すこしブログの間隔が空いたが、そのうちに日本帰国まで5日のところまできてしまった。
今は、WWOOFで、Wedderburnというど田舎で、羊飼いのお家に居候しながら毛狩りの仕事のお手伝いをして生活している。
ここの生活は日本に帰る直前にブログに書いておきたいが、その前の1ヶ月間、どこで何してたか、今のうちにまとめておこう。
1/22-2/4ランギオラでwwoof
2/4-2/6 ヒッチハイクでテアナウへ移動
2/7-2/10 ケプラートラック
2/11-2/13 ルートバーントラック
2/13-2/17リース、カスケードトラック
2/17-2-19 ワナカ ロイズピーク
2/19-2/21 マウントクック
2/22-2/27 オークランド
こんな具合で流れるように時が過ぎて行った。
この間、多忙すぎて、日記を書く気力がなかったが、何事も志すのに遅すぎることはないと思うので、今更だがその内容も書けるだけ書いておく。
写真もなければ、大したことも書いていない。
かなしいかな、読む価値はない。
1/22-2-4 ランギオラでwwoof
ランギオラの郊外で2週間、ニュージーランドの有機的な生活をwwoofを通じて体験してきた。
wwoofとは、基本的には有機農園や牧場などで1日4、5時間の労働の代わりに、三食とベットを用意してくれるというエクスチェンジシステムのことだ。
ニュージーランドの日常の生活には興味があって、それを深く味わうにはかなりいい手段だと思い、今回試してみた。
これもニュージーランドでやってみたかったことのひとつ。
今回は、クライストチャーチの近くの衛星都市ランギオラから、さらにすこし郊外へ行ったところのメレルさんのお宅で2週間滞在した。
僕以外にベルギー人、ドイツ人、日本人の3人のwwooferも一緒にステイしていた。
ベルギー人とドイツ人は同い年くらいの女性で、日本人wwooferは、僕よりひとつ年下の男子大学生。
日本人がいるとは思ってなかったので、到着してびっくり。
ちなみにメレル一家はオランダ人。
インターナショナルすぎる。
今回のステイ中の仕事内容は、チキンの遊び場の雑草抜き、野菜のピッキング、畑仕事、掃除、薪割き、など、基本的には外での仕事だった。
部屋の中でこまこまするより、外で思いっきり仕事ができるのはありがたい。
メレルさん宅の有機菜園は、個人でやっているものなので、商業的に単一の野菜をたくさん育てているのではなく、たくさんの種類の野菜を家族と僕らが食べる分だけ育てている。
毎日のスケジュールは、だいたい8時に起きて、朝ごはんを食べ、9時半から昼食挟んで5時頃まで仕事、夕食後フリータイムというベルトコンベアーのような生活が2週間続いた。
ちなみにここは1日の労働時間が6時間の代わりに、土曜日が休みになっている。
朝ごはんはポーリッジ。
お昼は自家製パン。
夜は日替わり料理となる。
ごはんについては、量も味も大満足。
お家も大きく、とてもきれい。
なにも文句いうことはない。
こんな環境の中で、自分が今まで考えたことがなかったことに、たくさん考える機会を得ることができた。
ここにそのことについて書きたいところだが、こちらでブログを書く時間がもったいなくなるくらい、帰国が僕を焦らせているので、とりあえず割愛。
日本に帰ってからも、この内容について、いろんな人の意見を聞いてみたいと思ったので、お会いした方に唐突に聞き出すかもしれません。
そんなことをいうと、ブログを書くのがめんどくさくなってきてしまったではないか。
いや、書けるうちに書いておこう。
ずばり、この2週間は体力的にはとても楽な2週間だった。
毎日シャワーを浴びれて、洗濯もしてもらえて、健康的な食事を取れる。この点に関しては、山行きをしていた身としては神がかり的だ。
楽なことに関しては、まぁ甘えてていいのだが、
日本人ウーファーの彼とは、いろいろなお話をして、僕が無知すぎて疑問点だらけのところがあったので、とてもいい刺激になった。
いい出会いに感謝。
また会おう!
