「PCBをなくすために」と「環境バイオネット」のBlog

PCB等の残留性有機汚染物質の廃絶と環境バイオの普及を目指すサイト。pcb.jpとkankyoubio.net参照

アスベストとPCB照明器具問題

2005-07-29 03:04:19 | PCB
昨日(って水曜日か)ニュースで、飛散の恐れのないアスベストを含めてすべてのアスベストを学校から撤去する方針を決定した自治体について報道されました。

児童へのリスク低減策としてとられた苦肉の策だと思いますが、そもそも飛散の恐れのないアスベストを"今すぐ"撤去する必要があるのか?と思いました。

学校以外にも病院や駅など人の出入りが多い公共施設で、吹き付けられたアスベストはないのか?もしあれば、それを優先して対策を行うべきではないか?

そもそも、学校のPCB使用照明器具(PCB入り安定器を使用した蛍光灯など)の交換は完了しているのか?別の自治体の話ですが、PCB使用の有無を点検したはずの学校で、PCBの漏洩事故が起きたと言う報道がされたばかりです。
こちらは、照明器具の耐用年数をすでに超過して使用されているものであり、いまこの瞬間に破損して、下にいる児童にPCBが降りかかってもおかしくない状況です(PCBが皮膚や衣類に付着してもすぐにふき取って適切に対処すれば問題はありません)。
そもそも照明器具の耐用年数は7~15年であり、30数年前に使用が禁止されたPCB安定器がいまだに使用されていること自体、設備の維持管理がいい加減な証拠。

アスベストが吹き付けられて、飛散の恐れが高い状況にあれば話は別ですが、飛散の恐れのないアスベストまで早急に撤去する必要があるのか?撤去するにしても作業者の安全確保や廃棄物の処理、コストなど、課題が多くあります。冷静に危険性を見極めて、優先順位をつけて対策を行って欲しいと思います。

PCB照明器具以外にもシックスクールの原因となる揮発性有機化合物の対策など、学校で行うべき化学物質対策は、アスベスト以外にも多くあります。アスベスト対策のおかげで、それらの対策が後回しにされないことを切に願います。

もちろん、報道された地区では、PCB照明器具もシックスクールも対策が終了している、という事であれば問題ないのですが・・・

なお、PCB照明器具の更新は、PCB漏洩によるリスク低減のほか、省エネ効果が大きいです。30年前の照明器具と今の照明器具と比べると雲泥の差。地球温暖化問題の解決にもなるし、電気代の低減にもつながる。長い目で見れば、照明器具の交換は元が取れると思います。ぜひご検討ください。
(文部科学省は、2001年度中の交換を目指していたはすですが)

PCB使用の有無は、「PCBをなくすために」の判別方法、もしくは製造企業のウェブサイトにある型番一式、業界団体である社団法人日本照明器具工業会のウェブサイトを見てください。
http://www.jlassn.or.jp/siryo/pcb.html

また、交換は、電気工事業者又は電気工事士の有資格者が行う必要があります。専門業者や教育委員会にお問合せください。交換費用は1基2万円くらいでしたが、今はもっと安くなっているかもしれません。取り外した安定器は、厳重に保管してください。自治体によっては、教育委員会や自治体が集中保管しているケースもあるので、そちらにご相談ください。
また、PCB油が人体に付着した場合の応急処置など、その他参考情報は、「PCBをなくすために」をご参照ください。
http://pcb.jp


PCB油が人体に付着した場合の応急処置は?
http://pcb.jp/lamp/first-aid.html


おっと、もうこんな時間。今日もおにぎり1個とコンビニサラダとアルコールのみの生活(苦笑)。こんなんで、週末登山に行けるのか(笑)。


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