Dr.ココアのイヌ&ネコ 眼科・歯科診療日記

動物病院に訪れたワンちゃん・ネコちゃんの診療日記。眼科・歯科診療を中心に語ります。

緑内障(牛眼)の一例

2021-02-16 09:35:42 | 日記
13才齢  MIX犬

他院にて1年以上前から緑内障の治療をしていましたが、両眼とも緑内障からの牛眼になってしまいました。そのため当院を受診されました。当院受診の2か月前の眼圧は、両眼とも50~60mmHgでした。当院受診時の眼圧は、
右眼55mmHg 左眼66mmHgでした。両眼とも視覚はなく、強い痛みが認められました。当院にて治療は、点眼による眼圧コントロールではなく毛様体破壊術を実施しました。

初診時の画像



毛様体破壊術実施後40日目の画像
眼圧は、右眼24mmHg 左眼30mmHgで眼の痛みはありませんでした。



毛様体破壊術実施後70日目の画像
眼圧は、右眼17mmHg  左眼11mmHgとなり眼圧がコントロールできました。



その後の来院では眼圧異常はありませんでした。


森田動物医療センター
http://www.animal-hospital.jp

緑内障の1例

2021-02-10 11:11:58 | 日記
8才齢  ミニチュア・ピンシャー

昨日より突然右眼の白濁を認めたため来院されました。検査にて右眼圧43mmHgでした。また強膜と結膜に重度の充血を認め、眼の痛みもありました。

初診時の画像



治療開始から5日目の右眼眼圧は、22mmHgまで降下しました。また角膜の白濁は消失と強膜・結膜の充血も改善しました。眼の痛みもありません。

治療開始から5日目の画像



その後も治療により右眼眼圧は16mmHg~20mmHgを維持しています。なお、失明は防がれています。

マイボーム腺炎の1例(マイボーム腺機能障害)

2021-02-08 18:02:16 | 日記
8才齢 MIX 犬

2週間前より瞼の腫れを認めたため来院しました。
初診時の画像


処置7日目にてまだ瞼が晴れていますが、赤さは改善しました。
処置7日目の画像


処置14日目、瞼の腫れと赤さがなくなり完治しています。
処置14日目の画像

森田動物医療センター

マイボーム腺の腫瘍(マイボーム腺種の凍結手術)の経過

2019-04-11 17:39:39 | 日記
 今回は犬マイボーム腺種の凍結手術の経過をご紹介します。15歳わんちゃんの右眼下の眼瞼に数年前に小さい腫瘤が発生、経過を見ていたら現在の大きさになり、主治医に診察を受けましたが、年齢で麻酔がかけにくいということで手術に踏み切れなかった症例です。今回は腫瘤が大きくなりわんちゃんがこすりだしたとのことで当院に来院しました。麻酔をかけたくないという飼い主様の希望で、凍結で腫瘤を除去することを、提案しました。

上の画像は初診時の状況です。この腫瘤に凍結処置を行いました。

上の画像は処置後7日目です。やや小さくなりました。

上の画像は2回処置後、14日目です。かなり小さくなりました。

上の画像は3回処置後、21日目です。90%以上消失し、わんちゃん本人も気にしなくなっているそうです。
 今回の症例のように麻酔をかけたくない場合は無麻酔で行える処置もあります。ただし、病理組織検査ができないのが弱点ですが、わんちゃん本人のクオリティーが良ければ良い方法だと思います。


森田動物医療センター  http://www.animal-hospital.jp

 



角膜ジストロフィーが消えた1例

2017-05-24 17:00:29 | 日記
 今回はチワワ、6歳、男の子で2016年10月に飼い主さんが左眼中央に白いもやもやあるのに気が付き、当院へ約1か月後に来院、検眼、血液検査の結果角膜ジストロフィーと診断した症例を紹介します。

上の画像は来院時のものです。白いもやもやが眼の中央にみられます。検査の結果、角膜ジストロフィーと診断、飼い主様には視力障害がないので、経過観察することを指示しましたが、治療を希望したため点眼による治療を行いました。
 1が月後、2か月後に来院し経過を見ていましたがあまり進展は見られませんでした。

上の画像は治療開始6か月目のものです。角膜中央のもやもやはほぼ消失しました。現在は維持療法を行っています。飼い主様の頑張りが治療につながった症例です。おだいじに!



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