あと、ニュージーランドの生活が、どれほどゆったりしているのか、というのも実感できた。
だがこのことは、近頃、なぜニュージーランド人はこれほどまでに自然環境に積極的な考えを持っているのかという疑問に関係している気がしてきた。
自然に関心があるということは、やはりその人自身、自然を楽しみ、そのありがたみを理解しているからなのか。
ヒッチハイクをして色々な話を聞いていたことからも、ニュージーランドに住むほとんどの人が間違いなく自然を愛していることがわかる。
そして事実、彼らの生活の周りにはたくさんの自然があり、自然を楽しめる余裕も多いことを実感した。
メレルさんの旦那さんはこちらでサラリーマンしているが、日々の生活からゆとりがある。
朝は少し早いものの、夕方にはきちっと帰ってきて、家族で夕食をとる。
残業に厳しい規則があるようだ。
話は脱線しがちだが、
僕はこれから先、人と自然が共存できる世の中が続いて欲しいと考えている。特に日本で。
ただ日本は人と自然との距離が物理的にも精神的(?)にも遠いような気がしていて、そのことに僕は、どこかさみしい気持ちを感じている。
日本が働きすぎで、忙しすぎて、自然を楽しむ余裕がないという意見を持っているわけではない。むしろ日本人の働くことへの熱心さは、本当に脱帽するし、日本の誇るべきことでもあると思う。
これは海外に出て強く思った。(なんで彼らはそんなに働かないんだろう?)
ただそんな中で、自然に親しみを感じてもらい、その良さを知ってもらうことができれば、自然について考えてもらうことができる機会が増えるのではないかと思っている。
ぼくは自転車に乗り始めたことから、自然に対する愛着が増し、日本の素晴らしい自然を守り、残したい気持ちが加速した。
この先、志望はあるがどんな職につくかはわからない。さらにこの考えの答えなんて出ないだろう。
まだまだ知らないことがたくさんあるので、いまはこんな具合の感情を抱いていることを、殴り書いたメモとして残しておく。
そんなwwoofだった。
どんなwwoofだよ。笑
2/4-2/6 テアナウへ移動
wwoof先のランギオラ郊外から、南島の南側の町テアナウへ移動する。
脚はないので、ヒッチハイク。
距離にして約700km
1日ではムリだろうと思うので、予備日の1日を含めて、計2泊3日を移動に用意した。
1日目は、ランギオラから8人乗り継いでプカキ湖南端のフリーキャンプサイトまで。
ここのキャンプサイトは素晴らしかった。
またいつか写真をどこかに載せたい。
2日目は、プカキ湖南端から5人乗り継いでテアナウまで。
予定通りテアナウまで2日かけて着いた。
この間出会った多くの人々へ、本当に感謝したい。
さてうまくいったはいいが、用意していた予備日分を消化しなければならない。
でもその予備日分を町で泊まる気にもなれないので、テアナウの隣町にあるマナポウリ湖の近くの山小屋まで歩いた。野宿みたいだけど、野宿じゃない。
ここの山小屋までは、シャロウベイハットといい、レインボーリーチというケプラートラックの駐車場から、ケプラートラックの一部を時計回りに歩いて行った。
レインボーリーチまではヒッチハイクで。
このとき台湾人が、親切というか、ただただ優しくて、そこへ行く用もないのに乗せてくれて、チョコまでもらっちゃって、これは確実にヒッチハイクマジックだった。
本当にありがとう。
山小屋に到着すると、人がいっぱいだったので、湖畔でキャンプした。
穏やかな風が生みだす波音がテントを包み、
静かな夜
ネパールで買った紅茶をすすり、至福のとき
予備日を楽しんだ翌日、朝早めにテアナウの町まで向かい、街での時間を思う存分満喫することにする。
町に夕方など遅くに入ってしまうときは、その町の近くで野宿かキャンプし、その翌朝早くから町を楽しむというスタイルをとっていたが、これは後に教えてもらったがニアゼロというスタイルらしく、アメリカのスルーハイクでは一般常識らしい。
自然と僕も心がけていたが、僕よりもえげつないニアゼロをしているのが、師匠だ。
