追いやられた日々の綴り

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でも、多分無理です。

『青い記憶』 佐野洋

2012年06月05日 22時33分27秒 | 読書感想文

『青い記憶』  佐野洋

 

あらすじ

刑事を息子に持つ未亡人が遭遇した、奇妙な事件の意外な結末(「通話記録」)。LSDを試した女が、不気味な絵を描き残して死んだ。錯綜する自他殺論議の末のどんでん返し(「赤い蝶・青い猫」)―日常的犯罪の謎を、透徹した現実観察者の目で鮮やかに解く、傑作短編推理11編。オリジナル文庫第3弾。(amazonより引用)


初・佐野洋。

11篇のタイトルは順番に『赤い蝶・青い猫』 『密告』 『細い橋』 『九回裏二死満塁』 『重苦しい空』 『赤い時計』 『二年ぶりの街』 『通話記録』 『暗い偶然』 『脱がされた』 『青い記憶』 となっています。文庫版の解説を大日向謙さんという方が書いてらして、解説を読む限りだとどうやら編集者のようです。そして、そこで佐野洋のことを日本のO・ヘンリだと評しています。僕はO・ヘンリを読んだことが無いため、どこがどう似ているのか分かるだろうか、と思い読み進めていきましたがなるほどなんとなく言わんとすることが分かるような気がします。読後感がだいぶあっさりしていて、ミステリとしての僕の好みとは違いました。それもそのはずで、僕の好きな(というか今のミステリの主流)のような派手さがある作品を佐野洋は嫌っていたようで、なるべく平明な文を書こうとしたらしいです。

まぁ好みは人それぞれでしょうが、サクっと読めたので、また機会があったら他の佐野洋の本を読んでみようかと思います。