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ハマの街から 

日々の暮らしや自然、民俗、世相などを見つめています。

カッコウの話題3つ

2024年07月09日 | 季節の便り・自然の営み

●カッコウの写真 


 7月7日の朝5時過ぎ、行きつけの銭湯から上がると外は相変わらずの雨だったが、なんとカッコウが近くの林で鳴いているではないか。カッコウと言えば、田植えのころの5月に渡ってきて、6月いっぱいの初夏の鳥というイメージが強かっただけに、意外であった。

 カッコウが鳴く場合は、オスのカッコウが縄張りをアピールしているか、メスのカッコウに対して求愛行動をしているのだと知っていただけに、この習性からすると何らかの事情でちょっと遅くに渡ってきた個体なのかと思う。

 このカッコウは、4~5月にかけて繁殖のために日本にやってくる渡り鳥なので、日本では「夏鳥」とされているところまでは、私も知っていたが、9~10月ごろになるとフィリピンやマレー半島に戻る習性は知らなかった。繁殖期以外は単独行動をしているというから、大体7月から10月は渡り先の八戸の山林や高原などに生息していたのだ。ただ、鳴かないのでいるとは思わなかっただけの話。これはちょっとした驚きの世界である。
 
 そういう意味では、同じ渡り鳥のツバメとは状況が違う。ツバメの場合は、燕尾服に似た独特なスタイルが目視で確認ができるので、近くを飛んでさえすれば分かるが、カッコウの場合はかなり専門的な知識がないと目視だけで確認するのは難しいのではないか。いわゆる「バードウォッチング」の活動になる。そのツバメは大体、お盆過ぎあたりに南の国へ旅立つことが多い。カッコウはツバメより少し遅めに八戸にやってくるが、カッコウはそれからたっぷりと八戸での暮らしを”楽しんで”から南の国へ帰るということになる。

 カッコウ絡みの二つ目の話題。
「閑古鳥」(かんこどり)という言葉は「閑古鳥が鳴いている」という表現で「開店休業状態」や「不景気な様子」の代名詞として時々使ってきたが、この閑古鳥という名詞がカッコウの異名・別名とは知らなかった。何事にも由来があるものだが、「かんこどり」とは「カッコウドリ」の訛りで、漢字「閑古鳥」は当て字だというではないか。さらに、カッコウは鳴き声が物静かなため、「閑古鳥が鳴く」で「場所が物寂しいさま」「店の商売が繁盛していないさま」を表すというが、個人的にはにわかに信じがたい。それぞれの感性の違いかもしれないが、「カッコー、カッコー」と鳴く鳴き声に対して、私は初夏の晴れ渡った「爽やかさ」や「すがすがしさ」を感じることはあっても、一度たりとも物静かだとか、寂しさだとかを感じたことはない。

 三つ目の話題。
 昨日、三嶋神社の例大祭の話題を書いたが、神社の参集殿(集会所・展示場)の二階には閑古鳥をモチーフにした「歓呼鳥」という名の彫刻作品(?)が展示されていた。いわゆる「同音異義語」である。「閑古鳥」の真逆の歓びを呼び込む鳥というイメージだ。こちらも当て字としてプラス思考で大いに使い、物価高騰や不景気を吹き飛ばしたいものである。
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