テアナウの町に到着後、宿にチェックインすると、その師匠が僕の泊まるホテルに来たことをレセプションが教えてくれ、彼はいまホリデーパークにいるわよと教えてくれた。
そして、連絡を取って、docで師匠と合流できた。
世界をめぐる師匠とはネパールの宿でお会いした。
この日は師匠からその世界のいろいろな話を聞き、ニアゼロを教えてもらった。
師匠は、テアナウの町の手前の橋の下でニアゼロしていた。
感動して鳥肌がたった。
あとたまたま、この宿に居合わせた他の日本人の師匠方と交えてお話をして、有意義なステイを過ごせた。
翌日からのケプラートラックへ、いい準備ができた。
2/7-2/10 ケプラートラック
師匠たちと別れを告げ、ケプラートラックへ。
ケプラートラックは、ニュージーランドに9つあるグレートウォークというトラックの1つで、めちゃくちゃ歩きやすいように整備されている。なぜそのような整備がされているのか、という理由については、歩きながら考えてみようと思う。
さらにここは、フィヨルドランド国立公園内にあり、湖畔の景色と、壮大なフィヨルドの山並みが美しいことが有名で、全世界から予約が殺到する人気のトラックだ。
確か僕は去年の9月に予約をした気がする。
NZで楽しみにしていた山の1つだ。
日程としては、3泊4日で、
1日目はコントロールゲートからブロードベイキャンプサイトへ
2日目はブロードベイキャンプサイトからラクスモアを超えてアイリスバーンキャンプサイトへ
3日目はアイリスバーンキャンプサイトからモツラウハットへ
4日目はモツラウハットからコントロールゲートへ
と反時計回りにトラックを一周した。
1日目は、ほぼフラットな散歩道を10km程歩いて
、ブロードベイに早くついてテントを張り、のんびりすることにした。
コーヒーを飲んだり、ゆっくり食事をしたり、本を読んだりして、贅沢な時間を過ごした。
サンドフライが少し気になったが、景色も良いところなので、1泊ここでキャンプして、ラクスモア往復するのもいいかも。
2日目がハイライトとなり、距離も長い。
25km?程で、獲得標高1100mとなる。
日本にいた時は2000mくらいはざらに登っていたのに、ザックが重いせいか、累積1000mを超えると少し、あぁ↓、となる。
ほぼ毎日歩いてはいるが、日本にいるときより確実に体力は落ちている。
日本にいるときは、きちんと有酸素運動と、親がつくるご飯のおかげで適切な栄養をとれていたが、いまはただ炭水化物をとって歩いているだけだ。
まぁいまはいいか。
さて、ブロードベイからラクスモアまでは、800mくらい登った気がするが、信じられないほど高いところまで重機が入った整備がされていた。
溝が掘られたり、ある程度の道幅を確保したりと、そこまでするのか、と驚いた。
ラクスモアハットの手前あたりから、ブッシュラインを超えた。
テアナウの街並みと、レイクテアナウがとてもうつくしい。
ショートトリップのラクスモアケーブは、中でウェタと出会うと嫌だったので、入り口で諦めた。
マウントラスクモアの山頂は、いく価値のあるピークで、この辺りが360度よく見渡せる大展望だ。
ここからは、きれいな稜線上を歩く。
全く危険ではなく、アップダウンもおだやかで、ラブリーなトラックだ。
ミルフォードの方向にきれいな山々が見えたが、残雪がもっと残る時期のほうがもっと見事だろうな、と思うので次回は12月頭ごろに来て見てみたい。
稜線歩きを終えると、スイッチバックでアイリスバーンまで一気に下り、ここにキャンプ。
サンドフライキングダムだったが、とても素敵な夜を過ごすことが出来た。
3日目はただの散歩道を10km程あるいて、レイクマナポウリのほとりのモツラウハットへ。
その前にこの近くのショートトリップのアイリスバーンフォールズも見学した。
落差は低いが、水量が多く、滝壺はとても神秘的な空間で、気持ちが良かった。
お昼過ぎにはハットについたので、お昼ご飯を食べてから、レイクマナポウリでお昼寝をして、のんびり過ごした。
それにしても、ここを歩いているトランパーの年齢層が高い。
このトラックを整備しているのはそういう意味か?
