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浅草ふくまる旅館 人情は年中無休(第一話)

2007-06-26 08:29:46 | 浅草ふくまる旅館
東京の浅草を舞台にした人情喜劇。老舗旅館の三代目、あるじ、大吉は女房と死に別れたものの、義理の姉や番頭、女中などの後押しをもらい、こじんまりとした旅館を営んでいますが、そこで巻き起こるさまざまアクシデントに伝統美と人の良さ背負った大吉が首を突っ込んでいきます。

第一話は、置き引きにあったどこかわけありの婦人(文江/岡田茉莉子)と偶然知り合った大吉が、「うちの旅館へ……」と気軽に誘いかけるものの、はな(木野 花)からは「ただではとめません」と白い眼で見られ、宿泊の翌日、早くも住み込みのような動きを見せて他の従業員からはヘンな眼で見られます。しかし人の良い大吉は彼女の人柄を信じ、しばらくここへおいてあげようとしますが、文江の会話はどこかうわのそら、故郷に帰るといって旅館を出ますが、同じ浅草の別のホテルに止まり、無銭で訴えられそうになります。

どうやらその婦人、最近、息子夫婦と同居することになり、しかしその家には年頃の娘がいて「受験だからおばあちゃん(文江)と別の部屋にして……」といわれたことが胸にささり、家出同然に浅草にやってきたよう。はながとめに入るにもかかわらず、家族のあいだにはいって「文江の気持ち」を孫や息子夫婦に伝える大吉。息子夫婦や孫は文江の気持ちをあらためて感じるひとコマ。

テンポのあるストーリー展開でしたが、展開がご都合主義になりすぎた感じも。たとえば、大吉が番頭につれられて「美人の女将がいる……」と新しい店につれていかれますが、浅草の人間である大吉がこの町で知らない店があるという設定はあまりいただけない。また、会話としては一番盛り上げるはずの「女中部屋」にあまり火がつかず、制作者の力不足とまんねりが目に付く。この枠は、いつも同じスタッフと制作会社で作られているが、出てくるのは、俳優の力を借りた気の抜けた作品ばかり。眼が肥えた視聴者はテレビの向こうでどのような判断をしたのか。(ドラマの視点)
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福丸大吉/西田敏行 大吉の義姉・福丸はな/木野花 番頭さん・風間敏治/渡辺いっけい 仲居頭・瀬川枝里/田根楽子 仲居・常石たま子/久保田磨希 新人仲居・大野真美/松本美奈子 板前さん・飯田哲平/靖太 小料理屋「いずみや」女将/加来千賀子 旅館組合組合長・大島奈津子/伊藤栄子

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