かまいたちの夜

かまいたちの夜　感想


　前にプレイしてから、間が空いてしまった。

　幸い、他シナリオのストーリーを忘れても、差し支えのないゲームだけど。




（以下ネタバレを含む）






　Ｏの喜劇編。

　２階からの叫び声を聞き付け、主人公たちが駆け付けると、そこでは田中というオカマが殺されていた。
　死んだ田中の手には、ダイイングメッセージである、血の付いた板が握られている。
　オカマ、板、血……この３つのキーワードから導き出される単語は「かまいたち」。
　主人公は、このダイイングメッセージをヒントに、犯人を捜し始める。



　まず、通りすがりの魚屋さんが、ペンションの客を殺すハズはない。

　そう考えた主人公は、残りの人物のアリバイを調べ始めた。
　その結果分かったのは、残る全員にアリバイがあるという事。
　つまり、田中の殺害には、何らかのトリックが使われた可能性が高い。

　無関係なのに口を挟もうとする魚屋を黙殺し、主人公は推理を進める。
　１階にいたまま、２階にいる田中を殺す方法はないだろうか？
　かまいたちは３匹で１組の妖怪。犯人は３人組なのではないだろうか？



　意外な事に、事件は無関係と思われていた魚屋の自白で、その真相を明らかにした。
　彼が持っていた包丁の血は、田中を殺した時に付いたものだったのである。



　そして、「かまいたち」というダイイングメッセージは、彼の名前を示したものだった事も分かる。
　最後には田中が生きていた事も分かり、釜井と仲直りしてめでたしめでたし。


　Ｏの喜劇は、完全なコメディだった。
　エラリー・クイーンの小説と関係があるのかは知らない。




　宝探し編。



　ペンションの中で見付けられた、１枚のメモを元に宝探しをする話。

　最初は意味が全然分からずにバッドエンドとなった。
　まぁ、ラストで、小林さんの仕掛けた余興だというのは分かったが。



　２周目、真理のこのセリフを再び聞いて、ようやく謎が解けた。
　メモの２文字目を縦読みすると「はと土け井のなか」となる。
　そうと分かってしまえば、単純な暗号だった。


　見事に「宝」を手にした主人公だが、それは小林さんが置いたガラス玉だった。

　予想通りの終わり方だなと油断していたら、



　何故か、小林さんに協力していた田中さんが、バラバラ死体で発見されてエンドになった。

　田中さん殺害の犯人を探す話はなし。
　小林さんの部屋に匿われていたのに、殺害する機会がある人物っているのだろうか？
　まぁ、一番単純なのは、小林さんが犯人ってオチだけど。




　チュンソフ党の陰謀編。

　このシナリオに入るには、ある特殊な条件を満たす必要がある。

　実は、僕はその条件について、友人から聞いた事があった。
　何でも、ゲーム中、ある場所でリセットすれば良いのだとか。


　だが、探しても、それっぽいところは見付からない。
　自力攻略は早々に諦め、大人しく攻略サイトを見る事にした。

　それによると「たすけてくれ！」「ここで理せっとしろ」というメッセージが出るらしい。
　また、そのメッセージが出る場所は、宝探し編の終盤だとか。


　それさえ分かれば、後は簡単……と思ったのだが、やはりそんなメッセージは出て来ない。
　最初からプレイしなければ駄目なのかと思ってやり直したが、結果は同じ。


　もう一度、別の攻略サイトで調べてみた。
　すると、このメッセージは縦書きで表示されるのだそうだ。
　成程。宝探し編のメモがヒントになっていたという事か。


　しかし、それを知っても、まだメッセージが見付からない。

　この時、僕は一つの間違いを犯していた。
　僕は「理せっと」だから「真理」という名前が出て来るところだろうと思い、そこを中心に探していたのだが、このゲームでは、ヒロインの名前は変更出来るのである。
　プレイヤーがヒロインの名前を変更する可能性を考えれば、「真理」という単語を使って、隠しメッセージを作るハズはなかったのだ。


　結局、僕はまたしても、攻略サイトを頼る事にした。
　そのサイトによると、隠しメッセージは、前から３文字目を縦読みすれば良いらしい。
　もう答えを聞いたようなものだが、ここまでして、ようやくそのメッセージを見付ける事が出来た。



　たすけてくれ！



　ここで理せっとしろ


　メッセージに従い、リセットすると、新たなシナリオが始まった。



　難解な仕掛けだなぁ。

　自力では、とても解ける気がしない。
　つか、謎がある事にすら、気付かないだろう。

　これを純粋に自分の力で見付けた人なんているのだろうか？