4日目はモツラウハットからコントロールゲートまで歩いて、トラック終了。
ラッキーなことに、4日間すべて晴れたので、見事な景色をおがめることができた。
ありがたい。
個人的にケプラートラックは大好きだ。
こちらで山のメンタルが一度やられたこともあったので、久しぶりにただただのんびりお散歩をできた。
気持ちがすっきりした笑
ケプラーを出た日はバックパッカーズに泊まり、のんびりした。
またケプラーでは本当に素晴らしい出会いに溢れ、なによりもそれが1番嬉しい思い出だ。
ぼくとかかわっていただいたみなさん、
本当にありがとうございました。
そして、本当にまたお会いしたいです。
2/11-2/13 ルートバーントラック
雨予報だったが、宿で起きると、まだ雨は降っていない。
鳥園でタカへという飛翔能力を失った希少な鳥の餌付けを見学する予定だったが、まさかの寝坊で5分遅刻。
案の定、柵の外からの観察になったが、無事タカへを拝むことができた。
こちらで野生のキウィは見れなかったが、ニュージーランドの飛べない鳥たちの、天敵のいないぬくぬくと育ったかんじが、なんともかわいい。
その後、ヒッチハイクでルートバーントラックの登山口、ザ ディバイドへ。
オーストラリアから来たサリーに送ってもらった。
サリーの旦那さんがグレーノーキー側からルートバーンを歩いていて、そのお迎えにいく途中に拾ってもらった。
サリーと旦那さんは60歳を超えているが、砂漠でキャンプしたり、氷河を歩いたりと、アドベンチャーな夫婦で、こういうお話をきいているうちに仲良くなった。
またオーストラリアに行った時はお会いしたい。
そしてディバイドについた。
ぼくのルートバーンの行程はこんな具合だ。
1日目は、ザ ディバイドからハウデンハットまで行き、一度グリーンストーントラックへ外れ、マッケラーハットへ1泊。
2日目はマッケラーハットから同じ道でハウデンハットまで戻り、ケプラーへ復帰後、ルートバーンフラットハットのキャンプサイトへ。
3日目はキャンプサイトからルートバーンシェルターまで抜ける
こんな具合で、2日目はメイントラック復帰後さらにハイライトの稜線歩きを含む30kmの行程で、山行きをしてないとできない組み方だ。
まずはザ ディバイドから入山し、キーサミットというデイハイクに人気のショートトリップへ行く。
ガスで真っ白だったが、晴れたときは、きっと美しいだろうな〜
南会津で仕事中にお会いしたご夫婦におすすめされたところだったので、またこの旅のお話をしたいが、連絡先をきいていなかった。
ざんねん、、、。
そしてハウデンハットからグリーンストーントラックへ。
ここも有名なトラックだが、ガスで真っ白。
そのまま7km歩き、マッケラーハットへ到着した。
まず、グレートウォークのハットかと思うくらいきれいでびっくり。
めちゃくちゃ快適すぎて、びっくり。
ガスこそないものの、ワーデンがいて、
清潔が保たれている。
正直テアラロアのハットがなんだったのかと思うくらい、きれいだった。
こんなところで思いっきり睡眠をとった。
バックパッカーズより快適だった。
2日目は長距離かつ雨なので早めに移動する。
朝からがっつりたべて、出発。
ハウデンハットからルートバーンへ復帰後は、ケプラーほど道幅は広くないが、日本の登山道のような雰囲気のところを登る。
イヤーランドフォールという滝は、ぼくが今まで見た滝の中で好きなランキングナンバーワンだ。
なにせ170mの滝の落下をめちゃくちゃ近くで味わうことができる。
立山の称名に会いに行きたくなったのも事実だ。
そのままマッケンジーハットに到着。
こんな山の中に高級ホテルがあった。
高級ホテルではなく、ハットだった。
しょんべんちびった。
ケプラーのハットで度肝抜かれていたのに、
こちらに来てからグリーンストーンといい、ルートバーンといい、ハットのクオリティがえぐすぎる。
さすがクイーンズタウン管轄だ。
マッケンジーハットからはトラバースしながら稜線まで出る。
この辺りから標高を上げるに連れブッシュがなくなり、風が強くなって来た。
でも道はきれいに整備されていたので、元気よく歩いた。
景色は真っ白。
たまーーーに陽が出て、きれいな虹を見ることもできた。神様ありがとう。
ハリスサドルまで一気に歩き、ここのシェルターでおやつを食べて、その後もルートバーンフォールズハットを経由し、ルートバーンフラットへ。
ルートバーンフォールズは、もはやここにこのクオリティは環境破壊だろ思うくらいハットが豪華だった。笑
ルートバーンフォールズについた頃には、雨は止み、ガスが晴れつつあった。
ルートバーンフラットにテントを張り、その後陽が出た。
サンドフライはあまり多くない。
川で足と頭を洗い、気持ちがいい。
となりでテント初心者の女2人がいた。
今夜は雨どころか雪なのに、それはさすがに危険じゃないかな?
