付着し、歯槽膿漏の状態になっていました。

        
        
        歯石除去後の画像です。スケーリング、ルートプランニング法を行い、歯周ポケットには薬物注入を行いました。なお抜歯はありませんでした。

 症例2    13歳のパピオン   口臭、歯槽膿漏が重度の症例です。

         

        麻酔下、処置前の画像です。全ての歯に重度の歯石が付着し、歯齦の赤みも重度です。

         

        今回は歯槽膿漏による歯のぐらつきがひどく、かなりの本数の抜歯をおこないました。

 症例3    6歳のMIX 2か月前から左下顎骨・下部に固いふくらみがあるということで獣医さんの紹介で当院を来院しました。

        来院時左下顎を触診すると下顎骨に固いふくらみがあり、骨腫瘍か歯の障害を疑い、レントゲンで診断しました。今回は歯の障害でした。

        

        手術前の画像です。歯石は全体にありましたが左下顎前臼歯の部分が特に重度でかなり深いポケットを形成、下顎骨を溶かしその反応で下顎骨の炎症性の造成をおこし固い骨のふくらみになっていたのです。

        

        今回は原因になっていた歯を抜歯し解決しました。なお、このままの状態で放っておいたら左下顎骨の腫瘍化や骨折の原因になります。

    みなさんもペットも快適な生活を送るために歯のケアーを行ってください。お大事に!

        ホームページ  森田動物医療センター    URL http://www.animal-hospital.jp

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