あいにくぼくが知らないタイプのテントだったので助けられなかった。
せめて声かけくらいしとけばよかったか、、、
と少し不安なまま夜を迎えた。
深夜は強い雨が続いた。
3日目朝起きると、雨は止み、目の前の稜線上は雪で白い化粧をまとっていた。
あぁ、なんと美しい〜
横の女2人は朝起きた時にはテントもなかった。
その跡地には水たまりができていた。
僕が横尾でキャンプした時のことを思い出した。
失敗が1番人を成長させる。
気にするな。
そのままルートバーンシェルターまで歩いて、
おわり。
ここからヒッチハイクでグレーノーキーまで抜けるが、ここのヒッチハイクは僕的にはめちゃくちゃ難易度が高い。
なぜならその道はルートバーン専用の道だからだ。
でも20分ほどグレーノーキーに向けて歩いていると、ドイツ人のルートバーン帰りのトランパーが拾ってくれた。
ありがたや〜
グレートウォークを2つ歩いて思ったが、僕らのような山行きをしている若者に対して、これだけ整備されたトラックは必要ないが、高齢者やちびっこ、初心者にとってこれはとてもありがたいだろう。
ただ、少し過酷な山行きも経験した僕にとってはものたりなかった。
距離が足りないとか、アップダウンが少ないとかではなく、人の手が入りすぎていることに対して、どうも自然を歩いている気が欠けてしまった。
値段が高いことは、これは整備にお金がかかるので構わないと思う。
ただトラックを選ぶ上で、値段が高いから美しいということではないというのは間違いない。
他のルートを歩いた感想としても、ケプラーやルートバーンにも決して劣らない(比較は出来ないが)トラックはある。
だが山行きをしているぼくが、歩きやすい大人気のグレートウォークの予約の1つを埋めてしまったことにも、少し申し訳なさを感じてしまった。
難しいところだが、山行きをしている人はケプラーやルートバーンで予約ができなかったとき、もしくはもっとワイルドなトランピングを好むなら、その周りのトラックにも挑戦してほしい。
むしろそちらのほうが満足感が得られるかもしれない。
ただきっとぼくも、この2つを歩く前にこの2つよりももっとエキサイティングなトラックあるよと言われても、グレートウォークを歩きたい気持ちは変わらなかっただろう。
ね、難しいね。
グレーノーキーについて、次のトラックの準備をする。
ここからは次の項へ。
2/13-2/17リース、カスケードトラック
ルートバーンからグレーノーキーまで出て来たのち、次のトラックはここグレーノーキーの近くのリーストラックに向かう。
グレーノーキーはとても小さな村で、スーパーもない。
ジェネラルストアのみで、ぼくも食料が不安だった。
お守りを買う気持ちで、おやつを高いお金を出して買った。
この時点で時間は12時。
ここからリーストラックの登山口まで20km。
前日からの雨と、この時間を考えれば、ヒッチハイクはまずむりだろうと考えていた。
そのためリーストラックの登山口まで歩くことを今日の目標にしていた。
歩き始めて5分後。
車が来たので、親指をたてる。
とまってくれた。
きっとリースではないところへいくのだろうとおもい、どこへいくのか尋ねると、リースへ向かう家族だった。
うぉーーーーーー!!!!!!!!
奇跡!!!!!!!!!!!!!!
感謝感激!!!!!!!!!!!!
めちゃくちゃ幸運なことに、そのままリーストラックの登山口まで、どころかそこから2.3km先まで送ってくれた。
彼らも今日リースバレー北上するつもりだったが、彼らは車で北上するつもりだった。
が、車で渡れる川ではなかったので、彼らはぼくを送り届けてくれたのだ。
さらに、僕が行くリーストラックの先のカスケードサドルは死人が出る危険な峠だったことを心配してくれ、ビーコンまで貸してくれた。
そのビーコンはワナカへ預けて行ってくれれいいよと言ってくれたが、彼らはのちにワナカまでとりにいってくれるらしい。
なんでそんなにやさしいのよ涙
ありがとう。
俄然やる気に満ち溢れ、僕は1日早くリーストラックを歩き始めることができた。
リーストラックは、リースダートトラックという一周のトラックの東側のトラックで、僕はダートトラックを回らずカスケードサドルという峠を超えてワナカサイドへ抜ける予定でいた。
ずばりこんな具合だ。
1日目はシェルターロックハット、
2日目はリースサドルを超えてダートハット
3日目はカスケードサドルを超えてアスパイアリングハットへ
4日目はアスパイアリングハットからロブロイ氷河を経由してマウントアスパイアリング駐車場へ抜ける
そして、1日目は素敵な家族によって1日早く始めることができたのだ。
家族と別れた後、強い雨の中20km近くほぼフラットでときどき泥沼を歩いて、シェルターロックハットへ到着した。
雨の影響で、泊まるのは僕入れて3人。
そのうち1人はカスケードサドルを超えて来たアメリカ人だが、雪ならむりだと言われた。
明日の予報は山頂では雪だ。
この時点でもう、なかばカスケードサドルは諦めていた。
でも人にそう言われても、自分で確認するまで決め付けたくない。
ここから戻るわけにはいかない。
2日目
小屋の周りはしんしんと雨が降っていた。
だが、次の小屋までは三時間と見た。
だが危険なひとつ急なリースサドルを超えなければならない。
できるだけベストなタイミングで小屋を出発したい。
でもできるだけ早く出発して、早くに次の小屋に着きたい。
そして休養をとりたい。
なかなか疲労はたまっていた。
そのため、一瞬雨がやみ、西の空が明るくなったタイミングで飛び出した。
リースサドルへは、直前の急登以外は安全で、沢もちいさいものばかり。
リースサドル付近は20cmくらい雪が積もっていた。
登りはいいが、下りは絶対的に気をつけなければならない。
リースサドルからスノーウィークリー沿いに下り、ダートハットへ到着した。
2人先客がいたが、彼らはここに3泊するらしい。
早く着替えて、一気に休息モードへ。
ここもハットがきれいで、居心地がいい。
さて、今晩も雪がつもるだろうか?
明日はカスケードサドル超えの日だが、むりなら引き返す。
カスケードサドルからワナカサイドへ下るのが危険なので、せめてカスケードサドルまで上がってから判断したい。
3日目
ダートハットを出発し、カスケードサドルへ向かう。
周りの山の山頂は真っ白だ。
昨夜も雪が積もったのだろう。
だが今日からは天気は一気に回復する。
それを信じ、一歩一歩確実に進んでいった。
いままで、いろいろな山を歩いたが、
1番死を感じながら歩いたトラックは間違いなくここだ。
前日の夜から、明日の夜は迎えられないかもしれないとか、考えていた。
でも、絶対生きることを、心のど真ん中において、歩くことにした。
ダートハットから、ダート氷河までは簡単な道で、ダート氷河のターミナルからカスケードサドルへ登り始める。
カスケードサドルへはそれほど緩やかではない。
だが、ワナカサイドはこれ以上に、圧倒的に急斜面だ。
2時間ほどかけてカスケードサドルまで歩いた。
ここで雪は30cm以上。
カスケードサドルから上を見上げると、まだまだ登りは続く。
カスケードサドル1500mからパイロンという1800mの最高到達地点まで行かなければならないが、そのあたりは真っ白で、安易に踏み込める雰囲気ではなかった。
いろいろな本や映画で、引き返す勇気の大事さは知っていた。
でも、それを自分自身で考えたのは初めてだった。
そして、僕にはこんなところで死ぬわけには行かないという気持ちの方が圧倒的に強かった。
だから、引き返すという決断は、決して難しくはなかった。
それに、引き返したとしても、後退するわけではない。
向いている方向が前、進んだところが道だ。
僕はダート小屋へと歩いた。
4日目
ダート小屋からシェルターロック小屋を経由し、
リースバレー登山口まで帰って来た。
道中美しい景色を見れたのも、前に進んだからだろう。
そして、登山口からグレーノーキーまではヒッチハイクがなかなかつかまらなかったので、10km歩いて、ようやくやさしいカメラマンに拾ってもらった。
それから、クイーンズタウンの近くの12 mile delta キャンプサイトへキャンプした。
リース、カスケードサドルトラックは、僕にとって、特別なトラックになった。
また帰ってくる。必ず。
2/17-2-19 ワナカ ロイズピーク
クイーンズタウンの近くのキャンプサイトから、クイーンズタウンへ一度出る。
でも用事という用事は、ない。
ひとまず、ビーコンを返さなければならない。
あの家族にもらったアドバイス、それから送っていただいたことの感謝をもう一度伝えたい。
そんな気持ちもあって、住所を頼りに、彼らの家まで行ってみた。
アロータウンまでヒッチハイク。
そこで声をかけてくれた住人がかつて日本で英語教師をしていたので、日本が喋れて、
その助けてもらった家族と友達ということもあって、家まで送ってくれた。
家には誰もいなかった。
手紙を書いて帰ろうとしたら、車が帰ってきた。
旦那さんがかえってきた!!!!!!
うぉ!!!!!
I'm Alive!!!!!!
無事、生きてありがとうをいえて、本当に良かった。
今度は泊まっていきなよとまで言ってもらった。
本当にうれしいつながりができた。
ありがとう。
それから、クロムウェルの近くのキャンプサイトへ移動し、キャンプ。
その翌日、ワナカへ向かった。
ワナカではアイアンマンレースが開催されていて、とても賑わっている。
その間をかきわけ、アイスクリームを二店、楽しんだ後、ロイズピークへ登る。
ロイズピークはワナカ湖横の山で、しっかり登るが、デイハイクで人気のところだ。
道も楽勝。
ここの登山口までヒッチハイクし、かれらにビールまでもらった。
そして、上り始める。
すこしすると、後ろから日本人カップルがこんにたはと声をかけてくれた。
ここでの出会いも楽しいもので、いろんなお話をして楽しむ。
テアナウ以降、日本人運に恵まれてるな〜
山頂までやすみやすみ登り、ぶじ展望台へ。
たくさんの人で賑わうが、みんなデイハイク。
というかお散歩。
そして、ぼくは師匠に教えてもらった。
ここにフラットなところがあることを。
先ほどの日本人カップルのランチに混ぜてもらい、おいしいサンドイッチまでいただいた。
山の上だろうが、妥協しないご飯はぼくのモットーだったのに、ニュージーランドではなかなかそれができていなかった。
やなり、山の上で本気飯はうまい。
宇宙食みたいなドライフードはもういいわな。
そして、みんなが帰り始めたころから、テントを張り、暗くなるのを楽しみに景色をずっと眺めていた。
そして全員が帰った。
その瞬間から、展望ポイントに座り、ずっとワナカを見つめていた。
もうすぐニュージーランド旅もラストスパート。
いろんな想いがかけめぐるが、
まだおわらない。
そして、この旅が終わっても、まだまだ旅は終わらない。
素敵な夕刻を過ごし、静かに眠った。
ここから見た星空は、なかなか見事だった。
朝起きて、何人かが朝日を見に上がってきた。
僕もそれにあわさておきて、外で朝日を待つ。
そしてワナカの向こう側の丘の上に、オレンジ色の光の球が上がり、ワナカ湖が一気に明るくなる。
人がごわついていたが、きれいな朝日だった。
うん。
でも、このときにおもった。
こんなに簡単に見られる景色に、どうも物足りなさを感じていた。
リースバレーで泥沼を超え、3つの谷の合流する峠から見た壮大な景色や、そこへ達するまでの工程が、僕を満たしてくれた気がする。
甘えんぼだが、これはぼくのこれからの山行きに影響を与えそうだ。
そのままワナカへそそくさと下り、
ワナカを後にした。
ワナカ自体はとても好きな街で、クライストチャーチの次に住みたいところだ。
そして、そのままNZ山旅最終章のマウントクックへ向かうために、ワナカの町外れでヒッチハイクをしはじめた。
2/19-2/21 マウントクック
マウントクックへ向かいたいが、2、3回ヒッチハイク必要だろうと思っていた。
そしてヒッチハイクをして20分。
ようやく泊まってくれたドライバー、行き先を聞くとマウントクック。
奇跡?え?奇跡?
神がかり的な強運を味方に、マウントクックまで連れてってもらえた。
彼はイギリス出身のプログラマーで、
プログラマーだから世界中どこでも仕事ができるみたい。
りんごをもらったり、写真を撮ったりして
楽しくドライブおつきあいさせてもらった。
ありがとう〜〜
そして、マウントクック村へ到着した。
この時点で14時。
明日はミュラーハットへ泊まるので、
今日は村の近くのホワイトホースキャンプサイトへ泊まり、このあたりの散歩道を散歩する。
この散歩道は、フッカーバレートラックと言って、マウントクックを正面からフッカー氷河越しにみることができる大展望トラックだ。
そのため、めちゃくちゃ人が多い。
だが、天気がめちゃくちゃよかったのは嬉しい。
テントを張って、出発。
ぼくのテントの横に、モンベルのテントと自転車が停まっていた。
トラックを歩き始めてちょっとすると、
ヒマラヤの山容を思い出させる鋭いピークが、青空を突き刺した。
ニュージーランド最高峰のマウントクックだ。
天気が悪い日が多いため、マウントクックを全て眺めることができたのは、とてもラッキー。
景色の美しさだけなら、今まで見てきたものの中でもトップクラスなのだが、
どうも物足りない。
なんでなんだろうね。
ロイズピークのときもそうだったが、
景色の綺麗さだけでは、どうやら満足できなくなってしまったのか。
舌が肥え過ぎで贅沢者だ。馬鹿者よ。
ただ肥えた舌を痩せさせるのは難しい。
肥えたなら肥えたでいい。
ただ、マウントクックは下から見る山ではない、そんな気がしてならなかった。
こんなことを言ったら怒られるかもしれないが、
フッカーバレーは、最も美しいかもしれないけれど、最もつまらんトラックだった。
テン場に戻ってゆっくりしていると、
モンベルテントの持ち主が帰ってきた。
その後一緒に夜ご飯を食べて、たくさんお話をした。
彼は大学の自転車部に所属しており、
なんともおもしろい。笑
流れ星を見たりして、夜を過ごした。
翌日、朝はのんびりしたあと、
僕はミュラーハットまで登り、そこでキャンプする。
そのため、8時半営業開始のDOCに受付をすませて、テントを片付ける。
昨日の自転車の彼も、ぼくと一緒にハットまで往復ハイキングしてくれるみたい。
久しぶりに誰かと歩けるのは、うれしい。
特に、整備された道をただ登るようなミュラーハットトラックなんかは。
彼といろんな話をしながら、ハットまで到着。
道中、標高を上げていくにつれて、見える景色が変わり、マウントクックのピークも見えるようになった。
道は急だったが、簡単な道。
ハットから、さらにその先にあるショートトリップで、マウントオリバー?へ。
ハットからピークまではルートが一転、かなりスリルな道が続く。
これくらいの道が続くと、たのしいのだが。
そのピークからは、その一帯の山々が見渡せて、
なんとも美しいところだった。
彼はその後下山し、彼の自転車旅を再開した。
彼の安全を祈る。
ぼくはテントを張り、最後のニュージーランドでの山泊を楽しむ。
何を楽しんでいるのかは、秘密だ。
ただ、全力で楽しんでいるのだ。
1人山泊の楽しみは、、、、いや、
秘密だ。
強風にテントが飛ばされないか不安を抱えながらも、最強の対策をしたので、大丈夫大丈夫と言い聞かせるも、風が強すぎる。
とても怖い。
いままでで1番強い風だった。
やはり、初心者が稜線上でテン泊するのは危険すぎる。
去年の私を今更ながら反省しよう。
あ、ぼくの大学と自転車旅の彼の大学は、
自転車部に繋がりがある。
いつか一緒に自転車のりたいね!
そして最後の山泊を終えて、
マウントクック村まで下山した。
色んな気持ちが混じり合ったまま、
ヒッチハイクでクライストチャーチまで。
運良くすぐなクライストチャーチ行きのスコットランド人のカップルが止まってくれて、早く着くことができた。
NZで山登りが終わった。
いろーーーんなことを考えながら歩いた。
おもにこれからのこと。
日本に帰ってから、やりたいことだらけで仕方がない。
そして、そのやりたい気持ちがこれまでとは比較できないくらい、やりたい!ってなっている。
今まで、やりたい!と思ったことに関しては、かなり積極的に取り組もうと思い、取り組んできたつもりではいた。
だがNZで山を歩くごとに、なにがそうさせたかはわからはい。
どんどんと足かせが外れ、やりたくてやりたくてたまらない、そんな気持ちになっている。
言葉にできないくらい、ギアが上がって加速していく。
こんなときは、ブレーキはいらない。
どちらに進んでいるかわからない、そんなのでもいい。
向いている方向が前、進んだところが道。
by 杏
この先なんてどうにでもなる。
止まっている時間なんて、必要ない。
さて、いよいよNZもラストスパート。
最後の最後まで楽しみつくしてやる!
2/22-27 オークランドで親とともに
なんとも幸せな時間を過ごしました。
2/27-28 インバカーギル ただの旅行
ただ最南端が見たくて、、、
3/1- 3/13 Wedderburn にて wwoof
これは帰国直前に更新しよう
写真はマウントクック。
死ぬまでには登る。